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持続可能な「公共事業」を

 大型の公共事業予算がくまれで、いろいろ議論になっている。
 地方にとっては、補正の「地域の元気臨時交付金」1.4兆円、当初の「全国防災」「緊急防災減災」、「地域元気づくり」0.85兆円 と計2.2兆円を超える地域で使える大型の予算がつく。事業費の8割に相当する交付金や100%起債充当・7-8割交付税算定など財政力の弱い地域への配慮もある。
 これらは、地域の防災・減災、社会資本の老朽化対策などにとって極めて重要であり、有効活用しなければならない。
 ただ、これを消費税増税にむけた環境づくり、景気対策とするのは違うのではないかと思う。
【社説[公共事業予算]国会で課題を整理せよ 沖縄タイムス2/4】

必要な公共事業予算を持続可能な形で確保するためには、賃上げを中心にした景気回復・税収増が不可欠である。その中で、計画的に、防災やまちづくり、社会資本の適切な更新をすすめていくこととなる。のではないか。

そもそも経済対策としての「大型公共事業」政策は90年代に破綻している。今回は、地域で使える部分が多いが、それだけに地方自治体の知恵と姿勢が問われている。

 しかも、増税の環境づくりを意図した景気対策にもならない、と思われる・・・

①大型の財政出動だが、枠組みは提示されたが、その具体的な内容、自治体への配分などは、まだほとんど連絡がされていない。
県議団が県に、説明をもとめたが、HPで公開されていた以上のものはない。これでは計画もくめない。
 よって、従来から計画していたものを前倒しで実施することになるだろう。

「地域の元気臨時交付金」は基金にし、2-3年で活用する枠組みとのことなので、様子をみながらとなり・・・すぐには活用できないのではないか。

麻生政権以来の経済対策でも様々な地域向けの交付金が出されたが、事業の前倒しが多く、全体としては、今後の財政運営にそなえて、財政調整的基金を増額するという結果を生んでいる。

②3月議会で予算がとおっても、そこから入札にいたるのは6月ごろになる。予算額が増えても、発注側の自治体の担当職員はこの間のリストラでぎりぎりの人数であり、簡単に件数を増やすことにならない。

 額で稼ごうとすれば、大型化、一括発注となり、地域への経済効果、雇用効果は低下する。

☆国土交通省調査  工事の規模別の雇用創出効果(工事費の評価額 100万円当たり)
・工事規模 1,000万円未満  約19人
5億円以上    約10人
・ 下水道事業
500万円未満 約23人
5億円以上  約9人

③発注がおわって工事に入っても、支払われる金額は1/3。全額は完了時である。
 
しかも、一時的な事業増でれば、正規雇用は増えないし、収入があってもどれだけ消費にまわるかわからない。

さきに述べたように、賃上げを軸として景気回復を土台し、税収を確保し、中長期の計画にもとづく事業をコンスタントに確保できなくては、建設分野でも後継者不足解消、正規雇用が増えたりはしない。


なお、グローバル化進んでいるからこそ、自然エネルギー、一次産業、中小企業を軸にした地域分散型の地域の文化に根ざした経済、社会が重要である。
そうした事業推進のための予算の使い方が必要である。

【社説[公共事業予算]国会で課題を整理せよ 沖縄タイムス2/4】

 政府の2013年度予算案の特徴の一つは、公共事業費を4年ぶりに拡大したことである。積極財政によって景気を刺激するのが狙いだ。
 公共事業費は5兆2853億円で、民主党政権下の12年度当初予算に比べ15・6%も増えた。12年度補正予算にも公共事業費として約2兆4千億円を投じており、目の覚めるような大盤振る舞いだ。
 「コンクリートから人へ」という民主党政権のスローガンの下で、公共事業がなんとなく「悪者扱い」されてきたのは否めない。
 人員削減、設備投資の抑制、人材の高齢化。息も絶え絶えの状態だった建設業界は、安倍政権の誕生で再び活気づいている。
 ただし、公共事業予算の拡大には、多くの課題や問題点がある。
 第一に、旧自民党政権時代に隆盛を極めた「利益誘導型政治」が復活する恐れがあることだ。
 予算と票をバーターし、政権基盤を安定させる仕組みは、政権与党にとっては都合がいいが、その結果、不要不急の事業や投資効果を度外視した事業まで予算化された。
 土地改良事業費は、自公政権下の09年度当初予算では5772億円だった。それ以前から自民党は、予算をつけた見返りに、選挙の際、全国土地改良事業団体連合会の組織票をがっぽり得ていた。
 民主党政権は10年度から、これを2129億円に大幅減額した。農家の戸別所得補償の財源に充てると同時に、自民党と支援組織のパイプを断つためだ。
    ■    ■
 それが安倍政権下の13年度予算案では6千億円規模に膨らんだ。参院選に向けた「票田テコ入れ」と受け取られても仕方がないだろう。
 政権が代わるたびに予算がジェット・コースターのように激しくアップダウンを繰り返す。そんな予算って、一体、何なのか。国会で内容を精査すべきである。
 第二に、急増する公共事業に建設業者が人の面、技術の面、機材繰りの面で追いつくかどうか、という問題もある。対応できなければ「応札者なし」という事態も起こりかねない。
 公共事業の相次ぐ削減で縮んでしまった業界を生き返らせるには、公共事業費の急激なアップダウンに対応できるような、制度上の工夫が必要だ。
 第三に、借金による公共事業は、財政規律に悪影響を与える恐れがあるのに対し、景気を刺激する効果は、一時的で限定的である。
    ■    ■
 公共事業のこの種の弱点を克服するには、本当に必要とされているもの、波及効果が高いものに的を絞り、成長戦略との連携を図ることが欠かせない。
 公共工事の削減と、県発注工事をめぐる談合事件の摘発で深刻な打撃を受けた沖縄の建設業界にとっては、起死回生の大きなチャンスになるだろう。
 将来、自治体財政を圧迫するような、やみくもな予算消化ではなく、環境再生型の21世紀ビジョンに見あった公共事業を進めてもらいたい。


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