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「火の出るオモチャ好き」~「防衛」力への疑問・雑感

 九条にもとづく平和外交、災害救援・民生支援など平和の国際貢献を・・・その主張を自分なりに深めたいと思い安全保障政策などかじっているうちに、「国防」「防衛力」と声高に主張する勢力がいかにお粗末というか本当はそんなことに無関心で、日米防衛産業の利権と組織の自己保身で動いていると実感するようになった。
 立場は異なるが、そのことを憂いている関係者も少なくないと思うが、以下は、「防衛」力に対する疑問・雑感のメモ。〔なお「火の出るオモチャ好き」とは清谷信一氏の表現〕
 先日の備忘録の付録的なもの。
【憲法九条による日本の安全保障(メモ)2013/10】

①F35 防空に穴が空いても「最新兵器」

 共同開発したわけでもないのに導入をきめたのは日本が最初。不具合が次々発覚しいつ完成するかわからず、(計画でも2019年以降)、防空に穴があくが、たいした問題になっていない。なぜ?
一機百数十億円のバカ高く。ステルス機体なのでミサイルの外付けができず、搭載量が制限され、石破氏さえ「日本防衛には不向き」と野党時代には言っていた。

②「10式戦車」に見られる「火の出るおもちゃ」発想

 戦車同士の戦闘は過去の遺物(WOTの世界)なのにいまだに固執。490億円も掛けて新型戦車を開発。そうした「火の出るオモチャ」が優先され、部隊運用の要の機能を無視。
・陸自の無線~ 東日本大震災では無線機が足りず、故障しているものも、旧式も多くて三世代も同居しており、無線が通じないことが多々たった。
・「ネットワーク化の時代に装甲指揮通信車すら満足に無い」。82式指揮通信車は元来路外走行機能が低いうえに、まともに近代化もされない。情報能力は関係ないという二次大戦のソ連軍と同じ発想。
・野戦装甲救急車がない(それが必要な事態は想定していない?)
・公開された機動戦闘車~運用科もネットワーク化も未定(つまり実際の必要性、戦略から開発されたものでく、こういう「火の出るおもちゃ」を開発したい、というもの)
・ほとんどの車両に冷房がない。夏場の長期稼働は、“精神力で克服”(これは災害救援にも響く)
・「装備の修理費予算などは、すでに装備の調達予算を超えている」が「それでも装備の稼働率は下がっている」のに、新しい高価なものをほしがる。
→ 正面整備の調達は後年度負担。「高価な買物」を優先してきたが、年々実際に使える費用が減少。ムリして高級車を買って、ローンの支払いでガソリン代やメンテナンス代がままならぬ・・・という愚かな状況。

③ 調達計画~ 高価な兵器ほしがり破綻、しかも放置

 陸自は63機調達する予定のAH64D戦闘ヘリコプターの調達を13機で打ち切り。250機予定のOH1観測ヘリコプターを34機で打ち切り。2012年度は、次期多用途ヘリUHXをめぐる不正納入が発覚し、契約を解除、機種選定は白紙に。
→なぜ、そうなるか。「高価な新兵器をほしがる」ため、高価である故に、隔年の調達数が少なく、より高価になり、しかも調達途中で完全に旧式化する。
→ これだけのヘリが調達できない事態なのに、防衛省も陸自は慌ててないし、調達計画を仕切りなおすこともなく、誰1人責任をとっていない。
予算と時間を無視した。つまり実際の安全保障とは無縁な別の意図が動いている証拠

④ ミサイル防衛~ 米国への「現金自動支払機」

 不安な気持ちを静める精神安定剤でしかない。地上に落下する最終段階で打ち落とす「PAC3」(パトリオットミサイルの改良型、射程は20-30キロ。湾岸戦争でパトリオットミサイルの命中率は9%以下/米会計検査委員)の発射機は32基。使用済核燃料を保管した原子炉は、福島第一をふくめれば17ヶ所54基〜 核兵器を搭載しなくても、通常ミサイルで日本中を放射能まみれにするのは難しくない(日本海側にあれだけ原発を配したうえ、今も即時ゼロの主張がないのは、原発(日本)は「攻撃」さけないという認識?)。その他にも重要都市機能、石油コンビナートなど・・(米軍は嘉手納基地だけで24基配備)
→ ミサイル防衛システムは「無駄なカネ食い虫」で有名。世界中で導入したのは日本だけ/ 初期投資で1兆円を米政府と日本の防衛産業に支払った/ 毎年のようにソフトが更新されるから、米国への「現金自動支払機」と化している。

⑤弾薬備蓄量が一度も目標の「継戦能力1ヵ月」に達したことがない

 日本の弾薬メーカー。従業員が極めて少なく手作業。家内工場のような工場で生産されており、有事になって増産できる体制にない。

⑥「海兵隊構想」

・導入を計画している水陸両用車AAV7は、南西諸島ではリーフが多く、これを超えるのが極めて困難。「図体が大きく、内陸での戦闘には不向き。そもそもが装甲はしけの類」との指摘。
・大抵の国は、海兵隊は海軍の所属。輸送や上陸支援で海軍との連携が不可欠だから。
→ なぜ、陸自なのか。2010年12月の「防衛計画の大綱」で、海自、空自は強化されたが、陸自は定員を削減され1人負け。その「巻き返し」という組織の論理では?

⑦オスプレイ

・「尖閣まで飛べる」。輸送機なので「抑止力」があがるわけがない。(先に地上部隊が入り、かつ制空権がないと安全に降りられない。垂直着陸は、通常のヘリより時間がかかる。大型ヘリで十分)
→ 「高性能」というが米4軍のうち導入しているのは海兵隊がほとんど(あと空軍の一部)。なぜ? 

・「離島奪還」と勇ましいが、軍事的にはありえない。上陸作戦は犠牲が大きい。「艦砲射撃が有効」という声もあるし、離島で、部隊を維持するのは難しく、「補給路を断てばよい。」とも。何よりも国際的に不法行為を訴えて、相手を追い詰めることが重要。

・災害救援ならより安価で輸送力の高いCH47などが有効。オスプレイは、すさまじい下降気流と排気熱で災害地に降りるには不向き。救急患者を吊り下げることも不可能。
(早く運べるというが、DMAT、医療船の活用などいろいろある。)
→ まず戦略があって必要な装備を検討するのが筋。米国いいなりに高い買物するだけ。

☆グローバル化し、経済的に相互依存が大きくなっている国際関係。これが規定的側面。世論や組織の論理で「軍拡」に向う傾向はどの国にもあるが、その中で、交流を厚く発展させ、緊張緩和を低下させていく動きが必要。~アジアでの大規模災害の相互協力の態勢とか、海賊、密輸取締りの警察活動の共同とか・・ 偶発的な衝突を拡大させない外交チャンネルの構築とか・・・

⑧敵基地攻撃能力

 北朝鮮は、日本を射程に納める中距離弾道ミサイル・ノドンは200〜300発保持していると言われ、山中に保管、展開(移動式ランチャー)されていることからその破壊が困難であり、発車前に敵基地攻撃で排除することはありえないと指摘されている。
 可能性があるのは米国向けの長距離弾道ミサイル・テポドンへの攻撃である。テポドンは液体燃料を注入するため発射までに日数がかかり衛星で把握できるからである。 米国にむけたミサイルなら米国が防衛すればよい。日本が攻撃することは日米安保条約の対象外であり、その結果、北朝鮮のミサイル攻撃を招くという簡単な事実を予想もしない無責任な議論。
 

 これらは、ようするに日本の安全保障などまともに考えていない、という証拠でないか、と感じる。
(半田滋氏、清谷信一氏、孫崎享氏らの指摘などから)

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