廃炉 ガレキ・廃棄物の処分先不透明
廃炉作業中の東海原発について、原電が「原子炉本体の解体方法や解体後の放射性廃棄物の処分先が決まっていない」と明かにした。2011年、福井新聞は「最もレベルの低い約1万3080トンは敷地内に埋設する計画を打ち出しているが、「地域の皆さまのご理解を得られるよう努力している」としか言えない状態だ。と報じている。
福島原発の廃炉作業ででるガレキの保管容量が超える恐れと報道。本体部分の処分先はやはり不明。
廃炉になっても、その処分先も決まっていない。だから再稼働にこだわる、この悪循環。
日本原電のホームページには「パイオニアとしての取り組み」として「東海発電所の廃止措置」が麗々しく説明されている。
【福島第1原発の廃炉がれき、容量超える恐れ 15年度試算 河北新報5/18】
【東海原発 廃棄物処分先は未定 原電 東京5/17】
なお、全国の原発から低レベル放射性廃棄物が運び込まれる日本原燃の埋設センターは、原発の解体で発生する廃棄物の受け入れ対象になっていない。
下北半島には活断層の懸念があるので、移設の検討こそ必要であり、それどころではないか。
【福島第1原発の廃炉がれき、容量超える恐れ 15年度試算 河北新報5/18】福島第1原発の廃炉作業で生じるがれきの累積量が2015年度に約17万6000トンに上り、一部のがれきは放射線量に応じて区分している保管容量を超える恐れがあることが17日、第1原発の安全対策を評価する原子力規制委員会の有識者検討会に提出された東京電力のデータで分かった。
がれきは線量に応じて屋外集積、容器収納など4段階に区分された形態とエリアで保管されている。データによると、15年度に毎時0.1~1ミリシーベルトのがれきが約2万1000トンと約2万トンの保管容量を超え、毎時1~30ミリシーベルトのがれきも約3万4000トンの容量に迫る約3万3000トンの発生量が見込まれている。現時点のがれきの総保管容量は約19万9000トンで、15年度には容量の約90%が埋まる計算になる。現在の廃炉工程でがれき保管の詳細な計画はなく、東電も将来的な発生量を詳しく分析していない。
第1原発では今月、3号機建屋で毎時約540ミリシーベルトと高い線量のがれきが見つかっている。有識者検討会で東電は保管エリア拡大の検討や、新たな固体廃棄物貯蔵庫の基本設計に13年度内に着手し、15年度内の運用開始を目指す方針を明らかにした。
【東海原発 廃棄物処分先は未定 原電 東京5/17】日本原子力発電(原電)は十六日、商業用原発として初の解体作業が進む東海原発(東海村)で、熱交換器の撤去作業などを報道陣に公開した。原電は会見で、原子炉本体の解体方法や解体後の放射性廃棄物の処分先が決まっていないことも明らかにした。
これにより原子炉本体の撤去作業工程に遅れが出る恐れが出てきた。
原電が国に提出し、今年三月に許可された廃止措置計画によると、二〇一四年度から原子炉本体の撤去作業に着手する。現在、蒸気を発生させる熱交換器を撤去中で、工程では一四年度中に四基すべてを撤去する。しかし、作業に手間取り、一三年度中に最初の一基が撤去できるだけで、こちらの計画も遅れが出そうだ。
原電廃止措置プロジェクト推進室の山内豊明部長は「何とか工程に合わせるべく努力している」と話す。
東海原発は一九九八年、三十二年間で運転を停止し、二〇〇一年から廃炉作業に入っている。廃炉作業の公開は一〇年に続いて二度目。(林容史)
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