広がる「子どもの貧困」 高知県内 就学援助率2007-2011
高知県内の市町村の就学援助率(要保護+准用保護)。2010年、2011年の数字から、小学生、中学生の受給率を計算してみた。(注①②③)
・07-12年の変化 小学生19.6→22.4% 中学生22.6→27.6%と増加
・高知市(12年) 小学生29.2% 中学生41.2%
少し前に紹介したように、就学援助と生活保護では計算方法が違うの、高知市の就学援助を受けている世帯の収入は、実質、保護世帯並である(市は「生活保護基準の1.3倍」と説明してきたが・・・)。
3-4割の子どもが保護基準の低所得で生活している。にもかかわらず中学校給食の実施率は高知市が極めて低い(対生徒17%)。
県が重視する「学力向上」のポイントが高知市の底上げという点も、重なっている。
県全体で生活保護家庭の子どもは、2-3%であるが、その生活保護の基準が下がったら、就学援助の基準も引き下り、制度の対象外となる子どもが増加し、「子どもの貧困」がいっそう悪化し、未来へのリスクを拡大することになる。
・注①07年のデータも参考まで(市町村の数字が10-11年と同じ内容の集計か(県立中学校の扱いなど)、手元で確認できないので・・・)
・注② 高知市、安芸市、四万十市の基礎数には、県立中学校の人数含む。県立中には、当該市以外の生徒を含み、その生徒がどこで保護を受けているかは不明。
・注③ 県の計には、日高佐川学校組合を含む
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