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2014年度 地方財政対策 メモ

「平成26 年度地方財政対策のポイント」のスケッチは以下のようになっている。
・一般財源総額 60.4 兆円の確保(+0.6 兆円、前年度 59.8 兆円)
・ 地方税 35.0 兆円(+1.0 兆円、前年度34.0 兆円)
・ 地方譲与税・地方特例交付金 2.9 兆円(+0.4 兆円、 同 2.5 兆円)
・ 地方交付税 16.9 兆円(▲0.2 兆円、 同 17.1 兆円)
・ 臨時財政対策債 5.6 兆円(▲0.6 兆円、 同 6.2 兆円)
<参考>社会保障の充実分等の地方負担額 0.35 兆円
 以下、私のメモ

【平成26 年度地方財政対策のポイント】
【平成26 年度地方財政対策の概要】
【 平成26年度地方財政対策についての共同声明 地方6団体12/24】

□一般財源の総額として0.6兆円増加となっている。

交付税、臨財債で0.8兆円減額となっているが、地方税1兆円、地方消費税交付金を主とした地方譲与税0.4兆円で1.4兆円が増額となっている。その75%(不交付団体の水準超経費が2千億円増分を除いた1.2兆円)が基準財政収入額に算入(約0.9兆円)され、交付税と相殺される関係にあるので、交付税の削減は、その結果と言える。
 ただし、増税による不況、税収減となる危険性は高く、実際はどうなるか・・・

《参考》 地方消費税の真水の増収見込み  高知市4億4千万円、香美市4千万円。
 → これらは確実に社会保障の充実に使用させなくてはならない。


□歳出特別枠・交付税の別枠加算の確保

「歳出特別枠(13年度1.5 兆円)については、地域の元気創造事業への振り替え分(0.3 兆円)を含め
て実質的に前年度水準を確保(1.2 兆円)」「 交付税の別枠加算(13年度0.99 兆円)については、地方税収の状況を踏まえて、一部を縮小しつつ、必要な額を確保(0.61 兆円)」と説明されている。

 政府は、地方財政計画における歳出特別枠、地方交付税の別枠加算を、リーマン・ショックに伴う著しい景気後退等を受けた異例の対応として、「平時の対応に戻す」と説明しているが、これは経過を無視した論である。

 地方財政計画の「歳出特別枠」は、08年度に「地方再生対策費」4000億円として導入された。その財源は、地方の法人事業税の一部を国税とした地方法人特別税の創設に伴い、「地方交付税の算定を通じて、市町村、特に財政状況の厳しい地域に重点的に配分する」とされている。
 
これは何より、「三位一体改革」で、地方財源が6.8兆円削減され、地方の怒りが、07年参院選での自民党敗北などをうけ、別枠加算などの対策は「三位一体改革」の傷の手当としてはじまったものである。

09年度には、この「地域再生対策費」に「地域雇用創出推進費」5000億円が加わり、9千億円となり、その後、積み増しされて1兆5千億円にとして継続してきた。
 また、地方交付税の「別枠加算」は09年度から実施されている。09年度は1兆円だったが、13年度は(財源不足の状況を踏まえた加算)として9900億円が地方交付税として増額されている。

 これらは「三位一体改革」による「地方財源不足」を補てんするための「臨時的な措置」である。
 
この間も、地方行政の守備範囲はひろがり、内容も複雑化している。

 「三位一体改革」による地域の疲弊・雇用の対策、子育ての財政負担の軽減など少子化対策、虐待など子どもの貧困問題、「逃げる」ことを基本にした防災対策、ひきこもりなど中間的就労など「自立支援」、独居高齢者など地域の見守り、自然エネルギーの推進、本格化する社会資本の維持管理など・・・こうした需要にを支えたのが「特別枠」や「別枠加算」である。
「臨時措置」でなく、本格的な財政保障が必要である。

□「地域の元気創造事業費」(3,500億円)

 一般財源(そのうちの一般行政経費)の中に、「地域の元気創造事業費」が算定されている。これは地域の活性化や行革努力を反映させるとしているが、国による政策誘導であり、「条件をつけ、又はその使途を制限してはならない」とした交付税法に反する。
しかも都市部と地方では、地形や面積、民間資源の寡多など条件は多様であり公平な算定をするというのは不可能に近いのではないか。

□地方法人税の交付税原資化

地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るため、法人住民税法人税割の税率を引き下げるとともに、当該引下げ分に相当する、課税標準を法人税額とする地方法人税を創設。 地方法人税の全額を交付税特別会計に直接繰り入れ、地方交付税原資化

 これについては、「26年度地方税改正」のタイトルで小西砂千夫氏が解説している。(自治日報)

【地方法人課税の偏在是正措置 小西砂千夫】

○2008年度税制改正 ~ 法人事業税の一部を国税である地方法人特別税に移してその全額を、地方譲与税として、消費譲与税と同じ譲与基準で再配分
→ 不交付団体水準超経費が4000億円に圧縮。同額を、地方再生対策費として計上/ 都道府県よりも市町村に多く配分。
→同措置は、偏在是正であると同時に、交付団体ベースの財源確保のための窮余の一策

○地方譲与税は、徴収は便宜的に国税として行うが、それを税収が本来帰属すべき自治体に戻すことが役割。財政調整機能を持たすことは原則に反する
→ 偏在是正は、地方法人課税を地方消費税に振り返るなどを通じて実現すべきもの。/国税と地方税の租税交換が本筋/ よって地方法人特別税・同譲与税は、消費税増税の際に抜本的に見直すことが税制抜本改革法が明記された。

○税源交換の実現する見込みは立たず… 
単純に地方法人特別税が、法人事業税に戻ると、従来以上に地方税の偏在が進む/ 総務省・地方財政審議会で検討。与党税調の税制改正大綱に、検討結果が大筋で反映された。

①消費税8%の段階
・法人住民税法人税割の1部を国税化(仮・地方法人税)し、地方交付税の原資とし偏在是正による不交付団体の減少分を地方財政計画の歳出に計上し、交付団体の財源増加につとめる
・ 地方法人特別税は、1/3に縮小し、法人事業税に復元する(規模は、仮・地方法人税と同じ)

②10%の段階
・地方法人特別税・譲与税を廃止。法人住民税法人税割の交付税原資化をさらに進める。
・同時に偏在是正措置を講ずる制度のあり方を幅広く検討。

☆地方消費税率の引き上げは地方税収の充実強化の大目標に適う成果である。/が、それに伴う偏在是正の措置では、激しい利害対立に直面する(地方税収を削られる不交付団体の怒りは当然大きい)。
→ が、自治体は、地方財政計画という枠組みの中で一種の共同体を形成している。/共同体における分かち合いの論理が、偏在是正の唯一の拠り所である。
→ 道州制の検討の中で「財源配分は道州間の合意に基づく水平調整を行う」と言う意見があるが、如何に非現実的か。26年度税制改正の苦心が能弁に物語っている。自治体の利害調整は容易ではない。
→ それを可能にする統治の知恵は、機能論で置き換えることはできない。

□平成の市町村合併の影響
 2004年から2006年にかけて市町村数が約1300減少、合併が集中した時期である。それから10年、交付税の合併算定替の期間10年をすぎ今後5年間で解消する時期に入る。
 地財計画の一般財源の総額が確保されれば、合併特例の減少分は、全体の底上げに使われることとなる。
この影響額についてデータをもちあわせていないが、非合併でがんばってきた自治体に資する対策が必要である。

*地方制度調査会の中間報告にもとづき合併市町村の周辺地域対策として支所維持に財政措置がとられた。
地方交付税を3400億円加算する方針が決まった。
3年間で段階的に加算。初年度の2014年度は約1100億円増。
 合併前の旧市町村ごとに支所を設置しているとみなし加算。支所1カ所の平均加算額は2億4千万円。


 【平成26年度地方財政対策についての共同声明 地方6団体12/24】

本日、地方財政対策を踏まえた平成26年度予算案が閣議決定された。通常収支分の地方交付税について、景気回復に伴う地方税収の増もあり前年度から約0.2兆円減の16.9兆円(出口ベース)になったが、社会保障の充実等により地方の一般財源総額については、前年度を0.6兆円上回る60.4兆円とされた。

今回の地方財政対策の内容については、地方が強く求めてきた地域経済基盤強化・雇用等対策に係る歳出特別枠及びそれに伴う国の別枠加算について一部縮小されたが、他方、地域の元気創造事業を創設し、実質的には従来の特別枠の水準を確保するなど苦労・工夫をして頂いたと考えている。

しかしながら、地方交付税法においては、地方の財源不足が恒常的に生じた場合には交付税の法定率を引き上げることとされており、別枠加算や臨時財政対策債がこうした措置に代わるものとして行われているという趣旨を踏まえれば、景気の回復状況をみて、来年度以降地方財政の安定化を図るための措置を講ずるべきである。
また、緊急防災・減災事業費等については、喫緊の課題として地方の財政需要等を踏まえ適切に計上したことは率直に評価するものの、今後、南海トラフ巨大地震対策や台風等への災害対策など住民の安全安心を確保していくためには、中長期的観点からの取組みが重要であり、計画的な事業費の確保を求めたい。

我々地方としては、消費税率引上げによる景気の下振れリスクを回避しつつ、景気回復の足取りを一層確かなものとし、アベノミクスの効果を地域の隅々にまで行きわたらせることが必要であると考えており、国と連携・協力しながら、農林水産業を含めた産業振興、地域の活性化、雇用の確保、医療・介護・子育ての充実、教育振興、防災・減災対策などに向けて引き続き全力をもって取り組んでいく。


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