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「みんなの党」 増税前に何をする? (メモ) 

 「消費税増税に反対」「増税前にやるべきことがある」と言う「みんなの党」。30兆円を生み出すというが・・その耳障りのいいスローガンの中身を、同党の予算組み替え要求から、垣内亮氏が解説している。
 以下は、同氏の解説をベースに整理したもの。

・歳入庁創設による社会保障費削減 3兆円
  保険料の取立てを厳しくして3兆円増収させ(現実性はとぼしい)、その分、社会保障予算を減らす
 (国保料の滞納を見ても、主な要因は、払えないほど高すぎる水準になっているからである。)

・交付金、補助金、負担金、委託費など20%カットで4.7兆円。
  負担金、交付金、補助金の合計は22.4兆円だが、うち16.3兆円、72.6%は社会保障予算関連。
  後期高齢者医療、国保、介護給付、生活保護など国が一定割合で負担しているもの。

  この2つで6.3兆円。社会保障予算26.4兆円の24%に相当する。
  小泉改革の毎年2200億円の抑制でも、社会保障がずたずたにされた。

・労働保険特別会計の積立金取り崩し 5兆円
 日本の失業給付は、期間が短いため長期失業になると、給付の対象からはずれる。そのため失業者の22%にしか給付されていない。もともと労働者と事業主が原資のお金。失業給付の充実など雇用対策に使うべきお金である。

・国債整理基金特別会計への定率繰り入れ停止 12兆円
 これは現在、同会計に12兆円の「余剰金」があるからだが、一年限りであり、しかももともと返済に使うお金。返済の先送りでしかない。

・政府保有株式の25%売却 3.5兆円
 政府保有株は22兆円あるが、そのうち約10兆円が日本郵政、2兆円がNTT、JT1.5兆円など。
(財源論のほかに、公的関与をなくしてよいのか、という別の議論がある。同党は「TPP」賛成。下記の大企業減税とあわせ、これも財界の要望である。)

・公務員人件費20%カット 2.2兆円
 公務員の給与水準は、民間の給与水準とも連動しており、全体的な賃下げ・・・深刻なデフレをいっそう進行させ、経済停滞、税収減の悪循環をすすめる。
(メモ者 ブッシュ政権下(オバマ政権も)でも、教員、公務員バッシングが巻き起こり、その間に格差と貧困の拡大、「愛国法」など自由、人権の制限が一気にすすんだ。)

 ちなみに、みんなの党の議員は、 国会で、公務員の人件費の「1人当たりの単価が、国家公務員の場合が1047万円」、「平均で1047万円払える企業が果たして日本の中にどの程度存在するか」と質問している。

 ところが、この1047万円―― 退職金、社会保険料の事業主負担、昔の公務員恩給制度のあった時代に退職した人に支払う年金追加費用、民間なら市町村から支給される「子ども手当」分など、給与以外のものが含まれており、タメにする数字。純粋の給与だけで計算すれば600万円台。

 それでも、よく比べられる「民間給与400万円」・・・とう数字も、国税庁の統計データによるものだが、主婦のアルバイト、パートを含めた平均賃金であり、正職員のみを対象にした公務員人件費とは、ベースが違う。

(こんなことはすぐ分かる話・・・垂れ流しでなく、きちんとチェックして報道するのがメディアの使命。
 言いたくはないけれど、朝日新聞1252万円、日経新聞者1201万円、日本テレビ1333万円、テレビ朝日1275万円(2010年度の従業員平均年収。有価証券報告書より)・・・ どういう感覚で、記事を書いているのだろう。)

・使途は、国債発行の抑制24兆円、大企業減税6兆円との「表看板」だが・・・

①「国債発行の抑制」は、多くは1年限りの「埋蔵金」、政府保有株式25%売却も最大4年(大量に株式を放出したら、株価が下落し、見込んだ収入が得られない可能性もある)
 すぐに財源がなくなり、40兆円規模の国債発行が必要となり「やはり消費税増税が必要」となるのは必至。

②「税率40%を20%に」と主張
 40%は地方税含む財政なので、法人税・国税分8.8兆、地方税分6.4兆円なので、6兆円でなく、7.6兆円の減税。中小企業の7割は赤字なので、多くは大企業むけ。

・結局、「増税の前にやることがある」というが・・・

 「やること」は、内需を支えている社会保障や賃金を8.5兆円削る。これで「成長率4%」などできるわけがない。
 
 一方、260兆円の内部留保を持ち、内需不足から国内の有効な投資先のない大企業の資金を積み上げたり、主に富裕層への株式配当となる大企業中心にした7兆円を超える減税。

 そのあとなら、消費税増税してもよい、という国民にとっては「踏んだり蹴ったり」の中身。

 デフレをさらに深刻に、格差と貧困を拡大 ・・国民の暮らしはいっそうひどくなり、経済はもちあがらないし、税収不足は一段と深刻になる。

  これが「増税の前にやることがある」という耳障りのいいスローガンの正体である。
 

 なお「みんなの党」と連携する「維新の会」橋下代表も、消費税増税を「霞ヶ関がかんがえそうなこと」と、増税しなくても、地方交付税廃止、国庫補助負担金の削減で20兆円確保できる、という話をしている。

  これらはほとんど社会保障、教育のナショナルミニマムを保障する財源であり、荒唐無稽な主張。

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