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除染下請けに東電系企業 税金が肩代わりさせ利益還流

 補償金にふくまれていると除染費用の支払いを拒否している東電に対し、理解をしめし税金投入することが検討されているが・・・除染作業に東電の関連企業が入っている。加害者なのに、国民の税金で利益をあげようとしている。モラルハザードがひどい。
【除染下請けに東電系企業 税金で肩代わり 利益は還流 東京11/7】
【原発処理枠組み 国民負担の最少目指せ 東京・社説11/7】

【除染下請けに東電系企業 税金で肩代わり 利益は還流 東京11/7】

 東京電力福島第一原発事故で汚染された地域で国が費用を立て替えて進めている除染事業で、東電の子会社や東電OBが役員を務めるファミリー企業が、下請けとして参入していたことが分かった。政府・与党内では、除染を国費で負担する機運が高まっている。汚染の原因をつくっておきながら除染の責任を十分果たそうとしない東電側に、税金による事業で利益をもたらす構図になっている。 (大野孝志)

 こうした実態は、本紙が、発注者の環境省福島環境再生事務所に情報公開請求して得た資料で判明した。
 下請け企業の態勢などが記された八市町村分の資料を見ると、元請けはゼネコンだが、うち四つの市町村で東電のファミリー企業が下請けに入っていた。いずれも一次か二次の上位の下請けだった。

 福島県田村市の除染事業では、発電所保守を主業とする「東電工業」(東京都港区)が道路、山林管理業の「尾瀬林業」(荒川区)が森林をそれぞれ担当していた。両社は東電の100%子会社で、ゼネコンの鹿島を筆頭とする共同企業体(JV)の二次下請けに入っていた。東電工業は川内村の除染でも二次下請けに入っていた。
 両社は今年七月に合併して「東京パワーテクノロジー」(江東区)となり、合併後も、楢葉(ならは)町でゼネコンの前田建設JVの一次下請けに入り、除染作業をしていた。放射線測定も来年三月まで契約している。
 また、東電OBが役員を務める保守管理業「アトックス」(中央区)も、楢葉町と川俣町で一次下請けとして放射線測定を担当していた。同社は全国の原発内に事務所があり、福島第一の事故収束作業もしている。
 除染で国が元請けと契約した金額は、四市町村で計六百三十九億円。ファミリー企業にいくら流れているかについては、各社とも明らかにしなかった。

 総額数兆円にのぼるとみられる除染費用をめぐっては、復興予算で肩代わりしている国に対し、東電は返済を拒否。与党内では、今後の事業に関しては国費で進める案も検討されている。
 発注者の福島環境再生事務所は、本紙の取材に対し、「暴力団や反社会的勢力との契約は認めていないが、それ以外は民間同士の契約なので、特定企業の排除を指示することはできない」と答えた。

<東京電力の話> 東電グループとして住民の一日も早い帰還、安心につながる除染に尽力している。人的、技術的に展開することは重要な使命だ。
<東京パワーテクノロジーの話> 今後も引き続き「福島復興」に貢献できるよう、東電グループの一員として除染に取り組む。
<アトックスの話> 放射線管理の専門知識と経験で「福島復興」の役に立ちたい。復興への参画は、雇用維持の点でも重要だ。
<元請けのゼネコン各社の話> 個別の取引内容なので、回答は差し控えたい。


【原発処理枠組み 国民負担の最少目指せ 東京・社説11/7】

 政府与党は東京電力福島第一原発の事故処理で国が前面に出る方針だが、安易な税金の投入は許されるはずもない。東電の全費用負担を変えるのなら、破綻処理の方が現実的だ。
 現在の事故処理の枠組みは、当時の民主党政権が二〇一一年八月に成立させた原子力損害賠償支援機構法に基づき、事業者である東電に責任を負わせている。その上で、政府の原子力損害賠償支援機構が賠償や除染費用について東電に五兆円を上限に貸し出し、東電や電力他社に返済させる仕組みであった。
 しかし、東電は除染や廃炉費用を合わせると負担が十兆円を超える可能性があるとして、昨年十一月には国に支援を求めた。だから現状の枠組みは、すでにこの時点で破綻していたのである。
 安倍政権は汚染水問題が東京五輪招致に悪影響を与えかねないと懸念するに及んで、今年九月に四百七十億円の国費投入を決めた。なぜ、それまで国が前面に出ることができなかったかといえば、東電をつぶさず、あくまで民間企業として延命させて事故処理させる枠組みだったからである。
 東電の負担能力は限界に達しているうえ、安全対策の費用にも節約に走る企業体質では、存続させるのはむしろ危険である。政府与党は東電存続にこだわる理由を「賠償や除染費用が出なくなり、金融市場にも混乱を来す」というが、本当にそうか。
 国が前面に出て国民の血税を投入する以上、東電に投資や融資してきた株主、金融機関に負担を求めるのは筋であり、破綻処理して責任を明確化すべきだ。新たな法的枠組みをつくるのは、その後である。それもせず、やみくもに東電存続にこだわるのであれば、東電と政界・官界との癒着や、東電延命のために当局と金融機関とが歩調を合わせているなどと勘繰られても仕方あるまい。
 新しい枠組みとしては、東電を破綻処理したうえで、事故処理や廃炉に専念する原発部門と、事業収益で負債を返済していく発送電部門に分社する方が現実的ではないか。電気事業法で優先弁済を定められた電力債(約四兆四千億円)は全額保護するとしても、借入金については債権放棄を求める。
 原賠機構から東電への貸し出し(交付国債)に伴う利払い費で七百億円近い国民負担が生じているのである。無責任な形で、これ以上の税投入を許してはならない。

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