汚染水対策「緊急の優先事項」とIAEA~が、減る作業員
国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は、メルトダウン以来の重大な課題とし「最も緊急性の高い優先事項」と強調したとのこと。
が、昨日の笠井議員は、福島原発の作業員が減り続けていることを指摘した(図は質問で使用したパネル)。特にベテラン作業員の不足が問題になっている。再稼働にむけた人員をシフトしなければならない。
【汚染水、炉心溶融以来の難題=緊急の優先事項-IAEA事務局長】
【2日に1回のペースで事故…福島原発は「作業員が足りない!」現代10/12】
【汚染水、炉心溶融以来の難題=緊急の優先事項-IAEA事務局長 時事10/23】【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は22日、訪問先のスロバキアで行ったAFP通信とのインタビューで、東京電力福島第1原発の汚染水漏れは、2011年の事故発生直後に起きた炉心溶融(メルトダウン)以来の重大な課題との認識を示した。
天野氏は「汚染水の処理は最も緊急性の高い優先事項」と強調。対処方法を勧告するIAEAの調査団を年内に日本に派遣する方針を明らかにした。また、接近中の台風27号を念頭に、荒天などの影響で汚染がさらに拡大する恐れがあると懸念を示した。
【2日に1回のペースで事故…福島原発は「作業員が足りない!」現代10/12】◆日当が減り除染にシフト
福島第1原発の港湾外の海水から高濃度の放射性物質が検出され、安倍首相の「完全にブロックされている」という発言が大ウソだったことが改めて証明された。福島原発はますます危険な状態になりつつある。
作業員が誤って注水ポンプを停止させたり、配管をいじって汚染水を流出させたり……“単純ミス”が頻発しているのだ。今月に入り、2日に1回のペースでトラブルが発生している。事故多発の大きな原因は人手不足だ。事故直後、復旧作業は5000人態勢で当たっていたが、今では3000人程度に減っている。危険な福島原発から、作業員が逃げ出しているのだ。
「人が集まらない理由ははっきりしています。作業員の賃金単価が下がってしまったからです。かつて2万~3万円あった作業員の危険手当は、野田前首相の収束宣言以降、半分以下に減らされました。だから作業員は除染にどんどん流れています。国の事業である除染作業は危険度が低い割に、賃金単価は原発と同額かそれ以上もらえますからね」(「ルポ イチエフ」の著書があるジャーナリスト・布施祐仁氏)<大事故招きかねない人手不足>
人手不足だけでなく作業員の「質の低下」も深刻だという。事故から2年以上経ち、線量が限界に達したベテラン作業員たちが続々と福島原発を去っている。代わりにやってくるのがシロウトみたいな作業員。ボルトひとつきちんと締められない新人作業員もいるという。それが貯水タンクの漏洩事故につながっているらしい。
「人件費が下がれば作業員のレベルが下がるのは当然です。しかも、安倍政権は早くしろ、急げ、と現場にプレッシャーをかけ続けている。ただでさえ不慣れな作業員が、せかされたら、ミスもするでしょう。私が話を聞いた作業員は“キャパシティーを超えてる”と悲鳴を上げていました。今は比較的小さなミスで済んでいますが、いずれ深刻な大事故につながるのではないかと危惧しています」(布施祐仁氏)これから五輪の建設ラッシュで腕のいい作業員はますます福島原発からいなくなる。
汚染水は増える一方だしミスで復旧作業が進まない。こんな状況で五輪なんて開催できるのか。
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