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四電・電力料金の値上げ 原発コスト除くと必要なし

 四国電力は、今年7月1日から家庭向け電気料金を平均10.94%値上げすることを政府に申請した。政府の認可が必要ない企業向けも平均17.50%の値上げする方針。
 昨年760億円の赤字。今後3年、コスト削減年280億円しても年625億円の赤字が理由。
 だが、まったく発電していない原発の固定費が赤字の大部分ではないか。
 本日、県議会でつかじ議員が質問した。それへの答弁も含めあらためて整理した。

①原発は高コスト 
・電事連会長「発送電分離すれば原発は持てない」。電力自由化には耐えられない存在。

・巨額の固定費  2011年度有価証券報告書より
 原発部門の発電費 
 2010年度約869億円、2011年度約757億円。設備利用率はそれぞれ90.9%、37.7%。

 2012年1月13日に伊方原発の全原発は停止し、12年度は発電実績ゼロ

 仮にこの割合で、利用率をゼロにして試算すると、固定費分は660億円。
Data193

(だとすれば、760億円の赤字の差100億円。今後の年280億円のコスト圧縮のうち人件費97億円、広告費・寄付金・研究費77億円だから、それだけで赤字分は回収される)

→ 質問への答弁では、年度途中で「わからない」とのこと。(ぜひ四電には明かにしてもらいたい。)

 立命館大学の大島堅一教授は、「原発を止めても、維持・管理のための固定費は全然減りません。人件費や修繕費、維持管理費はそのまま必要になる。その上に火力の燃料費が上乗せされるわけです。もし原発を止めたらほとんど固定費がいらないとすれば、電気料金の値上げなど必要ないかもしれない。」「止めていてもお金がかかるのですから、今一番無駄なお金がかかっているといえます。もし中途半端に止めるのではなく、全廃すると決めれば、こうした費用のほとんどは必要なくなります。」と述べているが、そのとおり。

②当面発電されない伊方1号機2号機の固定費
・伊方1号機、2号機は30年を過ぎた老朽炉であり、新基準で義務付けられる難燃性ケーブル、電力の系統分離でも大規模な工事が必要で、当面は動かない。
 
・当面は動かないが原発の費用ふくまれた電力料金の値上げに県民が納得できるのか
→ 答弁、「伊方1号2号機の固定費はふくまれている。」 再質問に「いくらかは今わからない」 

③廃炉に踏みだせば、固定費、新基準のための投資分は不必要になる
・固定費660億円?
・2013-15年の原発関連の投資額は642億円、うち新基準対応が440億円。(それ以後も掛かるだろう)

→答弁 “廃炉に踏み出せば、その分コスト引き下げになる。が、廃炉になれば莫大な費用がかかり、解体引当金でまかなえない時は、経営を圧迫し、電気料金や税金投入など国民負担が増大させる恐れがある。電力の安定供給の問題もある。廃炉が可能なのか、軽々に判断できない。十分な検討がいる。”

・再質問で、動かない原発費用が電気料金に反映されないスキームが必要では・・
→ 動かなくても固定費がかかるのが原発の特性。廃炉には莫大な費用がかかり軽々に判断できない。

・廃炉費用の不足というが、原発を維持しても、電気代の中で利用者の負担で積み立てるだけであり、一気に顕在化するかどうか、という違いでしかない。

 (、一気に顕在化することによる財務的な問題を解決するスキームがあれば、解決できる。  2010年度の解体費引当金への支出は38億円。そのスキームに今後出資しつづければよい。)

・12月議会ではそのことも見越して、原発は動かなくても莫大な固定費がかかり、それが赤字や電気代高騰の要因となる。安全性や経済的合理性の観点から廃炉が適切でも、廃炉にすると莫大な特別損失が発生し廃炉できない、という袋小路に電力会社が陥っていることを指摘し、「廃炉に踏み出す清算事業団のようなスキームが必要」と提案した。
 知事も「新たなスキームの検討が求められる場面も出てくるのではないか」と答弁している。

~安全基準を値切り再稼働を急ぐことといい、今回の電気料金値上げは、原発依存の経営問題を浮き彫りにした。

④内部留保 12年末で、
・資本剰余金352億円、利益剰余金1488億円 1840円強
・核燃料の再処理を中止すれば必要でなくなる使用済燃料再処理等引当金1248億円 
 計3000億円
 
★電気料金の値上げを回避するため・・・
・内部留保の活用
・廃炉による固定費と原発の新規投資を電気代から除く 
・廃炉費用については、原子炉メーカーなど原発利益共同体の責任を明確にした特別のスキームを国につくらせる。

電力会社は、地域独占を認められた特別な企業であり、住民の暮らし、経済に責任を負っている。電力の値上げを回避するための徹底した努力しなくてはならない。今回の値上げは、高コストの原発に依存した経営戦略が生み出した結果であり、転換が必要である。

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全廃すると決めれば、こうした費用のほとんどは必要なくなります。
まさに至言

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