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MOX燃料の原価、通常燃料の倍  九電

 九電の値上げ申請の原価算定で、通常燃料の倍とした資料を報告した。発電効率が悪く、使用済燃料は、死の灰をより多く含み、発熱量が通常燃料より大きく10年後のウラン燃料並みに冷えるためには約100年もかかると言われる、より長期の保管が必要なやっかいもの中のやっかいもの。
 四国電力の伊方原発は、1号機、2号機からは燃料を取り出して、当面は、プルサーマルの3号機の再稼働をすすめようとしている。ベント装置設置も3号機のみ2015年度と明かにしている。
【MOX燃料の原価、通常燃料の倍 玄海原発  佐賀新聞12/20】

 プルサーマルは、核燃サイクルが確立せず、増え続けるプルトニウムを、使わなければ「核兵器保有」との国際的懸念をまねくことから、むりやり通常炉で燃やしている、というもの。原発維持のために、より非効率で危険でやっかいものを使わなければならない、という究極の悪循環。

【MOX燃料の原価、通常燃料の倍 玄海原発  佐賀新聞12/20】

■プルサーマル発電で電気代割高に

 電気料金値上げを申請している九州電力が値上げの根拠としている原価の算定で、玄海原発3号機(出力118万キロワット)の燃料費を同じ出力の4号機の2倍で見積もっていることが分かった。3号機はプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を実施しているため、高くなっている。
 2013~15年度にかかる核燃料費の1年間の平均は3号機が約84億円、通常のウラン燃料で発電する4号機は約42億円と算出。九電が経済産業省の電気料金審査専門委員会に提出した資料に、原発各基の核燃料費を記していた。
 九電は「電気料金算定規則に基づいて原価に含めた」と説明するが、プルサーマルを導入していなければ、わずかながら値上げ幅を抑えられたことになる。
 試算上の再稼働時期は、3号機が14年1月、4号機が13年12月でほぼ同時期。3号機の燃料集合体193体のうち、MOX燃料は14年1月から32体、15年5月から36体を使用する計画となっている。
 09年のプルサーマルの営業運転開始時、当時の九電原子力発電本部長は佐賀新聞の取材に「MOX燃料の価格は取引上明らかにできないが、ウラン燃料より高いのは事実。コスト上昇分は企業努力で吸収できる範囲内で、利用者の負担は増えない」と述べていた。
 料金を値下げした前回08年の改定時は、MOX燃料代は原価に含まれていなかった。九電は「現行料金が続けられれば費用に入らなかったが、原発再稼働の延期による火力の燃料費と購入電力料が増大で状況が変わり、改定せざるを得なくなった」としている。

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