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「情報」の「政策」迎合を加速~人事権の内閣集中

 秘密保護法にかかわり別の論点。
 日本版NSC(国家安全保障会議)設置で、情報を集約するとしているが、柳澤協二氏は、イラク戦争につて国会の参考人として“「情報」は「政策」に迎合する”“情報が政権の「戦争への意欲」に迎合して間違いを犯した”と発言している。
 その反省もなく・・・これが官僚の幹部人事を政権が集約する公務員制度改革と結びつけば、政権党の顔色だけをうかがい、政権の政策遂行に都合の悪い情報は上がってこない、ということは容易に想像がつく。
 安全保障を声高に言うが、危険を増加させるしろもの。リスクマネジメントの発想がない。

 【「情報」は「政策」に迎合する――日本版NSCと「賢い」政府 柳澤協二 11/5】【今週の本棚・本と人:『検証 官邸のイラク戦争』 著者・柳澤協二さん 毎日5/5】
【幹部人事権 内閣官房に集中 公務員改革法案 労働基本権回復なし 赤旗11/6】

「改革」というが、公務員制度の歴史に見れば、政党との癒着が問題となり、乗り越えられた第二段階への逆行である。今、必要なのは、財界むけの政策立案、見返りに官僚には天下り、政党には献金という政財官の癒着構造を断ち切ることである。
【歴史的観点からみた公務員・公務員制度の今日的意義(メモ) 2012/7】

【「情報」は「政策」に迎合する――日本版NSCと「賢い」政府 柳澤協二 11/5

 先日、衆議院の国家安全保障に関する特別委員会で、日本版NSC(国家安全保障会議)を創設する安全保障会議設置法改正に関する参考人意見聴取に臨んだ。私は、この法案に必ずしも賛成ではないが、いずれ多数で成立することが必至である以上、出来上がったNSCが機能するための要点に絞った意見を述べることにした。
 この法案の目的は、総理・官房・防衛・外務の4閣僚による会議とそれを支える事務局を創設して国家安全保障の司令塔とし、そこに情報を集約するため、各省に資料(情報)提供を義務付けることにある。そこには、以下のような宿命的な課題がある。
(1)情報伝達の判断は、一義的には、情報を保有する側にある。情報機関は、その相手が情報を真に必要とし、情報ソースを秘匿することの重要性と、情報内容の限界を理解できる場合に限って情報を伝達することができる。それを法律によって義務付けるとすれば、提供した相手による漏えいの危険がないことが担保されなければならない。
 こうして、NSCの創設に伴い、秘密保護の制度化が浮上してくる。日本版NSC法案と特定秘密保護法案は、あくまでセットでなければならない必然性がある。だが、それは、情報の誤用を防ぐものではない。

(2)情報は政策に奉仕する。だが、客観性を重視する情報と、主観的意図を持った政策の間には緊張関係があり、それが政策の誤謬を防ぐ効果を持っている。法律によって情報提供を義務付けるということは、その緊張関係を権威によって乗り越えることを意味している。
 そこで何が起こるかと言えば、情報の政策への迎合である。イラク戦争の理由となった大量破壊兵器の存在については、情報が政権の「戦争への意欲」に迎合して間違いを犯した。アメリカでさえ起こるこうした誤謬が、日本では起こらないと確信すべき理由はない。
 
 こうした誤りを防ぐために必要なことは、検証による教訓の蓄積と共有だ。それは何よりも、政府自身がより間違いの少ない判断をするために役立つ。
 秘密保護の強化は、国民の知る権利を害するものとして批判されるのが常だ。だが、安全上の国益と個人の知る権利は、もともと比較の対象にはならない。
 問題は、個人としての国民ではなく、主権者としての国民は、より間違いが少なく、より賢い政府を求める権利を持っていることだ。その権利を担保するためには、政府の政策決定プロセスが、事後であっても、公開され、検証される必要がある。

 政府を批判する側も、情報の秘匿を責めるだけではなく、自分ならいかなる判断ができたかを自問しながら、必要な情報を求めて行く態度が求められる。「由らしむべし、知らしむべからず」の姿勢を持った政権と、当事者意識を欠いたまま政権を追及するだけの野党しか持たない国には、民主主義の成熟も国防に関するコンセンサスもあり得ない。
 日本版NSCによって情報と政策に関する政府の権限が強化されるのが時代の趨勢であるとすれば、国会やメディアのチェック機能を強化してバランスをとることが、安全保障の最終目的である民主主義社会の防衛のために不可欠となるはずだ。


【今週の本棚・本と人:『検証 官邸のイラク戦争』 著者・柳澤協二さん 毎日5/5】

 ◇日米安保戦略の矛盾問う−−柳澤協二(やなぎさわ・きょうじ)さん

 「テロとの戦い」を錦の御旗(みはた)に米国が始めたイラク戦争から10年。制圧後、開戦の前提となる大量破壊兵器(WMD)が存在しなかったことが判明、国際社会に衝撃を与えたことを忘れてはならない。自衛隊イラク派遣の実務責任者だった元内閣官房副長官補の著者が、武力行使を支持した政府の判断と自衛隊派遣プロセスを、自省の念を込めて検証した。浮かび上がるのは、日米同盟の維持が自己目的化し、この国の安保政策の戦略的思考を「狭めている」事実であろう。
 「政府は当時、北朝鮮核問題を抱える中、WMDに関する情報も持たず、『開戦支持以外あり得ない』という空気が支配していました。小泉純一郎首相は、日本が軍事的リスクを負うことで、国際社会で『名誉ある地位』を占めて政治的影響力を持とうと政治判断したが、そうならなかった。そもそも前提も違っていた」。退官後も胸中のモヤモヤが晴れず、自分なりの答えを出すために書き始めた。
 70年安保の年に防衛庁(当時)入りし、96年の日米ガイドライン改定など、一貫して同盟の維持と深化に心を砕いた。「トゥーリトル、トゥーレイト」と批判された91年の湾岸戦争がトラウマになり、9・11後の「ショー・ザ・フラッグ」、イラク戦争開戦時の「真の同盟国たれ」と迫る米側の要請を受け、戦争の正当化に腐心。当事者だけに、なぜ自衛隊を派遣し復興支援をするのかという根本の議論を欠いた描写は具体的だ。「『ブーツ・オン・ザ・グラウンド』を継続しないと、同盟がもたないという強迫観念の域にまで達していた」と考察する。
 イラク戦争後、中国の台頭など国際情勢は様変わりしたが、「日本と米国とその他の世界」という世界観から、日本は今も抜け出していないと見る。単純な二元論の図式で考えたり、勇ましい過激な言論をもてはやしたりする近年の風潮も気になるという。「丁寧な議論を促すためにエンジンブレーキの役割を果たしたい。執筆を通じて、政策決定プロセスの中に身を置いていた人間ならではの役割はこれだ、と気持ちが固まりました」<文・中澤雄大/写真・藤原亜希>


【幹部人事権 内閣官房に集中 公務員改革法案 労働基本権回復なし 赤旗11/6】

≪解説 「政府・政権党の奉仕者」に変質≫
 安倍内閣が提出した国家公務員制度改革法案は、公務員を「全体の奉仕者」から「政府・政権党の奉仕者」に変質させるものです。
 日本の公務員制度は行政の中立・公正性と安定した公共サービスを確保するため公務員に身分保障を行い、労働基本権制約の代償措置として設けられた人事院が使用者である政府から独立して人事管理を行ってきました。
 ところが、政府案では、人事管理を使用者である政府が一手に掌握。内閣官房長官が幹部候補名簿の作成を行うのをはじめ、幹部の降格も可能とし、公務員を政治任用する大臣政務官の導入などその時々の政府・政権党いいなりの公務員をつくりだす仕組みです。
 一方で、国際労働機関(ILO)から8度も勧告され、2008年成立の国家公務員制度改革基本法で「自立的労使関係制度を措置する」と定められた公務員の労働基本権の回復にはまったく背を向けています。これでは政権党の顔色だけをうかがうヒラメのような公務員をつくりだすだけです。
 公務員制度改革で求められるのは、内部から行政を民主化していくためにも労働基本権を回復することは待ったなしの課題です。
 政官財の癒着をなくすために天下り・天上がりの禁止、事務次官を頂点とする特権的官僚制度の廃止など国民の奉仕者となることを保障する公平・公正・民主的な制度をつくることこそ急務です。 

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