日本の教育 貧困な環境、深刻なジェンダーギャップ OECD報告2013年版
2013年版「図表で見る教育」の日本に関する報告。
「重い私費負担、増加傾向。教育予算のGDP比最低」「教員 勤務時間が長い。授業時間は短く雑務などで多忙。給与はOECDの増加傾向と対処的に低下」「高い授業料が意欲失わせる。しかも貧弱な奨学金制度」
「深刻なジェンダーギャップ。女性の能力が活かされていない」
と貧弱な教育環境、深刻なジェンダーギャップが示されている。
若者に投資しない国、女性の能力が発揮できない国に未来はない。以下、報告から関心のある部分の引用。
【「図表に見る教育」2013版 日本 OECD6/25】
【重い私費負担、教育予算のGDP比最低】
◆「初等中等教育に対する支出のほとんどが公的財源からのものである一方、高等教育に対する支出は主として私的負担により成り立っている。」「2010年において私的部門は高等教育の費用全体の65.6%を負担しており、これはOECD平均の31.6%の2倍以上であり、また2000年の61.5%から上昇している。」
◆教育機関に対する公的支出のGDP比は、比較可能なデータのあるOECD加盟国のうち最も低く、2010年においてOECD平均が5.4%であるところ、日本は3.6%となっている
◆ 日本の就学前教育機関に対する支出の半分以上が私費から調達されている。2011年において、公的支出は就学前教育機関に対する支出の45.2%にとどまっており、これに対しOECD平均は82.1%、EU平均は88.7%である。就学前教育に対する総支出の37.9%が家計から調達されている(表B3.2a)。2011年において、就学前教育機関の70.3%が私立であり、一方OECD平均は19.5%、EU平均は17.7%である(
【教員 勤務時間が長い。授業時間は短い。給与は低下】
◆011年の国公立学校の教員の法定勤務時間は1 883時間であり、OECD平均(初等教育段階1 671時間、前期中等教育段階1 667時間、後期中等教育段階1 669時間)よりも長い(表D4.1)。対照的に、教員の授業時間はOECD平均よりも短い。2011年において、国公立学校の教員は、初等教育段階において731時間(OECD平均:790時間)、前期中等教育段階において602時間(OECD平均:709時間)、後期中等教育段階において510時間(OECD平均:664時間)授業を行っている
◆教員の給与は、公務員の一律給与削減のため、2000年から2011年の間に低下している。これは、ほぼすべてのOECD加盟国において教員の給与が増加していることと対照的である。日本では、勤続11年の教員の給与が、2000年から2011年の間に実質9%減少している。
【高い授業料が意欲失わせる。貧弱な奨学金制度】
◆高い授業料は、高等教育へ投資する意欲を失わせるものとなりうる。国公立の高等教育機関に通うための平均年間授業料は、2010-11年度において、5 019米ドルであり、これはデータの存在する国々の中で5番目に高い(表B5.1)。日本の学生の75%が私立の高等教育機関に在籍しており、2010-11年度における彼らの平均授業料は8 039米ドルである。日本の国公立・私立の高等教育機関いずれにおいても、授業料は2008-09年度から上昇している。
◆これら(公的貸与制度)の割合、特に奨学金/給与補助を受ける者の割合は、他の授業料の高いOECD加盟国に比べ依然として比較的小さい
◆所得連動型の返済制度は、厳しい資格要件があり(例:学業成績の最低基準及び家計の収入の上限額)、すべての貸与奨学金受給者に適用されるわけではない。
【深刻なジェンダーギャップ】
◆日本においては、就業における顕著な男女差が存在する。2011年において、88%の男性が就業しているのに対し、女性は63%しか就業していない―これはOECD加盟国中5番目に大きな差である(OECD平均はそれぞれ80%及び65%)。ほとんどのOECD加盟国において、教育段階が上がるとともにこの差は小さくなるのに対し、日本では教育段階に関わらず相当の差がある。
◆さらに、日本の就業している女性は、能力以下の仕事に従事する傾向がある(例:非自発的パートタイムで働いている、仕事に対して学歴が高すぎる)。2011年において、就業している女性の34.8%がパートタイムで働いており、これに対しOECD平均は26.0%である。また、就業している女性の20.7%は臨時労働者であり、これに対しOECD平均は12.5%である(OECD, 2012)。15~24歳人口においては、就学中ではない就業している女性のうち、37.7%がパートタイムで働いており、これに対し男性の場合は29.6%である。
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