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行き場のない低所得高齢者と灰色ビジネス

特別養護老人ホームに空きがなく、有料老人ホームには生活保護費では入れない。身寄りのない低所得の高齢者が不足している。「たまゆら」裁判での東京の記事と年末の毎日の特集。
毎日の特集は、国の方針のもと、「施設」と「在宅」の隙間で生まれた灰色のビジネスモデルの姿をおっている。特徴点は箇条書きにしたが、ナマの姿は、ぜひ本文で。
【行き場のない低所得高齢者 受け皿いまだ整わず 東京1/19】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/1(その1) 高齢者囲い込み 毎日12/24】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/1(その2止) 「自宅」扱い、責任不在 毎日12/24】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/2 リハビリもできず 毎日12/25】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/3 話し相手もなく 毎日12/26】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/4 介護選択肢なく 毎日12/24】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/5 誰とも交わらず 毎日12/28】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/6 制度のはざまで 毎日12/29】
【老いてさまよう:鳥かごの家から/7止 「とにかく住まいを」 毎日12/30】

隙間で生まれた灰色ビジネスとは・・

介護事業者がマンションの空き部屋を利用し、孤立した低所得者の高齢者を囲いこんでいるもの。
こうした高齢者は、住まいの確保自体がむつかしい。(メモ者 一方、老朽化したマ賃貸ンションは、借り手をさがしている。介護事業と一体なら、身寄りのない高齢者にも貸しやすい?)
・特徴は施設ではなく「自宅」扱い。
・が、同じ建物内の訪問看護ステーションが、ドアに風鈴などをつけ外出などを監視し抑制。介護プランなども事実上選択の余地なし。
・人との交流もなく、部屋を出ることもなく、要介護度が進行する。
・要介護度が上がるほど、事業者の介護報酬は上がる。
・施設でないので事故の責任もとわれにくい。
・訪問介護なので利用限度額が、ヘルパーが自宅を巡回する手間を考慮し、同じ要介護度でも介護付き有料老人ホームと比べて最高で月に10万円ほど高い、という点を「利用」。

特集は最後に“ 厚生労働省や都、多摩地区の自治体の担当者は「法の想定外のビジネスだが、違法とは言えない」と声をそろえる。しかし、囲い込まれた高齢者は入居者や地域との交流もなく、満足なリハビリも受けず、生きる意欲さえ奪われ老いていく。都福祉保健局の別の幹部は言った。「自分の親なら、預けられない。でも社会資源として使わざるを得ない」。介護保険制度が導入されて12年。社会全体で高齢者を支えるはずの仕組みは、「必要悪」とも言える介護事業者に頼るしかないところまで行き詰まっている。”としている。

 読売は社説「高齢者施設火災 ずさん管理を戒める判決だ 1/20」の結びとして

 「都市部の集合住宅の空室や空き家を高齢者向けに活用すれば、介護施設の新設より低コストで済むのではないだろうか。官民一体となった取り組みが求められる。」
  としているが、上記のような現状をしらないのではないか。

非正規雇用の拡大・年金未加入、非婚の増加など・・ も影をおとす。
【2030年、「貧困男子」が社会問題に!? “ひとり暮らし”急増で貧困リスクが上がる理由 ダイヤモンド】

2007年の政府統計
・65歳以上の男性未婚者の貧困率40%。妻のいる高齢者16.6%。
・65歳以上の男性高齢者に占める未婚者の割合 現在2.4%。2030年には10.8%の予測。

そもそも今でも高齢者の貧困率が高いのが日本。
・高齢者全体の平均貧困率22% OECD加盟国平均13%。
・女性の貧困率 約25%。男性18%。

~ 住宅、教育、医療・介護、年金は、人権を支える土台である。

【行き場のない低所得高齢者 受け皿いまだ整わず 東京1/19】

 十人が火災で死亡した群馬県渋川市の老人施設「たまゆら」を運営していたNPO法人(解散)の元理事長に有罪を言い渡した十八日の前橋地裁判決。火災から三年十カ月となる今でも、身寄りのない低所得の高齢者を受け入れる認可施設は足りないままだ。たまゆらのような無届け施設が受け皿を果たしている事情は変わっていない。
 NPO法人「ふるさとの会」(東京都台東区)はたまゆら火災で行き場を失った元入所者の三人を受け入れた。林栄さん(83)は会が運営する無届け施設「自立援助ホームふるさと晃(あきら)荘」で暮らす。
 軽い認知症がある。昨夏は二度、かつて暮らした東京・錦糸町で帰り道が分からなくなった。二十代で結婚したが、長女の誕生後に離婚。二十年の独り暮らしで体調を壊し、生活保護を受けるようになった。たまゆらでは「みんなとカラオケをするのが楽しかった」とほほ笑む。
 たまゆらで亡くなった十人のうち六人は墨田区の生活保護を受けていた。特別養護老人ホームに空きがなく、有料老人ホームには生活保護費では入れない。林さんと六人も墨田区のあっせんでたまゆらに入っていた。
 ふるさとの会は二〇〇五年から、低所得の高齢者が暮らせる受け皿をつくろうと、改修済み古アパートを借り上げ、空き家をなくしたい大家と高齢者をつないできた。
 入居者は六畳間を二つに仕切った個室に暮らし、必要なら訪問介護など介護保険のサービスを受けられる。さらに薬の管理や外出の付き添いなど身の回りの世話をする職員が常駐する。介護保険や生活保護に含まれない付加的な支援だ。
 しかし、入居者が生活保護費だけで暮らせるよう運営費は切り詰めざるを得ない。病気や障害が重くなると、人手に不安がある。滝脇憲常務理事は「行政には空き家などの資源を生かし生活支援する制度設計をしてほしい」と訴える。
 厚生労働省によると全国の有料老人ホームのうち二百五十九施設(一一年十月現在)が無届け。国は低所得者向けの軽費老人ホームを増やそうと設置基準を緩和し、国と都は補助制度も設けた。しかし、都内で開設されたのは十五施設二百五十一人分(一月現在)で、目標の二百四十施設二千四百人分には遠く及ばない。都の担当者は「事業が始まって間もない。失敗ではない」と話す。
    ◇
 前橋地裁の判決はたまゆらを運営していた元NPO法人理事長の高桑五郎被告(88)に禁錮二年、執行猶予四年(求刑禁錮二年六月)、元理事久保トミ子被告(76)に無罪(求刑禁錮一年六月)。高桑被告は会見であらためて謝罪するとともに「低所得者を受け入れる施設は満たされておらず、行政の光を当てていただきたい」と福祉への思いを語った。

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