My Photo

« 尖閣購入なら「重大危機」 駐中大使(元伊藤忠商事会長)が反対 | Main | 2012年度介護報酬改定の特徴(メモ) »

防災教育 災害に「立ち向かう」?

 高知市6月議会にむけて、議会の勉強会が開催されている。教育委員会から「防災キャンプ」「実践的防災教育」が提案される。その説明に「災害を恐れるだけでなく災害に立ち向かっていく『防災力』を身に付ける」とある。違和感がある。
 「釜石の奇跡」で有名になった片田敏孝教授が“自然の恵みを受け続けるために、50年、100年に一回の自然の大きな動きをやり過ごす「その地域に住む作法」と語っているからである。(2011年「子ども白書」より)


 共生の思想というか、地域の愛着がないと、防災教育は効果を発揮しない、というのが言葉も印象的である。
 
 片田先生は、おおむね次ぎのように語っている。

・子どもたちに話をする時に、「津波の話」からは始めるのは避けている。
・「津波は恐い」「過去あんな被害が出た」という話をしてしまうと、子どもたちは、自分が住んでいる釜石のことを嫌いになってしまう。こんな地域は早く出で行こうとなってしまう。訓練も身がはらない。
・だから「先生は釜石が大好きだ」という話から始る。
 「先生は岐阜県の生まれで、今は群馬に住んでいる。海のない所で育ち、今も海のないところに住んでいる。だから釜石に来ると、海はきれい、景色もきれい、食べ物もおいしい。君たちは、こんな素晴らしい場所に暮らしている。ここで暮らすということは、自然に近づいて、自然の恵みをもらっているということ」
・だがその恵みをもたらしている自然は、時々、「大きな動き=津波」をして、被害を与える。
・この大きな動きをやり過ごすことができれば、この地で住み続けられる。
・だから、この地に住み、恵みを受け続けるためには、50年、100年に1回とかの「自然の大きな動き」をやり過ごす『作法』を持っていないといけない。「今から、そのお作法を勉強しよう!」


« 尖閣購入なら「重大危機」 駐中大使(元伊藤忠商事会長)が反対 | Main | 2012年度介護報酬改定の特徴(メモ) »

高知市政」カテゴリの記事

教育・子育て」カテゴリの記事

南海大地震、防災」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 防災教育 災害に「立ち向かう」?:

« 尖閣購入なら「重大危機」 駐中大使(元伊藤忠商事会長)が反対 | Main | 2012年度介護報酬改定の特徴(メモ) »

September 2024
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ