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2014年度地方財政対策~国の下請け機関化への布石

 2014年度の地方財政対策は、交付税算定で、「行革努力」を査定する仕組みとなっている。交付税法(3条2項)の「国は、交付税の交付に当っては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない」に違犯する行為である。
 地方自治(日本国憲法第8章)は、戦前、地方が侵略戦争の推進の役割を担ったことへの反省に立脚している。この点でも、戦争する国づくりの一貫と言える。
 アベノミクスで地方税収が増えるとして、その分、交付税が圧縮されているが、少なくとも地方には当てはまらない。
【政府は、地方交付税削減、「行革」の強要・誘導をやめ、公務公共サービスを支える地方財源を保障せよ
~2014年度地方財政対策について(談話) 自治労連1/10】

【政府は、地方交付税削減、「行革」の強要・誘導をやめ、公務公共サービスを支える地方財源を保障せよ ~2014年度地方財政対策について(談話) 自治労連1/10】

日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

 総務省は12月24日、安倍内閣が閣議決定した2014年度政府予算案に基づき、2014年度の地方財政対策を発表した。その内容は、①「三位一体改革」で生じた大幅な財源不足や景気悪化による税収減に対する抜本的な対策をとらず、昨年に続いて地方交付税を削減して地方自治体の財政に打撃を与える、②地方交付税法の目的、趣旨に違反して、「行革」を強要、誘導する算定方式を持ち込むものになっている。自治労連は、住民のくらしと地方自治を脅かす2014年度地方財政対策の策定に断固抗議するとともに、政府に対して、公務公共サービスを支える地方財源を保障することを強く求める。

◆ 地方交付税の法定率を引き上げ、地方財源不足への抜本対策をとるべき

 2014年度地方財政対策の問題点は第一に、地方自治体の財源不足に対して抜本的な対策をとらず、地方交付税を減額して自治体財政に打撃を与えていることである。地方交付税は、小泉政権時代の「三位一体改革」により、2000年度の21.4兆円から2013年度には17.1兆円にまで減額され、全国の地方自治体は深刻な財源不足に陥っている。地方の財源不足に対しては、地方交付税の法定率を引き上げるなど抜本的な対策が必要である。地方6団体も、12月24日に発表した「平成26年度地方財政対策についての共同声明」で、地方財政の安定化を図るために「地方交付税法に基づく法定率の引き上げ」をはじめとした抜本的な措置をとることを国に求めている。
 しかし、政府は抜本的な対策をとらず、臨時財政対策債や別枠加算など臨時的、一時的な対応を続け、しかも2014年度地方財政対策では、財源を前年度より削減をしている。地方交付税は0.2兆円を削減して16.9兆円とし、地方交付税の不足分を補てんする臨時財政対策債も0.6兆円削減して5.6兆円としたことにより、実質的な交付税は0.8兆円も減額された。リーマンショック以来の地方税収減少への対策として地方交付税に上乗せしている別枠加算は、税収が回復していないにも関わらず、前年度の9900億円から6100億円へ削減をしている。

◆「行革努力」を反映する算定は、地方交付税法に違反する
 
第二の問題点は、地方交付税法の目的、趣旨に反して、公務員の人件費削減などの「行革」を強要、誘導する算定方式を導入していることである。2014年度地方財政対策では、一般行政経費に「地域の元気創造事業費」(3500億円)を計上し、「算定にあたっては、人口を基礎としたうえで、各地方公共団体の行革努力や経済活性化の成果指標を反映」するとしている。「行革努力」の取り組みの「指標」には、①職員削減率、②ラスパイレス指数、③人件費削減率、④人件費を除く経常的経費(物件費、補助費、繰出金の合計)削減率、⑤地方債残高削減率をあげている。昨年度(2013年度)は、「給与の臨時特例に対する対応分」として、「行革努力」を反映する「地域の元気づくり事業費」(3000億円)を「単年度限りの措置」として計上していたが、今年度からは「行革努力」の対象を人件費以外の経常的経費にまで広げ、金額も増額して恒久的な措置として導入しようとしている。
 地方交付税法第3条2項は、「国は、交付税の交付に当っては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない」と定めている。地方自治体に「行革」を強要・誘導する算定方式の導入は、地方交付税法に違反して、地方自治への不当な介入をはかるものであり、断じて許すことはできない。

◆自治労連は、地方財政の拡充へ、共同を広げてたたかう

 自治労連は、昨年度(2013年度)の地方交付税における地方公務員給与の一方的削減に対して、「地方自治への介入は許さない」という立場で、地方財政の拡充を求めて共同を広げてたたかってきた。地方6団体、地方自治体首長、地方議会からも「地方自治の根幹にかかわる問題だ」「地方交付税が地方固有の財源であることを踏まえ、国の一方的な判断による政策誘導的な配分を行うべきではない」など、政府に抗議をする意見があがっている。
 自治労連は、地方自治体が憲法に基づき「住民の福祉の増進」(地方自治法)を図る役割を発揮するために、国が責任を持って地方財源を保障することを要求する。地方交付税については「三位一体改革」で大幅に減らされた額を元に戻し、法定率を引き上げて地方の財源格差を是正し、財源保障の機能を果たすよう制度の拡充を図ることを求める。また「行革努力」を反映する算定は、地方交付税法の目的、趣旨に違反するものであり、導入しないことを強く要求する。
 自治労連は、2014年度政府予算案が審議される通常国会に対する取り組みをはじめ、公務公共サービスを支える地方財政を拡充させるために、引き続き、住民、自治体関係者との共同を広げてたたかうものである。

以上

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