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「流用」の一方、「予算がたりない」と中小企業の復旧6割却下  

 復興予算の「流用」があきらかになるなか、肝心の被災地の中小企業を支援する事業が「予算がたりない」などの理由で63%が却下されている。
一方、全国の官庁の改修、被災地と無関係な地域の工場への設備投資や、核融合エネルギー研究、自衛隊の輸送機や核生物化学兵器偵察車の購入、全国各地の自衛隊駐屯地の浴場や医務室などの建て替え、調査捕鯨などに、多くの税金が使われている。

【復興予算届かない 被災地中小の申請 6割却下 東京10/7】
【復興予算で官庁改修 防災名目、120億円使用 朝日10/6】
【防衛省の予算流用 復興相も「いかがなものか」 復興に“悪乗り” 赤旗10/6】
【復興予算 調査捕鯨に23億円 地元石巻「恩恵ない」東京10/6】

【復興予算届かない 被災地中小の申請 6割却下 東京10/7】

 東日本大震災で被災した中小企業の復旧を支援する今年八月の「第五次中小企業グループ補助事業」をめぐり、復興予算からの補助金交付を求めたグループの約63%が「国の予算が足りない」などといった理由で申請を却下されたことが分かった。却下されたグループ数は二百三十一、申請額は千五百億円超。被災地と無関係な地域の工場への設備投資や、核融合エネルギー研究など復興予算になじまない使途に多くのお金が使われ、被災地への予算が圧迫されている。

 中小企業グループ補助事業は津波で被災したり、原発事故で避難を余儀なくされたりした商店街や漁港などのグループに、施設や設備の修理などにかかる費用の四分の三を国と県が補助する制度。
 国は二〇一一年度の当初予算でこの事業に二百五十五億円を計上。一次募集を昨年六月に始めたが、申請額は予算を大幅に上回った。このため募集は今年八月に発表した第五次まで続き、その予算額は約千九百億円に増えた。
 補助金交付の是非は各県が申請の内容を審査し決める。第五次募集には岩手、宮城、福島、茨城、千葉五県の計三百六十五のグループ(事業者数は六千六十八)が計二千二百四十五億円分を申請。一~四次の募集では県によって八~九割に達した「却下率」はやや改善したものの、今回も六割超の申し出が退けられた。「計画の中身が補助の要件を満たさない」「国の予算が足りない」などが主な理由という。

 野田佳彦首相は九月十二日の民主党代表選の討論会で「グループ補助金などは需要がある」と話した。各県の担当者も「復興のため国には少しでも多くの予算を割いてもらいたい」と訴える。
 だが、政府は復興財源で「日本再生」に取り組む方針を決め、対象事業が膨張。予算獲得術にたけた各省庁の部署が、復興予算に不適切な事業を潜り込ませ財源を獲得していった。これによって結果的に被災地に必要なお金が回らない状況となっている。

◆地元で工場再建 なぜかなわない

 うっそうとした雑草の土地に、建設会社社長田中一雄さん(四十代、仮名)の住宅部品の加工工場がポツンと立つ。以前は住宅などが立ち並んだ宮城県沿岸の地は、工場の従業員らが行き交うだけで閑散としている。
 震災直後、自宅と工場は津波で流された。家財道具は一切見つからず、結婚式と家族の写真一枚、数枚のジャージーだけが見つかった。しかし、家族や親戚は皆助かり「命に感謝する」日々だ。
 「もう一度、地元で工場を再開したい」。一月、日本政策金融公庫からの借金や全壊した住宅の保険金を充てるなど二千五百万円を自己負担し、消失したトラックや工作機械などを購入した。知人からグループ補助事業の話を聞いたのはその直後だ。
 取引先の建設業者などに声をかけてメンバーを募り、賛同したグループの従業員数は百人を超えた。何度も話し合い計画書を県に出したが、選考からは、あっさり落ちた。皆、津波に流され、家も仕事場も失った事業者ばかりで、多額の借金を抱えながら仕事を再開させようとしている。「一体、何が足りないというのか」
 宮城県の担当者は「グループ補助事業は共同事業に重きを置いている。共同での除塩作業や太陽光発電など、地域の復興に貢献する事業があるかがポイント」と説明した。
 田中さんは「書類を書く技術で補助金の是非が決まっているのでは」と審査方法や基準の曖昧さに疑問を持った。「商店街など多くの事業者が深刻な状況を理解されず、認可を得られていないと聞く。国や県は事業者の現状を、実際に目で見て判断してほしい」と訴える。 (望月衣塑子)


【復興予算で官庁改修 防災名目、120億円使用 朝日10/6】

 東日本大震災の復興予算が、全国の官庁施設約100カ所の耐震補強などに約120億円使われ、来年度予算でも60億円要求されていることがわかった。被災地では復興に必要な予算が届かない例もあるのに、「防災」を名目に官庁の改修費がふくらんでいる。

 朝日新聞は官庁施設の多くを管理する国土交通省と財務省(国税庁)の復興予算を調べた。2011年度、12年度の復興予算からは国交省が約100億円、国税庁が約20億円を官庁施設の改修費などに回していた。13年度予算の概算要求でも国交省が57億円、国税庁が3億円を求めている。

 これらは、「5年で19兆円」と見込む復興予算のうち1兆円をつぎこむ予定の「全国防災対策費」から出ている。政府が昨年7月につくった復興基本方針で、震災を教訓にして防災を進める場合は被災地以外でも耐震化などに使えることになっている。

【防衛省の予算流用 復興相も「いかがなものか」 復興に“悪乗り” 赤旗10/6】

◇NBC(核生物化学兵器)偵察車25億円も
 戦闘機操縦士のアメリカでの教育訓練、全国各地の自衛隊駐屯地の浴場や医務室などの建て替えや、給水施設、汚水管の改修―。防衛省による復興予算の流用は、まさに“悪乗り”です。こんなことが許されるのか―。

 防衛省が復興財源を使って、「被災地復興」とは全然関係のない使い方をしている問題は、日本共産党の佐々木憲昭議員が、3月の衆院財務金融委員会で追及しました。

◇輸送機購入は「震災減耗分」
 佐々木氏は、仮設住宅で暮らす被災者が「温かいお風呂に入りたい」と、昨年の夏から要望が出されていたのに、追いだき機能の付いた風呂を設置しなかった問題を「非常に無神経だ」と指摘。その一方で、2011年度第3次補正予算にC130輸送機6機分(約150億円)、C2輸送機2機分(約290億円)の計約440億円分をもぐりこませていることを示し、「復興のためのお金を利用するなど、とんでもない。悪乗りだ」「仮設住宅5万戸のお風呂の追いだき機能を取り付ける改修費用は輸送機を1機やめればいい」と厳しく批判しました。
 このとき、神風(じんぷう)英男防衛政務官(当時)は、自衛隊の輸送機であるYS11、C1が、東日本大震災に際して被災者の救助にあたる自衛隊の人員、物資の輸送や全国からの支援物資の輸送などに全力であたったことによる「飛行時間の急激な増加」で、「運用停止期間が前倒しで到来した」などと強調。「減耗分」を回復する経費だ、などと輸送機を復興予算で購入することを合理化しました。
 
12年度予算、13年度概算要求でも、「被災地復興」とは関係のない“悪乗り”が見られます。
 熊本市の健軍駐屯地の浴場などを建て替えていたのは、防衛省所管の復興予算のうち、「施設整備費(工事費)」。これを調べると、「仙台駐屯地損傷復旧」など直接、被災地にかかわると思われるものを除くと、12年度予算で約225億円、13年度概算要求は約285億円にものぼります。
 医務室を建て替えたのは、幌別(北海道登別市)、北千歳(同千歳市)、島松(同恵庭市)の各駐屯地。岩見沢(同岩見沢市)、出雲(島根県出雲市)の両駐屯地では、給水施設を改修しています。

◇那覇駐屯地は汚水管の改修
 このほか、屋外燃料置き場を改修したのは安平(北海道安平町)、北宇都宮(宇都宮市)、健軍の各駐屯地。対馬駐屯地(長崎県対馬市)は、浄化槽の建て替えをおこない、那覇駐屯地(沖縄県那覇市)は、汚水管の改修まで。
 これさいわい、とばかりに、旭川(北海道)と三重の両地方協力本部は、庁舎の増改修。「検査・火工場」や「化学火工品庫」の建て替えをしている駐屯地もあります。
 13年度概算要求でも、「食厨改修」「ボイラー室改修」「整備格納庫建て替え」など、被災地とは関係ない駐屯地での工事がズラリと並んでいます。
このほか、無人偵察機システムの機能付加(12年度予算、9800万円)、「NBC(核生物化学兵器)偵察車」(13年度概算要求、約24億8400万円)といった物騒なものまであります。
 13年度概算要求で、「災害派遣被服の整備」「予備自衛官等個人装具の整備」「部隊被服の整備」など被服費を約2億3000万円要求するなど、一般会計で要求すればいいものまであります。

 復興予算が被災地とは直接関係のない地域や事業に使われていることについて、平野達男復興相は、9月19日の記者会見で、「増税をして財源を確保したものの、使い道としてはいかがなものか」などといわざるをえなくなっています。国民に所得税、住民税の増税をして確保した復興財源であり、その使い道には、国民的監視が必要です。


【復興予算 調査捕鯨に23億円 地元石巻「恩恵ない」東京10/6】

 東日本大震災の復興予算が、南極海での調査捕鯨事業に23億円使われた。ところが、実際に被害を受けた捕鯨基地の宮城県石巻市からは「地元には恩恵がない」と批判が出ている。補助金を受けて調査捕鯨をするのは、一昨年まで水産庁OBが歴代トップを務めた財団法人「日本鯨類(げいるい)研究所」(東京都)で、捕鯨の母船は広島県が基地。沿岸地域の復興が進まない中で、優先順位の低い事業への巨額の税金投入は問題が広がりそうだ。 (市川千晴)
 石巻市によると鯨肉を加工、販売する事業者は震災前に八社あったが、再開できたのは半数。このうち津波で流されたある加工食品工場は、別途、申請した中小企業庁の補助金で再建費用を用立てる。ある事業者は「巨額の税金投入と言われても鯨肉の仕入れ値は下がらず、経営は苦しいまま。恩恵は感じない」「沿岸捕鯨だけで地元で使う鯨肉は足りる」と指弾する。別の事業者は「従業員の生活再建がまだできていないのに…」と手厚い調査捕鯨費を批判した。
 水産庁が昨年度の第三次補正予算で、復興予算に計上した。調査捕鯨費として十八億円を支出、米反捕鯨団体、シー・シェパードの妨害から捕鯨船を守るために派遣する監視船など護衛費用に四億八千万円を使った。
 日本鯨類研究所は二年前まで元水産庁次長が理事長を務め、直近の五年間も役員十人のうち三、四人を天下りが占めている。
 調査捕鯨には約五十億円規模の費用がかかり、予算措置と鯨肉の販売収入でまかなう。これまで一般会計予算に毎年約五億~九億円を計上。昨年度は当初の約七億円に復興予算二十三億円を加え、三十億円に膨らんだ。
 昨年度は反捕鯨団体の妨害で南極海の調査捕鯨を中断、捕獲数が前年度の三分の一の六百七十トンに減って販売収入も減少。財団は八億七千万円の債務超過になり、一二年度の調査捕鯨費も不足した。これを穴埋めする形で復興予算を要求した。
 復興とは直接関係がない事業だとの批判に対し、水産庁は「鯨肉の水産加工の盛んな石巻市周辺に、南極海の鯨肉を安定供給することが復旧・復興につながる」と説明する。
 捕鯨問題に詳しい東北大の石井敦准教授(環境政治)は「税金投入の受け皿は天下り批判のあった財団で、事業が予算額に見合っているか、効果的かを検証する仕組みが日本にないという問題が象徴的に表れている」と述べる。
 <調査捕鯨> 国際捕鯨委員会(IWC)による商業捕鯨の一時停止を受け、1987年から科学研究目的で行っている捕鯨。政府の「特別許可」で財団法人日本鯨類研究所(鯨研)が南極海などで実施する。調査は鯨研など水産庁の関連公益法人が株主の「共同船舶」が担い、完全な「国営捕鯨」だ。副産物の「鯨肉」を販売して捕鯨費用に充てているが、和牛並みの高値に加え、鯨肉人気の低迷で在庫は増加の一途。昨年実施した初の入札も、約1210トンのうち4分の3が落札されず売れ残った。

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