My Photo

« 瀬戸内寂聴さん 天下分け目、「ぶれない政党に」 | Main | 目先の利益で…アスベストと原発の共通点 »

選挙考④ 世界一高い供託金 「排除のシステム」

 国政選挙の供託金は、小選挙区300万円、比例代表600万円である。世界一高い。イギリス6.5万円、カナダ8万円、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなし(東京新聞調べ)。先進国で異常に高い。
しかもしかも有効投票総数の10分の1を獲得できなければ没収される。二大政党が形成されると中小政党は、勝敗の選択肢からはずされ、はじきとばされる。そのうえ供託金没収され、公費負担分も失うことになる。
 ところが定数が増えると違ってくる。参議院の選挙区は、「有効投票総数と議員定数の商の8分の1」、地方選挙は「有効投票総数と議員定数(選挙区)の商の10分の1」となる。
【変えたい 選挙制度(上) ハードル 世界一高い供託金 東京11/6】


10%でも、定数3-5の中選挙区制から、没収の基準は3.3%~2%の得票となる。
 最初はとどかなくても何度か挑戦して、当選圏に入っていくというのが、中選挙区なら可能だったが・・・小選挙区制は、そうした新たな勢力の参入を金銭面からも排除する。
 先進国は供託金が極めて低いうえ、収支報告書の提出で没収にならない、とのこと。

 マスコミが大々的にもちあげて、ブームを作り一気に一定の支持率をつくるということでもないと、地道な活動の積み上げで・・・というのはマスコミが当落予想で投票行動を誘導する中、極めて困難(そもそも「政治改革」として小選挙区導入の尖兵となったのがマスコミである。そのマスコミのスポンサーは財界である)。

 そして比較第一党が議席を独占し、政党助成金をがっぽりいただき、それで宣伝や組織活動を展開する。一方あたらしい勢力はそうしたものはない。

 世界一高額な政党助成金、民意をゆがめる選挙制度、選挙活動・政治活動の制限、高い一高い供託金と没収システム、選挙に立候補するには、連合系の有力民間組合は別にして職を辞さないと挑戦できない。・・・

 新しい勢力の参入を排除するシステム。 スポンサーが財界であるマスコミの許容範囲の政策をかかげる勢力が、その勢力図を多少塗り替える統治システムと言える。

« 瀬戸内寂聴さん 天下分け目、「ぶれない政党に」 | Main | 目先の利益で…アスベストと原発の共通点 »

選挙・政党」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 選挙考④ 世界一高い供託金 「排除のシステム」:

« 瀬戸内寂聴さん 天下分け目、「ぶれない政党に」 | Main | 目先の利益で…アスベストと原発の共通点 »

December 2024
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ