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「尖閣上陸合戦」やめよ 対話による解決を 沖縄2紙

 二次大戦では本土決戦にそなえる時期をかせぐ「捨石」として悲惨な地上戦を強いられた沖縄。戦後も米軍基地を押し付けられてきた沖縄。オスプレイの配備の強行されようとし、そして、今、エスカレートする領土ナショナリズムもと、最前線に位置する沖縄の地元2紙の社説など。
「上陸の応酬となれば、武力による偶発的な衝突を招きかねず、無謀かつ無責任な行為だ」(琉球新報)、「両政府は対立をエスカレートさせないよう全力を注ぐべきだ。」(沖縄タイムス)
【尖閣上陸合戦 抑制的対応で解決図れ 琉球新報8/21】
【[尖閣・日本人上陸]対立の連鎖を断ち切れ 沖縄タイムス8/21】
【「慰霊祭利用された」 遺族会、署名を拒否 尖閣上陸 琉球新報8/21】

【尖閣上陸合戦 抑制的対応で解決図れ 琉球新報8/21】

 目には目を、歯には歯をという行動が一体何を生み出すのか。
 沖縄県土であり、日本が固有の領土として実効支配する尖閣諸島をめぐり、日本と中国の領土ナショナリズムをあおる動きが過熱している。重大な懸念を表明したい。
 香港の活動家らが魚釣島に上陸したことに対抗し、東京都議ら地方議員10人が上陸した。
 中国政府の抗議を受けた日本政府は「全く受け入れられない」とはねつけた。
 その一方、日中両政府は、国民同士の反感が高まることは友好と経済関係に影を落とすとして、冷静な対応を取ることで一致した。
 中国では反日デモが起きた。領土をめぐる世論がいたずらに先鋭化することを避けるためにも、日中両政府は話し合いによる抑制的な対応を貫くべきだ。声高に領有権を主張する勢力と一線を画すことは当然である。
 国の許可を得ずに強行した地方議員らによる尖閣上陸は唐突で、冷静な対応を願う大多数の県民は、迷惑千万とみなしているだろう。
 超党派の議員連盟などの一行は、太平洋戦争末期に疎開船が米軍の攻撃に遭った尖閣諸島遭難事件の洋上慰霊祭参加を目的としていた。
 「領土を守るため」という一部の議員らの行き過ぎた行動は、事件の犠牲者を静かに慰めたいという遺族会への配慮を欠いている。
 遺族に寄り添うのなら、遭難事件犠牲者らの国家補償に向けた行動を起こすことが先決ではないか。議員らの行動は、慰霊祭の政治利用にほかならない。
 両国の国民は日中対立が何の利益も生まないことを冷静に見極めたい。双方に再び上陸の動きが出て、国同士の対立に発展することは何としても避けねばならない。
 香港の活動家は10月にも再上陸する意向を示し、尖閣諸島の購入を計画する東京都は政府に上陸申請を出した。上陸の応酬となれば、武力による偶発的な衝突を招きかねず、無謀かつ無責任な行為だ。
 中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」は「中日が全面戦争で釣魚島(尖閣諸島)問題を解決しようとするのはばかげている。ほとんどの国民は望んでいない」と冷静な対応を呼び掛けている。
 日中政府は、当面は誰も上陸させない対応を強め、武力とは完全に一線を画した外交交渉による解決に力を注いでもらいたい。


【[尖閣・日本人上陸]対立の連鎖を断ち切れ 沖縄タイムス8/21】

 香港の活動家らが尖閣諸島の魚釣島に不法上陸し強制送還されたことに対抗するように、今度は日本の地方議員ら10人が魚釣島に上陸した。
 香港と、広東省や浙江省、四川省など中国の20都市以上で大規模な反日デモが吹き荒れ、日本車や日本料理店が壊されるなど被害が出た。
 日中両政府の対応はこれまでのところおおむね冷静である。ただ、両国とも国内では「弱腰外交」と批判する勢力を抱えており、強硬路線に転換する可能性がないとはいえない。両政府は対立をエスカレートさせないよう全力を注ぐべきだ。
 尖閣諸島をめぐっては1978年、当時の鄧小平副首相が「棚上げ論」を提案し、日本政府も穏便な実効支配を続けたが、中国が92年に「領海法」で尖閣諸島を自国の領土と規定してから、状況は変わった。「棚上げ論」は姿を消し、日本政府が「領有権問題は存在しない」と繰り返すだけではもう限界にきている。尖閣について中国政府と話し合いを始める時ではないか。
 本来なら外交の出番のはずだが、野田内閣は政権基盤そのものが脆弱(ぜいじゃく)な上に中国首脳との信頼関係も構築されていない。民間人初の駐中国大使として鳴り物入りで起用された丹羽宇一郎氏を交代する人事が内示されたのは、民主党政権の対中外交の混迷を象徴している。
 地元漁業者の操業の安全確保と八重山の住民の不安を解消するため海上保安庁の機能や権限を再検討してもらいたい。同時に信頼醸成のため相互交流を政府レベルでも、民間レベルでも強化してほしい。両国が協力して共通の利益を探る道があるはずだ。
 ただ、現実の日中両国の相手国に対する国民感情は悪化する一方である。
 内閣府が毎年実施している「外交に関する世論調査」がある。日本人の対中感情は最新の2011年10月の結果では「親しみを感じない」71・4%に対して「親しみを感じる」はわずか26・3%。
 1980年代は「親しみを感じる」は70%前後と高止まりで推移していたが、中国漁船衝突事件があった2010年には「感じない」が77・8%、「感じる」の20・0%を大きく上回っている。
 中国は天安門事件後、愛国主義教育を徹底し、それが「抗日」「反日」と結び付いた。中国共産党機関紙系の環球時報のウェブサイトの世論調査で、尖閣問題で中国が軍事行動を含めた手段を講じることの賛否を聞いたところ、90・8%が「賛成」と回答している。「ネット世論」とはいえ、驚くべき数字である。
 沖縄には「意地ぬ出(い)じらあ手引(てぃーふぃ)き、手ぬ出じらあ意地引き」という有名なことわざがある。「怒りが出たら手を引っこめよ、手が出そうになったら怒りを抑えよ」という意味である。
 日中両国は明治以降、終戦の1945年まで日清戦争、日中戦争を戦い、戦後も72年の日中国交正常化に至るまで冷戦の下で対立状態が続いた。この歴史を踏まえ、いまこそ「日中不戦の誓い」を確認したい。


【「慰霊祭利用された」 遺族会、署名を拒否 尖閣上陸 琉球新報8/21】

 【石垣】尖閣列島戦時遭難者遺族会の慶田城用武会長(69)は20日、琉球新報の取材に応じ「日本の領土を守るため行動する議員連盟」の山谷えり子会長(自民党参院議員)から洋上慰霊祭を目的とした上陸許可申請に署名を求められ、拒否したことを明かした。慶田城会長は「遺族会の気持ちを踏みにじり、慰霊祭を利用して上陸したとしか思えない」と話し、議連の洋上慰霊祭や地方議員らの魚釣島上陸を厳しく批判した。
 慶田城会長によると、約10日前に領土議連の山谷会長から電話があり、政府に提出する上陸許可申請への署名を求められた。慶田城会長は「領土を守るという議連の考えと、み霊を慰めるとの遺族会の考えに違いがある」と、依頼を断った。
 領土議連は尖閣諸島へ出港する前の18日、石垣島にある尖閣列島戦時遭難死没者慰霊之碑前で慰霊祭を開催したが、遺族会に案内はなく、参加した遺族は1人だけだった。洋上慰霊祭への参加依頼もなかった。
 尖閣列島遭難事件は沖縄戦で日本軍の組織的な戦闘が終了した後の1945年7月、石垣島から台湾に向かった2隻の疎開船が米軍の攻撃を受け、1隻が沈没、もう1隻が尖閣諸島の魚釣島に漂着し、米軍の攻撃や漂着後の餓死などで多くの犠牲者が出た事件。慰霊碑は魚釣島と石垣島の両方にある。
 事件で兄を亡くした慶田城会長は「私たちは毎年、尖閣が平和であることを願って慰霊祭を開催し、二度と戦争を起こしてはならないと誓っている。慰霊祭を利用して戦争につながる行動を起こすことに対し、無念のうちに死亡したみ霊は二度目の無念を感じていると思う」と強調した。
 領土議連や上陸した地方議員の行動に「上陸合戦で問題は解決しない。日中の緊張を高める意味で、尖閣に上陸した香港の活動家と同じように映る」と指摘。「日中ともに上陸した後の目的がなくエスカレートするばかりだ」と危惧した。
 また「上陸に異を唱える発言をすると『非国民』と批判が出る空気がある。私もよく『中国寄り』と批判を受けるが、愛国心の出方が違うだけだ。戦争に向かうような行動はしてほしくない」と話した。


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