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いじめ防止基本方針~危険性とともに今度の取組の足場にも

 全教の「いじめ防止基本方針」の策定にあたっての声明。
 いじめ防止に役ただない「厳罰化や規範意識の押しつけなどの危険性」ともに、この間、多くの意見が反映され、①被害者への情報の開示、②設置される組織が専門家などを含む公正・中立の組織とすること、③教職員定数の改善など条件整備 ④学校基本方針の策定にあたって「児童生徒の意見を取り入れる」ことなどが取り入れられ、さらに「いじめを生まない土壌をつくるため」に、「互いの人格を尊重」することとともに、いじめの背景に「ストレス等」があることに「着目」し、「その改善を図(る)」ことも求めている。
 国連子どもの権利委員会が指摘する「過度に競争主義的な教育制度」とOECD最低レベルの教育予算の改善こそいそがなくてはならない。
【談話: いじめ防止基本方針の策定にあたって 全日本教職員組合10/16】
【いじめ防止基本方針(平成25年10月11日文部科学大臣決定)】
【参考 いじめ防止対策推進法が定める組織】

【談話: いじめ防止基本方針の策定にあたって 全日本教職員組合10/16】

 2013年10月16日
 全日本教職員組合 書記長 今谷賢二

 いじめ防止基本方針策定協議会は、10 月11 日、第7 回協議会において「いじめ防止等のための基本的な方針」(以下、「基本方針」)を決定し、同日、下村文科大臣に提出しました。

 策定された「基本方針」は、先の通常国会において成立したいじめ防止対策推進法(以下、「推進法」)にもとづき国が定めるものとされ、そもそも「推進法」の制約をうけるものです。

 全教は、「推進法」の成立にあたって、①「児童等は、いじめを行ってはならない」として「いじめ禁止」を法律で定めようとしていること、②内心の問題である情操教育や道徳心に法律が踏み込んでいること、③家庭教育に踏み込んでいること、④「懲戒」や「出席停止」など厳罰化で取り締まろうとしていることなどの問題点を指摘しました。

 「基本方針」は、こうしたいじめ防止対策推進法にもとづき制定されたものであり、厳罰化や規範意識の押しつけなどの危険性がまったくなくなったわけではありません。いじめを「撲滅」としていることや随所に警察との連携を第一にあげていること、「道徳教育」や「体験活動」の強調などです。今後、地方や学校での方針や組織の確立にあたり、規範意識の押しつけや厳罰化などではなく、憲法と子どもの権利条約をいかしたものとすることが求められています。

 同時に、「基本方針」は、協議会での議論を通じて、私たちの主張や国民の願い、専門家の意見も反映し、また、大津市の第三者調査委員会の提言にも通じる施策が入っているなど今後のとりくみにいかすことのできる側面も併せ持つものともなっています。それは、①被害者への情報の開示、②設置される組織が専門家などを含む公正・中立の組織とすること、③教職員定数の改善など条件整備を求めるとともに、そのための予算措置を国や地方自治体に求めていること、④学校基本方針の策定にあたって「児童生徒の意見を取り入れる」ことなど、子どもたちの声をいかし、その自主性・自発性にもとづくとりくみの重要性を指摘していることなどです。
 また、学校評価や教員評価にあたって「いじめの有無やその多寡のみを評価するのではなく」と「いじめゼロ」などの数値目標を現場に押しつけるだけの「いじめ対策」のあり方を批判しています。

 いじめの防止について「基本方針」は、「いじめを生まない土壌をつくるため」に、「互いの人格を尊重」することとともに、いじめの背景に「ストレス等」があることに「着目」し、「その改善を図(る)」ことも求めています。いじめが起こった時にどう対処するかではなく、いじめそのものを防止するために、その背景に言及したことは重要です。

 全教は、「『いじめ』問題を克服する力は、子どもや教育の中にこそ」あるとして、「教育条件の整備」や「教育的な粘り強いとりくみ」の重要性を主張してきました。今年度の「教育のつどい2013」でも、子どもたちの「問題行動」の背景に、子どもたちの抱えるさまざまな問題があること、そうした生きづらさへの共感や相互理解が子どもたちのストレスを和らげ、いじめを許さない集団づくりにつながることなどがレポートされ、交流・討論されました。今後、学校ごとに策定される基本方針が、全国の学校現場でそうした実践をすすめるものとなるよう期待するものです。

 同時に、私たちはこれまでもいじめの背景の重要な要因の一つに、国連子どもの権利委員会が指摘する「過度に競争主義的な教育制度」があることを指摘し、全国一斉学力テストの中止や「学校選択制」、「複線型の学校制度」などによる学校間競争をあおる政策の撤回など、その改善を求めてきました。これらも含め、政府・文科省に子どもたちのストレスを改善するための施策を講じる責務があらためて課せられたといえます。

 また、教職員定数の改善については、「いじめの防止等のために国が実施すべき施策」のうち、いじめ防止対策に「従事する人材の確保」として、「生徒指導に専任的に取り組む教職員の配置や養護教諭を含めた教職員の配置」、「教職員が子供と向き合うことのできる体制の整備」として「教職員定数の改善措置」をあげています。政府・文科省は、この指摘を真摯に受け止め、そのための財政的措置を速やかに実施すべきです。

 全教は、あらためて、政府・文科省にいじめに向き合う現場を励ますための教育条件整備とその財政措置を強く求めるとともに、引き続き、いじめの克服のために全国の父母・国民、教職員、そして子どもたちと力を合わせてとりくみをすすめることを表明するものです。

 以上

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