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東電 10兆円の財政支援要求 ~市場原理では存在しえない原発

「燃料・火力事業のトップランナー」「世界一の次世代ネットワーク」を目指し、「市場原理に基づいた資金調達、投資決定を自律的に行うダイナミックな民間企業」という「あるべき企業の姿」を実現するには、10兆円を超える賠償・除染・廃炉費用の負担は「一企業のみの努力では到底対応しきれない」ので、税金でみてくれ、というもの。
 原発ゼロが決定されればただちに6千億円を超える債務超過におちいり、12年度は1兆円を超える純損益という試算が出されている東電。すでに破綻している。
「限なき公的資金投入を避けるため、政府は法的破綻処理も視野に入れるべきだ」、存続させたのは「兆円単位の巨額融資を受けている金融機関に債権放棄を要請しなければならない」(東京新聞)からだ。
 【「再生へ」自己防衛本能むき出しの東電11/8 東洋経済】
http://toyokeizai.net/articles/-/11617
【除染、賠償で10兆円=政府に新たな支援要請-東電が経営方針 時事11/7】
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_date2&k=2012110700546

・原発事故の巨額の損害額は、1957年の米ブルックヘブン報告であきらかとなっており、これでは民間企業が参入できないと、いうことで考えられたのが、今日まで続く「原子力損害賠償」の考え方である。
・1957年「プライス・アンダーソン法」制定/ 電力会社の賠償責任の上限を102億ドルとし、それを超えた場合は、政府が必要な措置をとるというもの。
→しかも、102億ドルのうち3億ドルは強制保険、99億円は「事業者間相互扶助制度」による。
・1961年、日本でも50億円以上(現在は1200億円)の被害が生じた場合は国が補償する「原子力損害賠償法」を制定。しかも「異常に巨大な天変地変」の場合は免責させるもの。
・東電のこの態度は、「利益は私に、リスクはあなたに」というモラルハザードの典型のような仕組で推進してきた結果であり、この法律があるので、大きな顔をしているのである。

 「市場原理に基づいた」ら原発は退場しかない。
 原発利益共同体の利権をまもるために、使う金はない。
 

【除染、賠償で10兆円=政府に新たな支援要請-東電が経営方針 時事11/7】

新経営方針発表の記者会見で、頭を下げる東京電力の広瀬直己社長(右から5人目)ら幹部=7日午後、東京・内幸町の同社本社
 東京電力は7日、2013年度から2年間の経営方針を発表した。福島第1原発事故に関する賠償や除染などで総額10兆円規模の費用が発生するほか、廃炉にも巨額の費用が掛かる可能性を指摘。これに対応するため、政府に新たな支援の枠組みを早急に検討するよう要請した。
 経営方針は賠償・除染費用が5兆円を突破する可能性があると指摘。低線量地域の除染や放射性廃棄物の中間貯蔵施設などで、さらに同程度の費用が必要になれば「一企業のみの努力では対応しきれない」と明記した。
 このため、政府が原子力損害賠償支援機構を通じ東電に資金を交付する現在の枠組みでは、いずれ賠償や廃炉作業を続けられなくなるとした。記者会見した広瀬直己社長は「原子力損害賠償法や原賠機構法の見直しを通じて議論してほしい」と語り、新たな枠組みが必要と強調した。
 東電は今春にまとめた「総合特別事業計画」に沿って経営改革を進めているが、巨額の負担発生で「計画の前提が崩れつつある」(社外取締役の数土文夫JFEホールディングス相談役)。東電は政府の新たな支援措置を加え、来春に新たな再建計画を策定する。
 また、東電は経営方針の具体的な行動計画も策定した。来年1月に「福島復興本社」を設立し、県内の人員を500人増の4000人体制に拡充。原発の安全確保に向けた研究拠点も設置し、賠償と除染の対応や、復興に向けた取り組みを強化する方針を打ち出した。
 賠償や除染費用をめぐっては、政府は除染費用を東電に請求する方針だが、中間貯蔵施設や低線量地域の扱いは明確となっていない。現在の枠組みでは、東電は政府に資金を返済しなければならず、関係者の間では「5兆円を超えれば対応できなくなる」との見方が広がっていた。


【東電経営 政府は解体も視野に 東京新聞社説11/9】

 東京電力が福島第一原発の事故処理で国に追加支援を求めるという。これで支援に終止符を打てるとは考えにくい。際限なき公的資金投入を避けるため、政府は法的破綻処理も視野に入れるべきだ。
 事故の被害者への賠償と高放射線量地域の除染費用を合わせると、財源である交付国債発行額の五兆円を超える。汚染物質の中間貯蔵施設費も追加的に必要になる。加えて廃炉費用も積み立てている一兆円を上回り、一企業では対応しきれない。
 東電は二〇一三~一四年度の「再生への経営方針」にこう記した。財務窮状を理由にした結論が、東電を支援する原子力損害賠償支援機構法の枠組みを超えた費用の追加支援だ。自前処理に行き詰まった難題を、国に引き取らせようとする思惑さえ感じさせる。
 こうした事態は昨年、政府の「東電に関する経営・財務調査委員会」が、東電を債務超過ではなく資産超過と判断した段階で予想された。経営方針では一兆円と見込んでいた廃炉費用をさらに巨額に上ると踏み込んだ。案の定である。当時、多くの専門家がメルトダウン事故の収束費を一兆円と想定したことに首をかしげている。
 債務超過と判断すれば、兆円単位の巨額融資を受けている金融機関に債権放棄を要請しなければならない。法的整理も現実になる。
 それを避けたかったようだが、東電の延命にこだわり続ければ、支援要請が繰り返されかねず、償還のめどが立たない公的資金の投入額は増えるばかりだろう。
 賠償は自主避難者への対応も不可欠だ。福島県外の除染費用を含めれば、交付国債発行額五兆円の二倍、東電が期待する十兆円程度では収まらない。政府は国民へのツケ回しを断ち切るため、法的整理を検討すべきではないか。
 経営方針は自らの生き残りに重きを置くばかりで、放射能被害で故郷を追われた十六万人もの人たちへの目配りも伝わってこない。
 今、福島の人たちが気にかけているのは、これからの生活だ。原発に代わる雇用を増やし、子や孫も住み続けられる故郷の復興に関心を払っている。
 東電は来年一月、福島県に四千人規模の「福島復興本社」を設けるが、任務を賠償、除染などに限定することなく、被害者の将来への思いを広く受けとめ、働く場をつくり出す企業誘致策なども政府に強く働きかけるべきだ。
 それは原発を国策として進めてきた政府の責務でもある。

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