アベノミクス 企業、収益圧迫に不安
内需は拡大していないのに、急激な円安で、マイナス効果が波及している、と言う茨城新聞の記事。
副作用と言うより本質。
円高は、輸出企業の異常な競争力維持の結果である。円高がすすむたびに競争力を維持するため、リストラを推進し内需低迷をもたらしてきた。その内需低迷によるデフレによって実質金利の高くなり、円が買われる悪循環をもたらした。内需拡大のない金融政策と、それを儲けの機会とした投機マネーによる円安は、大多数の国民の暮らしを直撃し、さらに内需低迷を加速する。最悪の「物価上昇」。
大手メディア報道の持ち上げで、なんとなく「・よくなるのかな~」の気分が広がってが、現実は厳しい。
【アベノミクス副作用 企業、収益圧迫に不安
円安で燃料や飼料高騰、価格転嫁難しく苦慮 茨城新聞3/25】
【伊吹氏、アベノミクスにくぎ 「景気は期待の域出ず」 共同3/24】
【アベノミクス副作用 企業、収益圧迫に不安 円安で燃料や飼料高騰、価格転嫁難しく苦慮 茨城新聞3/25】安倍政権の経済政策「アベノミクス」を受けた急激な円安の進行によるマイナス効果が県内にも波及しつつある。円安とそれに伴う株高は輸出産業の業績回復につながっているが、原油や飼料など輸入品の高騰が企業の収益に影を落とし始めた。4月からは小麦や電気代の値上げも控え、県内企業では「簡単に価格転嫁できない」と不安を募らせる。
▽包装材値上げ
「包装に使うビニールフィルムが7%も値上がりし、コストが増える」。菓子メーカーの亀印製菓(水戸市)では、フィルムメーカーから値上げを突き付けられた。原油の高騰で石油原料の包装材が値上がりし、製造用ボイラーの燃料も上昇。同社は「すぐに価格転嫁できない」と頭を抱える。油脂、砂糖など菓子原料の値上げ打診もあるという。国は円安による輸入価格上昇を理由に、買い入れた輸入小麦を製粉会社に売り渡す価格を、4月から主要品で平均9・7%引き上げる。食用油やツナ缶に加え、パンや麺類の値上げもありそうだ。
県央のスーパーでは「基本は値上げ分をのみ込み、取引先と折半したり、量を減らして価格を維持したりする。消費者に迷惑をかけないようにやるしかない」と警戒する。
▽餌代を補填
家畜の餌に使う配合飼料価格も高騰している。畜産農家は売り値に上乗せできず悲鳴を上げる。飼料価格は主原料のトウモロコシが米国の干ばつで不作となった上、円安で高止まり。飼料メーカーは今年4〜6月期の価格を1〜3月に比べ1トン当たり平均約5%値上げし、5年ぶりの高値水準になる。農林水産省は農家への影響緩和として餌1トン当たり約5800円の補(ほ)填(てん)を決めた。県南の酪農家は「自給飼料を積極的に取り入れて輸入飼料を使う割合を減らしても、乳代に占める飼料代は6割にもなり、値上げは収益に響く」と嘆く。
▽建築資材も
値上げは食品だけではない。県内の中小コンクリート製品製造業者でつくる県コンクリート製品協同組合は4月から、ブロックなど11品目を平均約9%値上げする。原料のセメントや鋼材の上昇や、燃料費高騰を理由に、同組合は「企業努力ではとても価格維持できない」と訴える。建設業界でも、道路舗装材のアスファルトが昨年末から15%上がり4年ぶりの高値圏。県建設業協会は「資材全体で上がっている。簡単に値上げできず、赤字になる。資材高騰が続くようなら設計単価を見直して上げることも検討しないといけない」と苦しい胸の内を明かす。
【伊吹氏、アベノミクスにくぎ 「景気は期待の域出ず」 共同3/24】伊吹文明衆院議長は24日夜、東京都内で開かれた自民党衆院議員の会合で、安倍政権のデフレ脱却に向けた経済政策「アベノミクス」に触れ「景気が持ち直したような雰囲気になっているが、全く期待の域を出ていない」と指摘した。
黒田東彦日銀総裁が2年程度での達成を目指すとした物価上昇率2%については「給料が上がらない、売り上げが伸びない中、日銀新総裁の下で具体的にどうしていくかはこれからだ。短くて3、4年かかるだろう」との見通しを示した。
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