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原発ゼロ 電気代高騰のウソ② ~ 電力会社の経営問題

 再稼働の見込みがないなか、料金値上げの声があがりはじめた。その背景に、原発ゼロが電力会社の経営問題である、ことがあきらかになっている。
 また、核燃サイクル維持費用、総括原価方式の問題もからんでいる。
 金子勝氏、河野太郎氏のブログに詳しいが・・ あらためて自分のメモとして整理してみた。
【猛暑の夏に原発再稼動を考える 金子勝】
【あなたの電気代も流用されている 河野太郎10/17】
【やっぱりあなたの電気代は流用されている。パート2 河野太郎10/26】
【東電、火力発電の燃料を米国の9倍で購入/LNG超高値価格  吉井英勝】

【原発ゼロ 原発の不良債権化による電力会社の経営破たん】

①原発ゼロ決定で、原発・核燃料の資産価値がゼロとなり、一方廃炉引当金の不足が顕在化する。
(6月13日、「脱原発ロードマップを考える会」に資源エネ庁提が出した「脱原発が電力会社の経営に与える影響について」より)

解体引当金引当不足額    約1兆2000億円
原子力発電設備の残存簿価 約2兆4000億円、
核燃料の残存簿価       約8000億円。
その額 4兆4千億円(残存簿価 2012年3月現在)

・この特別損失を計上した後に財政状況
・債務超過
東京 6221億円
北海 993億円
原電 933億円
東北 201億円

・資産超過
北陸  62億円
中部9475億円
関西5517億円
中国3613億円
四国1046億円
九州3210億円

・会計ルール 40年、稼働率76%で減価償却と廃炉引当が終了/事故が多発した原発ほど償却不足・引当不足
 → 再稼働の衝動が強い。原発稼働は、電力会社の経営問題
・もともとは、「法定耐用年数」16年。が、2000年初頭、電力会社や経産省などが、初期投資が大きく、燃料費の割合が化石燃料に比べ小さい原発の「耐用年数」を40年に変更。それでも「不足」の事態。

②代替燃料コストの影響
(5/7内閣府「需給検証委員会」の「原子力発電所が停止し続けた場合の電力9社の財務状況」参照)

・債務超過×  追加コスト 2012年度純損益
東京 6221億円 9000億円 10594億円  
北海 993億円 1500億円 1146億円
原電 933億円
東北 201億円 2300億円 1542億円

・資産超過
北陸 62億円 1100億円  322億円×
中部9475億円 2000億円  274億円
関西5517億円 8200億円 7020億円×
中国3613億円  900億円  697億円
四国1046億円 1900億円 1285億円×
九州3210億円 4100億円 3885億円×

→・廃炉決定後、資産超過のところでも、中部、中国電力以外は、単年度の赤字が上回る。

③運転しなくてもかかる巨大な固定費
・巨額の固定費がある(投資回収・維持費・諸経費等)
・九電力と日本原子力発電の原子力発電費用 /2011年4月~2012年3月 1兆5958億円。うち1兆3650億円が固定費
→ 発電に寄与してない費用は、電力料金に転嫁できない。/が、再稼働させることを前提に転嫁
→ 原発ゼロの決定で、料金に転嫁できなくなる。


★よって、原発ゼロの決定には、

・銀行の債権放棄、一定規模の公的資金の投入/ 原発部門の切り離し、清算スキームの確立
→そもそも無制限の損害保険が適用できないことに見られるよう国の後ろ盾がないと成立しない事業
→ 原発部門がなくなれば、電気代は安くできる。/ 国の原発予算は年4千億円。10年分で対応可能

 原発ゼロ 「電気料高騰」のウソ 2012/9

・発送電分離など電力事業の自由化。送電部門は公的関与による安定性、公平性の担保
・当面のコスト増対策 / 清算スキームが実施されるまでの対策
経営努力とともに、核燃サイクル中止、燃料調達システムの刷新
   
★中長期的には、電気料金低下、雇用増にむすびつく
・中長期的には、省エネ、エネルギー効率の上昇により、大きく下がる(科学技術振興機構は半減可能)
・再生エネルギー推進による雇用の拡大(ドイツ 原発3万人、自然エネ37万人)


【核燃サイクル、LNG高買問題】

■稼働しない再処理工場に、毎年2700億円
・日本原燃 / 六ヶ所村の再処理工場を運営している企業
・九つの電力会社と日本原電などが出資
出資割合は、東京電力が約29%、関西電力が17%、中部電力が10%、九州電力が9%等々(河野)。

・再処理工場 当初、約7000億円の計画が、現在、約2兆2千億円。/未稼働、竣工は19回延期
→ 建設費 半分は銀行からの融資、残りの半分は、日本原燃の親会社でもある電力各社から前受金で資金調達。

・電力会社からの前受金1兆1千億円 → 電力会社が支払う再処理費用と相殺。
・再処理工場は稼働してないが、「アクティブ試験」の実施をもって、役務提供とみなし、電力会社は、毎年2700億円を支払い。

・電力会社は、再処理費用として毎年3000億円ちかいお金を積み立て/ その分は総括原価に含まれ、消費者の電気代に転嫁。
→ 実際は、積み立てあてにし、日本原燃に2700億円の支払い。

■発電してない日本原子力発電に、電力会社が1400億円
・発電しなくては基本料金を払う契約  /消費者が負担
・日本原子力発電 九電力と電源開発、日立製作所、みずほコーポレート銀行、三菱重工が作った会社。東京電力は28.23%の株式を保有 
→ その利益は各電力会社、銀行、原発メーカーに還流

■LNG高買問題
・安定供給を理由に、石油価格にリンク。/その石油と投機マネーの影響で高騰
   適正価格は1バレル50-60ドル。現在、80ドル台で推移
・そのため東電の子会社は、オマーン産LNGを国内(東電)と米国向きの販売では、9倍の価格差がある。
  百万BTU(英式熱量単位) アメリカ2ドル。東電には18ドルで販売
→ 総括原価方式・地域独占であるため、バイイニングパワーを活用し、低価格に抑えるインセンティブは働かない。/逆に、高買いで子会社の利益が増えれば、東電への配当が増える。

■電源開発促進税
 一般家庭 月110円負担 / 年間3000億円台が、原発研究、地元対策費に

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