オスプレイ 今年2度の「クラスA」事故
ネバダ州での実質「墜落」事故は、最も損害の大きい200万ドル(約2億円)以上の「クラスA」の事故とのこと。6月のノースカロライナの事故も「クラスA」で62億円の損害が発生していた。この6月の事故…エンジン排気熱で草が燃え、機体の一部が焦げた、と報道されていたもの。今年これで2度目の「クラスA」事故。
以前報じた調達数と配備数が違うことが米議会で問題になっているというのも事故隠しの疑いが濃いが、これはどうなったのだろうか。
【事故はクラスA 恥ずべき軍の隠ぺい体質 琉球新報8/31】
ハワイでは住民の不安、環境への影響で訓練計画を中止しているのに・・・
【米軍がオスプレイ訓練計画を中止 ハワイ2空港、環境に影響 琉球新報8/14】
【事故はクラスA 恥ずべき軍の隠ぺい体質 琉球新報8/31】いつまで情報の隠ぺいを続けるつもりだろうか。米西部ネバダ州で発生した垂直離着陸輸送機MV22の着陸に失敗した事故のことだ。本紙記者の再三の質問に米側が明らかにしたのは「ハードランディング(激しい衝撃を伴う着陸)だ」「乗員が脱出後に機体が炎上した」「通常訓練中で4人が搭乗し、死傷者はいない」というぐらいのことだ。現場写真の提供にも応じていない。
しかし事故機が所属する米ミラマー基地広報官の少将は、自国の地元紙の取材には「機体は飛べなくなるほどの損傷を受けた」と答えている。
さらに米海軍安全センターが今回の事故を最も損害の大きい200万ドル(約2億円)以上の「クラスA」の事故に分類し、機体の状態を「大破」と評価していた。既にインターネットに掲示している。過去のオスプレイの墜落事故の大半は「クラスA」だ。
今回の事故状況を米側の情報だけで組み立てても「激しい衝撃を伴う着陸」をし、機体が「大破」「炎上」し、200万ドル以上の損害がある最も大きい「クラスA」の事故が発生したことになる。
米軍は今年4月に韓国で発生した普天間基地所属のCH53大型輸送ヘリの着陸失敗炎上事故も今回と同様に「ハードランディング」と説明していた。韓国の事故現場の写真を見ると、機体はばらばらに大破し、黒焦げとなっている。これを墜落事故と呼ばずして、何と呼ぶのだろうか。
今年6月に米ノースカロライナ州で発生したオスプレイの事故もクラスAと評価されていたことが今回分かった。損害額は6300万ドル(約62億円)で、機体1機分の価格を上回るほどの損害だ。海兵隊は「機体の一部が焦げた」と説明していた。意図的に事故の深刻さを隠しているとしか思えない。
昨年8月、在沖米4軍調整官で第3海兵遠征軍司令官だったケネス・グラック中将はインタビューでオスプレイのクラスAの事故が少ないことを根拠に「最も安全な航空機を開発できた」と説明した。今年に2度もクラスAの事故が起きた。どうして安全な航空機と呼べるのか。
オスプレイが危険極まりない航空機であることは自明の理だ。これ以上、沖縄の空を飛行することは許されない。日米両政府はただちに普天間飛行場への配備を取り消し、全機を撤退させるべきだ。
【米軍がオスプレイ訓練計画を中止 ハワイ2空港、環境に影響 琉球新報8/14】米ハワイ州への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備計画で、米軍が同機種の下降気流などによる「考古学的資源への影響を懸念」し、二つの空港での訓練計画を取り下げていたことが13日までに分かった。
配備に伴う環境影響評価(アセスメント)最終報告書を受けて作成された米軍の決定記録文書などに記されている。騒音や安全性に対する地元住民の不安、希少生物の生息環境破壊への懸念に配慮したことも示している。米軍がオスプレイの運用で自然環境への影響に言及し、訓練計画を中止したのは初めてとみられる。
訓練が中止されたのは、ハワイ州モロカイ島にあるカラウパパ空港とハワイ島にあるウポル空港。
米軍の決定記録文書は「新機種のMV22は、既存のヘリに比べてローターからの下降気流が大きく、着陸地点から半径107メートルに影響する」と指摘。「カラウパパ空港の近くにある考古学的資源に対するMV22のダウンウォッシュ(下向きの気流)の潜在的影響を懸念して最終報告の計画を一部修正し、同空港でのMV22の訓練を取り除いた」と説明している。
また、海兵隊とハワイ州歴史的遺産の保存に関する諮問委員会との間で交わされた計画合意書では、ウポル空港がハワイ王国初代国王であるカメハメハ1世生誕地の1・6キロ西にあることから、「緊急時の着陸以外は空港の使用を制限する」と記述している。
米軍は2018年までにハワイのカネオヘベイ基地にオスプレイ24機の配備を計画。アセス準備書で、18年のオスプレイ運用回数をカラウパパ空港で684回、ウポル空港で228回行う計画を提案。米国内でのオスプレイ配備をめぐり、ニューメキシコ州での空軍仕様のCV22の低空飛行訓練について住民から安全性などを懸念する意見が多く寄せられ、米軍は訓練を延期した。
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