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東電再建 株主・貸し手責任を棚上げにしたモラルハザードの計画

 国による除染費用の肩代わりや、柏崎刈羽原発再稼働を前提とした「新しい総合特別事業計画」について、泉田新潟県知事と東電社長の面談(16日)の内容が、新潟県のホームページにアップされている(作業が早い!)。

 「株主責任、貸し手責任を棚上げにしたモラルハザードの計画」「国の圧力によるメルトダウン隠し」など安全対策の観点から、かなり突っ込んだやり取りをしている。
 泉田知事は、定例記者会見で「そもそも原発を運転する資格がある会社なのかどうかと。嘘をついている会社では、それだけで話になりません。過去の総括もできないような会社に原発を運転する資格はないと思います。」との認識を示しているが、きわめてまっとうな話。

【東電再建 税金なし崩し 除染負担軽減で刈羽再稼働  1/16】
【東京電力の廣瀬社長と面談しました 泉田新潟県知事1/17】

【東電再建 税金なし崩し 除染負担軽減で刈羽再稼働  東京1/16】

 茂木敏充(もてぎとしみつ)経済産業相は十五日、東京電力の新たな総合特別事業計画(再建計画)を認定した。福島第一原発事故に伴う除染関連費を国費で賄うなど東電の負担を軽くした上で、柏崎刈羽原発(新潟県)を七月から再稼働、利益を出し被災者への賠償資金を工面するとの内容。東電の経営陣や株主らの責任は問わず、なし崩し的に税金を投入する計画への批判が高まりそうだ。

 計画では、政府が原子力損害賠償支援機構を通じて貸し付けるお金の上限を現在の五兆円から九兆円へ拡大。東電は返済に二〇一二年に値上げした電気料金などを充てる。さらに除染の際に出る残土を一時的に保管する中間貯蔵施設の整備を急ぐため、国が建設・運営費に一兆一千億円を負担。除染費用の一部の二兆五千億円を、政府が保有する東電株の売却で賄うことも明記した。これらにより東電の負担は軽減される。

 柏崎刈羽原発の1、5、6、7号機を稼働し高コストの火力発電を減らす方針も示した。しかし東京都知事選で「脱原発」の争点化が予想される上、新潟県の泉田裕彦(いずみだひろひこ)知事も再稼働には慎重で、経営の再建が計画通りに進むかは微妙。一方で、計画には柏崎刈羽原発の稼働が遅れた場合、今年秋にも家庭と法人向けを合わせ平均で最大10%の電気料金値上げが必要になるとも明記した。

 このほか予想を上回るコスト削減を達成した場合は、利益の一部を社員の年収アップにつなげる仕組みを導入することも盛り込んだ。福島第一原発事故前に六百五十三万円だった社員の平均年収は管理職で30%、一般職員で20%カットしているが、一六年度には全社員の年収を5%カットの水準に戻す青写真を描く。

 政府は原子力損害賠償支援機構を通じて一二年に一兆円の公的資金を投入し東電株を取得。今回の計画では株価が上がった場合、政府は保有する東電株を順次売却。議決権比率を現在の50・1%から段階的に下げ、経営の自由度を高める方針も盛り込んだ。
(東京新聞)



【東京電力の廣瀬社長と面談しました 泉田新潟県知事1/17】

 以下、主要部分。●小見出しはメモ者

●株主責任、貸し手責任を棚上げにした、モラルハザードの計画
(泉田知事)
 ご説明、ありがとうございました。安全に関わることについて、特に柏崎刈羽原発、全く協議のないまま申請をされたということで、大変残念に思っております。
それから、経営者でいらっしゃいますので、ご存じだと思いますけれども、アメリカの自動車会社、ゼネラルモータース、ここもV字回復を遂げることができました。日本でも、日本航空さん、JALもですね、V字回復を遂げることができました。今回の計画は、株主責任、貸し手責任を棚上げにした、モラルハザードの計画をお作りになったとしか見えないですよね。結果として、モラルハザードの中でですね、免責をされれば、事故が起きても責任を取らなくてもいいということを意味しますんで、それは危険性が高まるということなんだと思います。
 安全文化という観点でもですね、今回の計画というのは、極めて資本主義社会から見てもおかしな計画になっていると。安全性について、これで会社が変わったということを受け止めるのは、なかなか難しい計画だなというふうに受け止めています。計画の作り方自身に問題があると、私はそういうふうに受け止めていますので、技術的なところだけではなくて、会社での意思決定、この過程も検証していただいていませんので、是非、社長のリーダーシップでですね、県からお願いしていること、立地協からお願いしていることも含めて、会社内のですね、福島の事故の検証、これ是非やっていただきたいと思いますけれどもいかかでしょうか。

(廣瀬社長)
 今回の計画がとてもV字回復のような状態とも思いませんし、なにより、繰り返しになりますが、自由化の中で、お客様に選んでいただけるような状態にしていきませんと、いわゆる地域独占の形態ではもうなくなるわけですので、電気料金も下げていかなければいけないですし、そうしたV字回復というイメージとはだいぶほど遠い計画かなとは、私自身思っておりますけれども、いずれにしろ、福島の責任を果たしていかなければいけないということは我々も全く事実でございますので、それができる企業になっていかなければいけないと、まず一つあると思っております。
 それから、安全については、もちろん事故を踏まえて、我々としては一番大事なところということで、これは知事から何度もご指摘いただいているように、とにかく安全を優先するという形で、これからも進めていかなければいけないし、しっかりとそうした形を取っていきたいと思います。
 福島の検証については、これも常に知事からもご指摘いただいているところですし、我々も何度もご説明差し上げていると思いますけれども、大前先生を始め、色んな方に入っていただいて、福島の事故の検証、あるいは知事がよくご指摘される情報公開の問題等々含めて、一つの我々としての見解と言いましょうか、その時の状況については、全ての状況を差し上げて反省すべき点がたくさんあるということでお話させていただいております。県の技術委員会で正に福島の検証をしていただいているので、これからも我々、積極的に対応させていただいて、できる限りそうしたことも解明していくというつもりでおりますので、これからも本当に一生懸命やっていきたいなと思っております。

(泉田知事)
 銀行と株主を免責した計画、これ、どうお感じになっていますか。

(廣瀬社長)
 株主につきましては、全く免責をしているということではなくて、株価の大きな下落、それから、今度の計画にも書いてありますが、いずれ政府の保有株、すごくたくさんの株が放出といいますか、ひいて行かれるわけですから、当然その過程で、相当な希釈化が行われるということで、株主さんにとっては、その間ずっと無配で続いていくことになると思いますので、相当厳しい状況に、ご迷惑をおかけしてしまうなと、経営の立場からいって、株主さんに対して、本当に申し訳ない状況になっているということで、株主責任をどう捉えるかということもありますが、それなりのご負担をいただいているなと思っております。
 一方、金融機関につきましては、確かにそうした議論があることはよく承知しておりますが、債権放棄等々のことをしてしまいますと、二度と我々、お金を借りられなくなると思いますし、そうなった時の副作用を考えますと、我々、まだまだ福島の責任も含めて、やっていかなければいけないことがたくさんありまして、一時は減免されるということで、我々は相当、楽になるわけですけれども、それは正に一時の話で、これから企業として、それこそ30年、40年に亘って、福島の廃炉を続けていくうえでは、相当なお金も掛かりますし、そこに関して金融機関からの与信をいただくという必要、当然出てくると思っていますので、むしろ金融機関の皆様には、引き続き、しっかりと我々を支えていただくなり、しっかり与信の枠を維持して、またしっかり新規の与信をいただくなり、そういう形で責任をとっていただきたいというのが、今回の計画の肝になっていますので、そこは色んな形があると思いますけれども、今回、そういした形で金融機関に協力をいただくと、させていただいている。

(泉田知事)
 今、東京電力の経営が厳しいのは、事故を起こしたからなんですよね。事故を起こした東京電力が一番最初にすべきことは、事故を起こさないガバナンスの仕組みを作ることだと思います。ところが、再稼働圧力が金融機関から来るわけですよ。これ、免責したということになると、安全と全く二律背反しませんか。そこはどうお考えですか。

(廣瀬社長)
 金融機関から再稼働圧力ということはなくて、むしろ金融機関さんからすれば、再稼働を、もししないのであれば電気料金の値上げをして欲しいというような意見が出てくると思いますので、必ずしも、金融機関からは再稼働に対する圧力が、我々、ひしひしと感じていることはないと思います。
 金融機関さんにとっては、もちろん東京電力がしっかり与信を維持するに足る企業経営にしていくことが大事だとお考えでしょうから、そこはそれで一つの考え方だと思いますし、貸し手側の考え方としては一つあると思います。
ただ、既に事故の前に貸してあったお金についての、貸し手責任というのについては、当然、議論のあるところだと思いますので、今回も私募債を極力使わないで、与信枠を拡大するようにとか、そういったような形で、金融機関さんへの協力要請といいますか、言い方を変えれば、金融機関さんにとっての責任の捉え方というのを明示させていただいたつもりですけれども、もちろん、取り方については色々ご意見もあろうかと思いますので、正に知事のようなお考えも一つあるというのは、正に皆さんがおっしゃるところですが、今回の計画では、先ほど申しました形で、金融機関さんへも責任を取っていただく、協力していただくという一つの形にさせていただいたということです。

(泉田知事)
 金融機関がリスクフリーになれば、どうしたって事故が起きても大丈夫、むしろ今ある設備でいかに儲けるかっていうふうに、どうしても力が働いてしまいますよね。このスキームは見直していただきたいと思うんですよ。
 もう一回言いますけど、東京電力がなぜ今経営が苦しいかと言いますと、事故を起こしたからです。もっと言うと、津波については、高いものが来るかも知れないというのは社内でもあったわけですよね、情報として。それを活かせなかった。万が一、事故が起きたら、その後の賠償で会社が傾くっていう判断があれば、経営陣が止めたりしませんよね。その間の意思決定、どういうふうになされたのかというのを早く調べて、公表していただきたいのですが。

(廣瀬社長)
 そこについては、報告をさせていただいておりますし、反省すべきことも多々あったというのもありますし、我々としては防がなくてはいけない事故であったと思っております。今となってみれば、当然防げた事故だと思っておりますし、そうしたことをこれから教訓として、安全に対する考え方、安全文化の醸成、社内でしっかりそうしたことを育んでいくということは。本当に一番大事なところだと思っております。

●国の圧力によるメルトダウン隠し

(泉田知事)
 前々からお願いしているメルトダウンについては、8時間も空だきして、3月11日の当日に、進展予測もなされているのに、2ヶ月経たないとメルトダウンが認識できなかったのか、嘘を付いたのか、嘘を付いたんですよね。誰がどういう意思決定をしたのか、その背景に何があったのかということを、早く明らかにしていただきたいと。技術委員会でも議論しているようですけれども、上層部からストップをかけられているのか分かりませんけれども、ちゃんとした説明をいただいていません。なぜ、2ヶ月もメルトダウンを隠したのか、そのおかげで逃げ遅れて不要な被ばくをした人が多いわけですよ。これ、事故後に対する、住民の安全確保に対する意識の欠如、これ以外の何物でもない。嘘を付いているのか、能力がないのか、こういったところをどういう意思決定過程で、こういうような状況になったのかを、早く検証をして出していただきたい。よろしくお願いします。

(廣瀬社長)
 これについても、技術委員会でのお話が不十分だということであれば、また再度、詳しくご説明する必要があると思いますが、これもまた大前先生のご指導にもよりますけれども、はっきりカテゴリーを分けて、正にメルトダウンということに対して、5月の24日まで認めなかったということについては、外部からとの関係の問題点をはっきりと意識を明確にさせていただいております。具体的には、炉心溶融と言わずに炉心損傷と言ったり、そうしたようなことの中で、最終的に炉心溶融を認めたのは5月24日ですけれども、その間に政府とのやり取り等々については、つまびらかに、もうレポートもありますので、ただ我々側からして、事故を起こした東京電力が、どの、誰が、どういうことで、責任を取るべきだとか、どういうことがあったので、それに対して我々はこういうことが出来なかったんだということを、我々側から糾弾するというのは、なかなか我々の仕事ではないというふうに思っています。むしろ事実関係をつまびらかにすることで、それを基に正にメディアの皆さんですとか、あるいは司法であるとかが、責任問題についてはやっていただきたいと思っているところで、我々としては、まずそうした事実関係については、極力つまびらかにご報告させていただきたいと思っております。もう既にそうしたものがございますので、ぜひまた、説明させていただきたいと思っております。

(泉田知事)
 責任追及の話ではなくて、安全確保のために、要は情報操作をする、隠蔽をするということが現に行われていて、それが改善をされていない状況な訳ですよ。したがって、廣瀬社長自身は、今どう思われているのか。なぜ、2ヶ月も隠蔽したのか。外からの力が働いたからということですけれども、責任関係ではなくて、誰に、どういう話があったかという、どう認識されているのか、今お話いただけますか。

(廣瀬社長)
 それについても、事実関係を時系列で、どういう指導があったとか、どういうことがあったということははっきりしております。それに対して、それは正に事実でありますので、それをけしからんと言う側に我々はいないと思っておりますので、そうした事実については認識をしているつもりです。

(泉田知事)
 廣瀬さんはどういうふうに認識されているんですか。

(廣瀬社長)
 そうした国とのやり取りはあったのは事実です。

(泉田知事)
 国から圧力があって、メルトダウンを認められなかったということですか。

(廣瀬社長)
 発表について、調整をしていかなくてはいけないという状況にあったのは全くの事実であります。その調整の過程で、結果として、調整を踏まえた上で、2ヶ月かかったというのも事実です。

(泉田知事)
 国ってどこですか。

(廣瀬社長)
 国ですね。それは是非レポートで、ご説明させていただきたいと思いますけれども。その辺もはっきりしておりますので。

(泉田知事)
 是非、はっきりさせてですね、文章で、なぜ、メルトダウンという重要な情報、8時間空だきすれば、メルトダウンするに決まっているわけですよね。3月11日、当初から予測していたにも関わらず、発表できなかった。これ、結局、色んな圧力がかかると、真実を話さない会社だということになりますもんね。

(廣瀬社長)
 それについては、今の事象に限らず、色んなところで、3年前の3月11日以降、しばらくの間、特に、本当に誰を向いて情報公開していたのか分からないような、本来であれば、正に知事がおっしゃったように、避難をされている方々に一番早く、一番大事な情報をだすべきと、そういう頭で対応しなければいけなかったところ、やはり官邸であるとか、国であるとか、保安院であるとか、そうしたところとの調整をまず優先したというのは、我々にも本当に非があると思っていますので、それ以降、まだまだ情報公開について、メディアの皆さんも含めて、2年9ヶ月に至るまで、色んなことをご指摘いただいているところで、本当にまだまだ反省しなければいけない点が、まだまだ、それでもまだ残っているというのは、本当に申し訳ないところですが。とにかく一つ一つでも、解決して、少しずつ、我々の情報公開に対する姿勢というんでしょうか、それは本当に改めていかなければいけないと思っております。また色々とご指摘をいただければと思っております。

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