北九州市へのガレキ 輸送費80トンで1400万円
引き続き横田県議の発信から。試験焼却の為に北九州市に運んだ80トンの輸送費は約1400万円。1トンあたり17万5千円とのこと。予定される79000トンでは輸送費だけで138億円。
「本番では、より安い『海上輸送』を考えているようですが、これほど膨大な輸送費を懸けて「ガレキの処理」を行うべき理由はどこにあるのでしょうか。」と指摘。
全国最低の子どもの医療費無料化制度や全くおこなわれていない「風評被害の補償・賠償」の実態にふれ、“「被災者が求め・願っている最も効果的な施策」に結実させるべきではありませんか。”と訴えている。
【北九州市への80トンのがれきの輸送量は、実に約1400万円でした・・・・。横田有史 6/1】
【北九州市への80トンのがれきの輸送量は、実に約1400万円でした・・・・。横田有史 6/1】今日の夕刻に、再度督促して出して貰った「試験焼却の為に北九州市に運んだ80トンの輸送費」は、概算で1400万円であったとの「震災廃棄物対策課」の回答でした。4トントラック28台で運び、途中で「トラブル」があったことなども勘案すれば、通常より高額になっているとは思いますが、1トン当たり実に17万5000円に相当します。
予定通り、年3万9,500トン、2年で7万9,000トンを運ぶとなると、輸送費だけで138億2500万円となり、宮城県名取市のがれき処理の西松との契約額162億円に近似する額になります。
もちろん本番では、より安い「海上輸送」を考えているようですが、それにしてもこれほど膨大な輸送費を懸けて「ガレキの処理」を行うべき理由はどこにあるのでしょうか。
被災地へ「何らかのお手伝い・支援をしたい」と言う、全国隅々の方々の中に漲っている“温かい思い”はもっと別な形でお願いしたい。少なくとも宮城県について言えば、「環境庁の宣伝と思い」に応えること、イコール「被災者支援」ではありません。
たとえば、「宮城の子どもの医療費無料制度は3歳児まで」と大阪に次いで全国最下位。『せめて被災者だけでも18歳まで拡大して欲しい』など、被災者救援と生活再建のために緊急に実施すべき施策が山積しています。
放射能汚染が福島に次いで高いと言われている宮城なのに、『福島原発賠償中間指針の風評被害』に宮城県が入っていないと言うだけで、「観光」や「地産地消の直売所」「有機栽培米」等々が、完全に壊滅的な状況に直面しているにも関わらず、全く「風評被害の補償・賠償」が行われていません。関係業者は「死」を待つだけです。環境省は、“メンツにこだわって”当初計画の「広域処理」に固執し、更に「命の森の防潮堤」などへのガレキの活用も渋っているようですが、全国民の被災地・被災者支援への熱い思いを、「被災者が求め・願っている最も効果的な施策」に結実させるべきではありませんか。・・・宮城の県議団がしっかり議論し、三浦県議の本会議質疑と私の委員会質疑、そして遠藤県議の反対討論で行った主張の重要性を改めてかみしめています。
復興のあり方、災害廃棄物処理の原則に反し、不透明なプロポーザルによる気仙沼地域のガレキ処理契約に反対する―遠藤いく子議員の討論(5月25日)
のうちで、がれき早期処理にかかわる部分・・
今議会直前に、瓦礫量を精査して大幅な数量減が発表されました。それは総量で、県受託量千百七万トンから6割となる六百七十六万トン、地域別でみても石巻処理区は半分以下となりました。これだけの大規模な施設をつくり、減量分も四百二十一万トンですから、当初他県に搬出予定だった分は、ゴミ処理の自区内原則にたちかえり、県内処理を促進して行う事に、明確に切り替えるべきです。放射性物質を含んだ瓦礫は焼却すればかなりの濃度に濃縮されます。多額の運搬費を使って全国に拡散すべきではなく、できるだけ県内処理を拡充して、県外処理は行わない道を選択すべきです。私どもは、膨大な瓦礫を一刻も早く処理することは、復興に向かって行く大きな課題と考えてきました。また被災地の経済振興や雇用の確保に直結する極めて重大な課題であると認識してきました。
この廃棄物の特徴を踏まえれば、一般廃棄物と言いながら中身的には産業廃棄物のノウハウをもつ民間との協力はどうしても必要でした。現に仙台市は地域の民間業者との連携のなかで、リサイクルのルートも勘案しながら破砕などの中間処理に取り組んでおり、そのことがスピードを大幅にあげて、処理を促進する力となっていました(仙台市は、県に委託せず、市として処理。スピードもリサイクル率も上げながら、135万トンを予定期日より早くやり上げて、他処理区から受け入れている。)。東松島市は北部連続地震の経験から、域内の民間との協力のもとで、リサイクル・売却の量を増やしました。その方式こそ処理スピードをあげ、リサイクルを促進するやり方であることを明快に証明しました。
仙台市のガレキ処理を担う地元業者は、「廃棄物処理を迅速にやるこつは、小まめに集めて小まめに処理すること」 と言っています。しかし、県が進めてきたのは、広い地域から集めて大きい焼却炉をつくって燃やすという全く逆のやり方です。
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