My Photo

« 信頼不在の再稼動 官僚依存を露呈 | Main | 高知市庁舎建設 利便性と危機管理 »

 消費税増税反対 一点共同 「提言」学習会

 13日、全県地方議員学習会で、党提言の学習会と運動交流を実施。
 増税反対の一点共同を構築し、社会のあり方の改革を示している提言にこめられた工夫、新たな切り口などについて報告させてもらった。
 ファイルは、レジュメとは別の報告用のメモ、
「201204.doc」をダウンロード

また、以下は、質問に答えた部分、団体訪問で出された声

・賃上げと国際競争力

 「国際競争力とは何か」という友寄さんの書いた本があるが、国際競争力とは中身がはっきりしない言葉。商品には、使用価値(有用性)と交換価値(現象形態では「価格」)の2つの側面がある。同じ有用性なら価格がものを言うが、有用性(別の機能、安全性、耐久性などなど)でリードすれば競争力を持ちえる。
 良質な研究者、技術者、生産現場の労働力を持つこと、多様で高い技術をもつ企業の集積、ネットワークは、使用価値の面での競争力を持つ基盤。すべての子ども、若者の発達・成長を保障する教育、女性の社会参加など国民のすべての能力を開花、発揮させる社会の仕組みが大事。OECDも女性の社会参加の遅れなどを「社会の半分の能力が活かされない国はやっていけなくなる」と警告している。
 また、内需を拡大することは、産業の空洞化を防ぎ、経済、競争力の土台をまもることになる。

・政府のバランスシートでみれば問題ない、という声に対して

 金融資産のおよそ6割は年金など支払いが決まっているもの。財政投融資など貸し付けているものは、全国にある無残な巨大開発など、その資産が本当にあるのか不明。固定資産というが道路、ダムなど、そもそも売ることができるのか。民間企業のもっている土地とかの資産と同じ扱いでよいのか、という問題がある。
 1つの指標であり、その指標では「直ちに破綻とは言えない」という程度のものではないか。これを持って「問題ない」とはいえない。
 ただし1000兆円の借金というが、政府には寿命がなく、25年ローンとか、家計の借金とは違う。また額についても経済の規模との関係が大事。100の経済力のある国に10の借金と、10しかない国の10の借金では重みが違う。極端にいえば1000兆円の借金が減らなくても、経済の規模が2倍、3倍となれば重みが違ってくる。日本は、賃金が低下し、GDPの伸びが止まっていることが最大の問題。それが税収低迷にもなっている。経済の低迷と、富裕層への減税による税収不足は事実であり、経済・社会をまともな姿にするのはまったなしの課題。

・貿易立国。外需が大事では、の声がある。

外需も大事。しかし、今の不況の原因は、経済の6割を占める家計の消費の低迷、内需不足。内需不足が産業の基盤を弱くし(国際競争力の話参照)、さらにデフレになると実質金利が高まり、円高もすすめ輸出の足を引っ張る(年金利5%でも物価上昇が5%なら差し引きゼロ。金利ゼロでも、物価が3%下がると、実質金利約3%と評価され、円が買われる)。
そもそも貿易「赤字」「黒字」という言い方は誤解をまねく。赤字がずっと続くのは、外貨準備がなくなり問題だが、現状では、赤字、黒字がバランスとれていてゼロでよい。黒字とは、内需が不足し輸入が少ない現われでもある。それが円高を招き、リストラ、内需低迷の「悪魔のサイクル」に陥るっている。国内にない材・サービスを輸入を通じて活用し、国内で使い切れない材・サービスを必要な他国へ提供していく。互恵の国際ルールをどう築くか、という課題でもある。

・なぜ国内経済をこわし、円高を招くような行動を大企業はとるのか。

合成の誤謬という言葉がある。1企業の行動として正しくても、それを日本経済全体でみれば、あやまちになる。それがマルクスが言った2つの強制。企業は、競争という外的強制力によって、労働者の暮らし、健康や環境などに関係なく、あくなき利潤追求に走る。だからそれを防ぐには、社会が強制するしかない。ルールある経済社会をつくるとはそういうこと。政治の課題。

・増税分の1.54%が地方財源になる、と歓迎する声があるが…

 増税分13.5兆円のうち充実分は2.7兆円。他は制度の維持分など。しかも介護、医療、こども手当など2.7兆の負担増があり、国民の側でみれば実質何も増えない。地方財源になるといっても、その分の制度拡張など支出があるわけで自由に使えるわけではない。また、これまでも増税で経済が悪化して地方税収が下がっている。
 仕組み的にも、地方消費税は、基準財政収入額にカウントされ(75%)、その分は地方交付税が減る。地財計画の一般財源、基準財政需要額が拡大するということでなければ、地方の財源が増えることにならない。


◆団体訪問でだされた声
 高知県中小企業団体中央会 「高知県の経済は崩壊する」
  高知県建具組合 「消費税の大幅な引き上げは住宅着工を激減させる。県外大手の店舗が来ても即お金は県外に持っていかれる。地元にお金が落ちるように内需の拡大政策をすすめてほしい」
  帯屋街商店街振興会 「消費税に頼らない道という話は興味深いので(提言を)読ませて頂きます」
  高知県経営者協会「今上げることには、共産党さんも反対ですよね」と同意を求めてきた。
           春名「今上げることも、将来上げることにも反対」

« 信頼不在の再稼動 官僚依存を露呈 | Main | 高知市庁舎建設 利便性と危機管理 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

社会保障」カテゴリの記事

雇用・労働」カテゴリの記事

備忘録」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference  消費税増税反対 一点共同 「提言」学習会:

« 信頼不在の再稼動 官僚依存を露呈 | Main | 高知市庁舎建設 利便性と危機管理 »

September 2024
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ