オスプレイ稼働率「信頼できず」、「不十分な状態で配備」米国防総省
2010年、海兵隊のオスプレイが作戦遂行可能な状態だった時間は全体の53%(米軍事専門誌)、09年イラクでの作戦時の稼働率も従来のヘリコプターの割合を大幅に下回っている(米政府監査院)。
そうした中、米国防総省は、海兵隊のオスプレイ稼働率のデータを「信頼できない」と結論づけ、「任務遂行に十分な状態でないまま機体を配備していた可能性がある」とのこと。
構造造的な欠陥を持つがゆえシステムが複雑→ 稼働率が悪い→ ムリして配備 →事故。と言う悪循環はやめてもらいたい。
【オスプレイ稼働率、「信頼できず」米国防総省が結論 沖縄タイムス10/27】
【オスプレイ不備多発 記録ミス167回、整備不適正112回 琉球新報10/27】
そもそも海兵隊が生き残りをかけて「世界規模の展開力」という唯一のウリを確保するために「より早く飛び、かつ滑走路が不要で、前線へより早く展開できる」ということで開発されたが、飛行モードからヘリモードへの転換がむつかしく、ヘリよりも、ずっとゆっくり(240m/分以下)としか下降できないため、前線では格好の的になり、実際はそんな運用ができない、という使い道のない機体となっている。
【オスプレイ稼働率、「信頼できず」米国防総省が結論 沖縄タイムス10/27】【平安名純代・米国特約記者】米国防総省監査室がまとめた報告書で、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの任務遂行率(稼働率)に関する記録が不適切で、海兵隊がこれまで示してきたデータを「信頼できない」と結論づけていることが26日、分かった。機体の整備が不十分なまま配備された可能性なども指摘している。
同室が25日公表した内容によると、監査の対象期間は、2008年10月から11年9月末までの3年間。オスプレイの稼働率の算出根拠となる目録と作業記録を照合した結果、機体の現状が「不適切に入力されていた」と認められたのは200回のうち167回で、907回のうち112回は「不十分」だった。
また、6個中隊が提出した記録については、「不完全、もしくは正確ではない」と批判し、海兵隊がこれまで示してきたオスプレイの稼働率は「信頼できない」と結論付けた。
機体の整備が不十分なまま配備した可能性なども指摘している。
調査対象期間、オスプレイはアフガニスタンやイラクなどに配備されていたが、報告書では不備のあった機体がどこに配備されていたかなどの詳細は公表していない。同監査室は当初、報告書を非公開とする方針だったが、予定を変更し一部を公表した。オスプレイの訓練にかかるコストなどを精査した結果も含まれている。
ロイター通信は25日、同報告書の内容を報じた上で、海兵隊は同機の戦闘能力に高い評価を与えてきたが、昨年はモロッコで死亡事故が発生し、「沖縄で配備に対する抵抗に火を注いだ」と報じている。
米国防総省のギルモア実用試験評価本部長が09年5~9月に行った試験の評価結果をまとめた報告書では、オスプレイの戦闘作戦参加の信頼性を示す任務遂行率は、必要基準の82%を下回る57%で、部品の欠陥や供給不足などが指摘されていた。
【オスプレイ不備多発 記録ミス167回、整備不適正112回 琉球新報10/27】 【米ワシントン=島袋良太本紙特派員】米国防総省監査室が、2008年10月から11年9月までの海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの整備記録を確認したところ、整備作業や書類作成に関するミスが多数見つかったとする監査結果を公表したことが分かった。報告は23日付で、「任務遂行に十分な状態でないまま機体を配備していた可能性がある」と指摘した。監査室は海兵隊に改善を求め、併せてその妥当性も証明するよう要求したことも明らかにしている。 監査は6飛行隊を対象に行った。普天間飛行場への配備は12年10月からのため、同期間の監査の対象にはなっていない。 それによると機体の状態を示す記録のミスが調査対象200回のうち167回確認された。機体の整備作業指示が不適正だったものは907回のうち112回あった。飛行隊の「運用担当者」による機器状態の報告も、4分の3は不完全または不正確だったという。 オスプレイの機体整備に関しては米軍事専門紙「ディフェンス・ニュース」電子版が8月13日付で、10年に海兵隊のオスプレイが作戦遂行可能な状態だった時間は全体の53%にとどまり、残り約半分は整備中だったと報じている。11年の作戦遂行可能時間の割合は63%、12年は68%。 同紙は米政府監査院(GAO)が09年、イラクでの作戦時にオスプレイの整備状態が作戦遂行可能だった時間について、従来のヘリコプターの割合を大幅に下回ったと指摘していることも紹介した。 監査内容を25日に報じたAP通信はオスプレイについて「安全性の問題に関する評判を克服するのに苦労している」と説明。「作戦能力の高さで評価されている」とした一方、「昨年モロッコで起きた墜落事故を含め、事故の評判が沖縄での配備に抵抗を招いている」と指摘した。
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