自民党「憲法改正草案」を分析する 伊藤真氏
法学館憲法研究所が「伊藤所長が自由民主党「日本国憲法改正草案」を深く分析」として、伊藤真弁護士のレジュメを公開している。
「2012年4月に自民党がとりまとめて公表した「日本国憲法改正草案」を深く分析するものとなっています。
自民党が政権を奪還し、憲法「改正」への動きを強めている今、自民党の「日本国憲法改正草案」の内容を吟味する上で参考にしていただきたいと思います。」と紹介しています。
【「自由民主党「日本国憲法改正草案」について」伊藤真(PDF)1/31】
草案の特徴について
“この草案には、近代憲法の基本を蔑ろにした看過できない問題点が多く含まれていると考える。個別の検討に入る前に問題点を集約してみると、その特徴は以下の4点に整理することができる。
①立憲主義から非立憲主義へ
②平和主義から戦争をする国へ
③天皇の元首化と国民主権の後退
④権利拡大には後ろ向き、義務拡大には前のめり
一言でいえば、人権の保障度を下げ、数多くの義務規定を盛り込むことで、立憲主義と決別している点が最も注目すべき特徴である。国防義務(草案前文3 段)、日の丸・君が代尊重義務(草案3 条)、領土・資源確保義務(草案9 条の3)、公益及び公の秩序服従義務(草案12 条)、個人情報不当取得等禁止義務(草案19 条の2)、家族助け合い義務(草案24 条)、環境保全義務(草案25 条の2)、地方自治負担分担義務(草案92 条2 項)、緊急事態指示服従義務(草案99 条3 項)、そして憲法尊重擁護義務(草案102 条1項)など、多くの義務規定を盛り込みながら、国による権力の行使を容易にし、国民を支配しやすくする意図があるように思われる。
と指摘している。全体が各章・各条項について問題点を解説。28ページ
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