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恣意的な「エネルギーミックス選択肢」 総合エネ調へのeシフト意見 

 総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会が来週にも示すエネルギー政策の選択肢について、eシフトが 「福島原発事故の教訓」「脱原発依存」が見直しの出発点であり、「新設なし、40年廃炉」の2030年度10-15%を上限とし、いかに原発ゼロにするか、議論すべき。そして一次エネルギー全体での論議(電力はその4割だけ)、省エネも省電力だけでない論議、2030年以降の姿も論議を、と改善をもとめている。
 【恣意的な「エネルギーミックス選択肢」 〜 総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会への意見 〜】

 経産省と電力会社・原発メーカーが一体ぶりは、核燃サイクル秘密会議で明白。「原発利益共同体」の横暴をゆるしてはならない。
 原発ゼロの立場で奮闘する委員を後押しするために、様々な形で、意見をあげていく必要がある。
【新しいエネルギー基本計画に向けたご意見を募集します】 


【恣意的な「エネルギーミックス選択肢」
〜 総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会への意見 〜】

eシフト:脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会  5/24

エネルギー政策見直しの議論において、総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会は、来週にもエネルギーミックスの選択肢を提示しようとしています。しかし、これまでのとりまとめに向けた議論では、「脱原発依存」の基本的方向性に沿わない意見も併記されるなど、既存のエネルギー政策を維持する方向でまとめようとするために、一部の委員の意見の偏重や事務局主導がみられ、また三村委員長の采配にも疑問を投げかけざるを得ません。基本問題委員会で決定される原発の選択肢が、中央環境審議会における選択肢にも自動的に反映されることになっているため、その偏重の影響は最終的な選択肢の決定にまで及ぶことになります。各委員からの提案は、同じレベルで尊重・採用されるべきで、「福島原発事故の教訓」「脱原発依存」方針から出発したエネルギー政策の見直しの原則を改めて確認し、その認識を共有した上での議論の積み上げが求められます。
複数の委員からもすでに指摘されていますが、下記の大きな課題・問題点について、e シフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)は、最終決定にあたり、改めて改善を求めます。

(1)原発の選択肢について、原発ゼロを議論のベースに
「エネルギーミックスの選択肢の原案」では、2030 年時点での電力における原子力発電の割合として0%、15%、20%、35%が提示されています。しかし、脱原発依存を方針する以上、少なくと も運転 40 年での廃炉、新規増設なしの場合の10%~15%を上限の選択肢とし、いかに原発割合を 0%にしていくかを議論すべきです。20%以上の選択肢は、原発の新設やリプレースを前提としている ことを明記し、今よりも原発を増やすことになる35%の選択肢は外すべきです。現在の選択肢は、 基本問題委員会にも寄せられている多数の脱原発を望む声とも大きく乖離するものです。
原発の維持には使用済み核燃料処理の管理・処分という重大な問題を避けて通ることはできません。原発ゼロを明確に掲げた上で核燃料サイクルを中止する政策をとるべきとする原子力委員会の指摘 を反映する必要があります。

(2)2030 年時点のみでなく、そこに至る過程と将来像についての議論を
2030 年時点での目標を定めることは重要ですが、そこに向け、どのような道筋をたどるのか、さ らにその先の 2050年に向けてどのような将来像を描くのかを提示することも同時に重要です。現在、 2030年時点での電源割合についての議論のみに比重が置かれていますが、原発をゼロにしていくのか、一定比率維持するのか、それとも結論を先送りするのか、その選択肢を国民に提示することが重要です。将来の日本のエネルギー利用のあり方についてそうしたビジョンと具体的なプロセスについて議論し、国民にわかりやすく示すことが必要です。

(3)電力だけではなく一次エネルギーの選択肢を
選択肢原案では、2030 年時点の「電源構成」について議論されています。しかし、エネルギーの利用方法は電力以外にも、熱や輸送燃料としての利用などがあり、電力は一次エネルギーの 4 割を占めるにすぎません。従来の発電方法では、電力は発電過程で投入したエネルギーの約6割が廃熱となるエネルギーです。したがって一次エネルギーにおける電力の比率はもっと削減されるべきであり、電力だけの選択肢ではなく、一次エネルギー全体での選択肢を示すべきです。

(4)省エネルギー(省電力)の見込みはもっと高い選択肢を
選択肢原案では、2030 年時点での電力需要総量について、2010 年比でマイナス 10%としています。しかしこの数値は、委員の中できちんと議論されたものではなく、すべての選択肢において 10%と固定されただけのものです。省エネについては、省電力だけでなく一次エネルギーの全分野にわたって検討が行われるべきであり、人口減少や産業構造の転換など社会の変化の想定や、まだ大きく存在している省エネルギーの余地を適切に見込んだものとは言えません。

(5)原発は温暖化対策ではない
原子力発電については「ゼロエミッション電源」として、日本の温暖化対策の主流と位置付けられてきました。しかし、温室効果ガスを排出しないのは発電の過程のみであり、燃料の採掘から放射性廃棄物管理・処分までのライフサイクルをみれば、大量の CO2 を排出しています。さらに、温排水 をはじめ熱エネルギーの 7割を環境中に捨ててしまうというきわめて効率の悪い発電システムです。排熱による直接の環境影響も無視できません。さらに、放射能汚染の影響を考えれば、最も環境・社会的負荷の高い発電方法といえます。原子力発電は、温暖化対策の手段からは除外すべきです。
電力システムの効率化、および一次エネルギーベースでの省エネを進めることによって、温暖化対策と脱原発は両立します。省エネ率を一律に置いて、原発の割合で温暖化対策が左右されるような印象を与える選択肢の出し方はすべきではありません。
以上

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