猛暑でも無理なく西日本へ百万kW融通 東京都エネルギー方針
この夏の電力状況・・・猛暑の2010 年にさらに経済影響等+2%、節電分△10%〔、節電の定着分(400万kW)と賢い節電(200万kW)〕で、供給力5,502 万kW(予備率3%) を超えるのはたった1 日でそれも1時間だけ。しかも、この供給力は、西日本への融通(最大103.5 万kW)を前提にしたもの。
他でも電力管内でも、節電の定着分と賢い節電の実施、電力会社間の融通を実施すれば、生活、経済に無理のなく、原発ゼロで夏を乗り切れることを示したものといえよう。
これまでもディーゼル規制、温暖化対策など先進的にとりくんできたが東京都の環境局の力量はなかなかのもの。 「再稼動のために危機煽る」・・・ 懲りない面々とは雲泥の差。
推進方針は
「新たな段階に入った東京の省エネルギー」として
「2011 年夏の壮大な社会実験とも言える徹底した節電の経験を通じて、私たちは、どこにエネルギーの無駄があったのか、どのような対策が効果的なのか、逆にどのような取組は負担が大きかったのかを知った。多くの試行錯誤を経て、これまでは普及・定着化が難しいと思われてきたような節電が実行可能であることも分かった。
これは、行政のみならず、都内の多くの都民・事業者が実感していることである。厳しい電力需給を乗り切った経験を活かして、新たなビジネススタイルも誕生しつつある。
東京の省エネルギーの取組は既に新たな段階に入っており、今、取り組むべきはこれを定着化させ、将来につなげていくことである。」と述べている。
「賢い節約の基本原則」として
「これまでの節電の取組を考慮した今夏の最大電力需要の見込みは供給力を下回っているが、他地域への電力融通や万が一の事態への対応を考えると、引き続き節電の取組は必要である。
また、節電・省エネルギーは、効率の低い火力発電所の稼動に伴うCO2 の増加に対処するためにも重要である。
今夏以降に必要となるのは、工場に操業時間の変更を求めるような無理のある対策ではなく、無駄遣いは徹底的になくし、都市の魅力や快適性を大事にしながら、需給のひっ迫にも弾力的に対応できる「賢い節電」である。
◆賢い節電3原則
1.無駄を排除し、無理なく「長続きできる省エネ対策」を推進
昨夏見直された電気の使い方を定着化させ、無駄の排除を徹底するとともに、経済的にもメリットのある省エネ対策を、CO2 削減の視点も踏まえ、徹底し、定着させていく。
2.ピークを見定め、必要なときにしっかり節電(ピークカット)
猛暑であっても、需給がひっ迫する可能性のある日や時間帯は限られる。日常的に取り組む省エネ対策と、需給ひっ迫時に追加的に実施するピークカット対策とに分けて対策を計画化しておく。
3.経済活動や都市のにぎわい・快適性を損なう取組は、原則的に実施しない。
工場に操業日や操業時間の変更を求めるような、経済活動に大きく負荷をかける取組は行わない。また、快適なオフィス環境・住環境等の維持・確保と両立する取組を進めるため、ピークカット効果が小さく、負担の大きい一部の取組は、実施を前提としない。」
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