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2012年度国家予算の特徴 メモ 

 「議会と自治体2012/3」より。主に地方行政に関係るもの(県内の取組み用に整理したので震災復興関係は除いている。)
 予算の全体的特徴は、「自民党政治への回帰鮮明に」/消費税増税を一部「先食い」しながら社会保障を抑制する一方、原発予算、ダム建設、軍事費など浪費拡大。「一体改革」にむけた第一歩に踏み出す予算と言える。
「yosan2012.doc」をダウンロード

【総論】 自民党政治への回帰鮮明に
・消費税増税を一部「先食い」しながら社会保障を抑制する一方、原発予算、ダム建設、軍事費など浪費拡大
→ 「一体改革」にむけた第一歩に踏み出す予算

◇消費税「先食い」で史上最大の予算規模に

・一般財源90兆3339億円 前年比2兆円減のカラクリ
①「復興特別会計」の創設 3兆7753億円。重複除いた合計93兆5585億円。
② 基礎年金の国庫負担分を1/2に引き上げる財源2兆5842億円  「交付国債」で処理
   実質は、96兆円を越え、史上最大の規模。/第4次補正での前倒しも含めればさらに拡大

◇年金を、消費税増税の「人質」に
・「交付国債」~ 多年度にわたる分割払い、時期や額が未定な場合(最近では、原発事故の損害賠償)
→本来、一般会計に計上すべき分を、交付国債を発行。消費税増税後に、穴埋めをする(2014年以降)
 2013年度分も同様の対応/ 消費税の「先食い」

◇「生活第一」投げ捨て社会保障を削減
・小泉時代以上の社会保障切捨て  最低06年、2千億円、0.9%の伸び。
 → 来年度2.3兆円減。交付国債分を入れても、0.5%の伸び

◇年金世帯は連続負担増

1.物価スライド  消費者物価の変動の反映
・昨年1年間 ▲0.3% → 4月分(6月支給)から0.3%減
・過去の据え置きの「差額」2.5%を、2013年から3年間で減額
→ 1年目分として10月分(12月支給)から0.9%減 
・年金給付総額 年50兆円なので、6千億円の給付減

 ~ 問題点 ~
①5万円にも足りない基礎年金(平均)をさらに減額
障害年金、児童扶養手当、原爆被爆者の手当も連動して引き下げに

②物価下落分の「差額」は1.7%。(98-2010 物価下落3.6%、年金給付減1.9%)
→残り0.8%。07,09年に物価は上昇したが、「賃金が上がってない」と「本来水準」を抑制した分。これを引き下げれば、「物価下落」以上の削減となる。

③消費者物価下落の主力は、液晶テレビ、ビデオ、パソコンなど。
 食料品などは下がってない。水光熱費・医療費などは上がっている。年金生活者の日常の必需品では、負担はへっていない。

④税金、社会保険料は、「消費者物価」の対象外
 負担の大きいのが税金、社会保険料だが、その負担増は、「消費者物価」調査の対象外。
 99年以降、介護保険料(00年)、高齢者への増税(05.06年)。4月以降、後期高齢者医療、介護保険の保険料アップがある。

2.連続して減る年金
 2012年 6月  昨年物価下落分0.3%の減
 2012年10月 後期高齢者・介護保険料アップ
 2012年12月 「差額」分0.9%減
 2013年2月  復興増税(所得税)
 2013年6月  「差額」分0.8%減
 2014年6月  「差額」分0.8%減、復興増税(住民税均等割分)

3.公務員給与削減 数年後に年金給付減に
・年金額は ①前年の消費者物価変動率、②過去(5年前から2年前までの3年間)の賃金変動率(被用者年金加入者の平均標準報酬月額の変動率)の組み合わせで決まる
  「①<0%」のとき①、「0%<②<①」のとき②、「②<0%<①」のとき0% 
・公務員600万人(国・地方/非正規除く)の給与が7.8%下がると(民間給与への波及分をのぞいても)、被用者年金加入者3900万人の給与が1.2%さがる。物価変動との関係もあるが2-3年後に影響がでる。

4.今後「検討」となっている「課題」
・「マクロ経済スライド」 毎年0.9%減。10年続けると1割削減に。現役世代収入の約6割あった水準(所得代替率)を4割程度まで切り下げる。
・支給開始年齢の引き伸ばし  68~70歳にする。

◇子育て世帯への打撃も深刻
・子ども手当の減額  3歳未満と小学校以下の第三子は1.5万円、他は1万円に。
所得制限(917万円)の導入。5千円の支給の検討
・年少扶養控除廃止による増税 所得税につづき、6月からは住民税に影響。
→住民税は一律10% /所得にかかわらず、子ども1人につき3.3万円の増額

◇復興財源は庶民の負担に
・復興財源 10年間2兆町円、当面5年で19兆円
   19兆円のうち、8.5兆円は予備費、剰余金、歳出削減、資産売却。10.5兆円は増税
 → 所得税に2.1%の付加税 年3千億円弱、25年間で7.3兆円(来年1月)
   住民税の均等割 プラス千円で年600億。10年間で、0.6兆円(再来年6月)
   退職金にかかる住民税の増税 0.2兆円
   法人税 10%の付加税を3年間2.4兆円。約5%の恒久減税とセット

◇無駄な予算が次々と復活
・交付国債を発行、史上最大の予算増額なのに、社会保障予算はほとんど増えてない。どこに使ったか?

①八ツ場ダム建設56億円計上、整備新幹線、東京外環道路の復活など・・・ 
 公共事業費▲4009億円/別途、復興特会7288億円、地域自主戦略交付金のうち2403億円
   で、全体では、5682億円(11.4%)増 
 幹線道路整備4899億円(408億増)、新幹線706、国際コンテナ拠点3444億円、首都空港118億円
・「経済危機対応・地域活性化予備費」1000億円増

②軍事費  /復興特会分あわせ増額
・へり空母170億円、潜水艦560億円、F354機600億円(今後20年間42機1.6兆円)
・思いやり予算1867億円、米軍再編経費707億円(うちガム移転費524億→81億円、アメリカはゼロ)

③原発推進関連予算  4188億円。48億円しか減っていない。

④「日本再生重点化措置」という特別枠/1兆円(各省の10%カットの財源。枠は1.5倍に拡大)

⑤大企業、富裕層には減税
・法人税4.5%減、法人住民税ふくめ5%程度 ~減税額  国税1.2兆円、地方税0.2兆円
  「課税ベース」の拡大分 国税0.4兆円、地方税0.2兆円 
→ 差し引き減税額0.8兆円/ 三年間は、同額の復興増税。
・証券優遇税制の2年延長  減税額/07年1.4兆円。現在4千~5千億円
・一般会計の税収 若干の経済回復と復興増税で、前年比1兆4190億円増

◇「埋蔵金」枯渇で、財政危機はいっそう深刻に
・この間、数兆円から10兆円程度活用/ この間の「埋蔵金」は、財政投融資特別会計の積立金
→ 一時、20兆円以上あったものが、ゼロに。

①特別会計、独立行政法人への歳出
・特別会計の歳出総額は400兆円だが、純計は、190兆円
内訳は、債務の償還(85兆)、社会保障給付(58.3兆)、地方交付税(20兆)、財投資金への繰りいれ(15.6兆)、復興経費3.2兆と「1割削減で20兆の財源」という単純な議論はできない。
 →   財政投投資資金への繰りいれ。ムダもあるが、原資は財投債。その削減は一般財源にはならない。
  その他8.4兆円のうちには、八つ場ダム、東京外環道路など社会資本整備事業特会、原発予算のエネルギー特会があるが、もともと一般会計からの予算の繰りいれ。
 独自予算として財政投融資特会投資勘定(政府保有株の配当金など)0.2兆円/ 大企業向け資金
・特別会計 「多額の決算剰余金」(2010度41.9兆)も、国債整理基金特会30.7兆が大半で、国債等の償還にあてる財源。あと年金特会3.2兆、外為特会3.0兆など。
→ 「剰余金」といっても過去から受け継いだ分。毎年出る分ではない。

②公務員人件費、国会議員歳費など
・国家公務員人件費(退職手当、社会保険料負担含む) 5兆944億 ▲661億円
   政府の平均7.8%減額が成立すれば、さらに2900億円程度の削減(2年間)
 → 人事院勧告を無視。一方的削減という労働基本権を蹂躙したもの。
   公務員、独法、学校、病院、社会福祉施設など626万人に影響/民間の賃上げにも影響
   数年後は、年金支給額の削減として反映
・国会議員の定数削減、歳費削減~ 参政権、民主主義を切り捨てるもの
   国会議員722人で500億円(歳費152億、公設秘書給与、立法事務費、文書通信交通滞在費など)
80人削減55億、歳費2割カット30億 → 政党助成金320億。国会議員457人分

③見えない今後の財政見通し
・来年度 国・地方の長期債務残高は925兆円。対GDP比で193兆円。
・「財政運営戦略」 「2020年度プライマリーバランス黒字」だが
  「中長期試算」(1/24)では、国・地方の基礎的財政収支 成長モデル8..9兆、慎重モデル16.6兆の赤字
 → 消費税で目標達成しようとすれば、さらに3-7%の増税必要
財政悪化による税収減は想定外で、政府のやり方では、財政危機打開の見通しはない。

◇消費税増税3つの害悪
増税すれば、くらしも経済も財政もダメになる・・・

・暮らしと経済に甚大な被害をもたらす消費税増税/3つの被害

ア)家計への直接被害 
・年収625万円のサラリーマン世帯 増税額15.7万円/月収の半分
    子ども2人の子育て世帯なら、手当減額、控除廃止、増税等で月収の半分の負担
        → 2015年まで、一ヶ月分の給与が消える
・年金世帯 夫婦で20万円 消費税増税で10万。
    他に年金給付引き下げ、介護保険料アップなど半月分超える負担
・岩手、宮城、福島の三権で5300億円の負担増。住民税の4050億円より大きな額
  ・税務署に納める事業者の被害  零細企業ほど転嫁できない

イ)財政危機をさらに悪化させる
 1.増税がかえってムダを生み出す  すでに「交付国債」発行し、巨大開発復活
 2.景気後退をまねき、税収減となる。

ウ)経済格差と不平等をさらに拡大する。
「逆進性」を無視できず /軽減税率、給付付き税額控除なども与党内で検討されたが、制度が複雑と「1万円配る」など、粗雑な論議
   → この間、証券優遇税制、所得税・相続税の引き下げ、研究開発税など税収を空洞化させてきた。

【原発・エネルギー】

・原子力4000億円規模を維持。新エネは2割減。
・原子力規制庁設置 政府の法案提出に対し、国会事故調査委員会の委員長が批判「『行政組織の在り方の見直し』を含め提言を行うことを任務の1つ」とする事故調の「調査を行っている最中であるにもかかわらず、政府が『組織の在り方』を定めた法案を決定したこと」に抗議し、「政府の決定の見直し及び国会における責任ある対応」を求めた。
→ 保安院を経産省から環境省に移しても問題は解決しない/環境省は、温暖化対策基本法案で、原発の推進をかかげている。
・原子力防災指針の改定の準備/ 対策範囲を30キロに拡大、ヨウ素材配布、避難計画など
・原子炉等規正法改定案 運転機関原則40年、一回に限り20年延長
・核燃料サイクル促進/ 高速増殖炉300億円(前年402億)など再処理など計画維持

・再生エネ/389億円(前年716億円)、個人住宅の太陽光発電設置補助 ゼロに。 
   11年度 補助を7万から4.8万へ。「三次補正」870億円で対応」、しかし補助単価はさらに削減
・固定価格買取制度  「調達価格等算定委員会」 3月にようやく第一回会議、人事で紛糾
・「農山漁村再生可能エネルギー導入事業」12.2億円、環境省 公共施設への導入促進する「グリーンニューディール基金」121億円、自然共生型地熱開発2.5億円、洋上風力発電実証事業30億円など
・省エネ/ 住宅エコポイント(三次補正 今年10月まで)
   ZEB、ZEH支援事業70億円 エネルギー使用差し引きゼロの建物
・石油などの災害対策
災害対応中核給油所等整備事業57億円、災害対応型拠点石油基地整備事業68億円、石油ガス安定供給体制整備事業21億円 / 通常国会では、石油備蓄法・石油需給適正化法の改正法案を提出

【税 制】

・個人所得税の給与所得控除の上限設定/ 1500万円超 一律245万円の控除
・地球温暖化対策税/ 全化石燃料を課税ベースとする石油石炭税にCO2排出量に応じた税率を上乗せ 
10月より三段階の第一弾の引き上げ/ 財界の抵抗で小粒の規模に→ 規模拡大が課題
→ 過疎地・寒冷地や中小企業への配慮が具体化されているか
  新税の税収はエネ特会で活用されるが、原発推進にもつかわれる会計でチェック必要。

【公共事業・交通運輸・住宅】

・八ツ場ダム、東京外環道路、整備新幹線、スーパー堤防など復活、リニア新幹線の着工許可も。
・財界が求める「新成長戦略」の推進/「日本再生重点化措置」の内容は
→ 関空・伊丹統合会社など空港民営化、港湾管理の民営化、国際競争拠点都市の整備、インフラ輸出、首都圏空港の強化、国際戦略コンテナ港湾などに重点化。
・復興、防災/補正、復旧1兆9881億円、復興2842億円、全国防災2493億円
/12年度 復興枠で7288億円計上。
・社会資本整備総合交付金、地域自主戦略交付金
社会資本/12年度、1兆4395億円。他に、全国防災枠1462億円。自主戦略/6754億円

◆維持管理への政策の抜本的転換を
・「国土の長期的展望」(11年2月) 人口減と東京への集中、地方の無人化。国土基盤ストックの維持・更新費が急増し、2030年に2倍。維持管理を支える人材の高齢化と減少が深刻になる。と/「09年度国土交通白書」2060までの50年間で更新費が190兆円に達する。施設から50年を経過した橋、河川は、2041年は51%にのぼり「致命的な損傷が発生するリスクが飛躍的に高まる」。2037年度は、維持管理が増え、新規事業の財源はゼロとなる。と警告 

◆住宅
・住宅政策は民間まかせに/ 「借り上げ公営住宅」の伸びてきている 09年23316戸 
・サービス付高齢者住宅/25平米、バリアフリー、生活支援・安否確認のサービス要件の施設
一戸あたり100万円条件の補助金、355億円で3万戸建設 
 → 最大の問題点/低所得の入居困難 家賃6万、サービス費2万、食費4万、介護事負担など月20万
・耐震改修/ 一戸あたり上限80万円(国費の上限40万円)、

【社会保障】

◆医療
・自公時代の4度の診療報酬引き下げ(7.68%)。医療崩壊に対し、引き上げが必要だが実質伸び率ゼロ
・透析患者の入院困難に/ 特定除外疾患は、入院日数に含めない扱いだったが、一般病床では適用外となり、90日以上をこえた部分は、医療療養病床に準じた扱いに。
・国保 広域化 /通常国会に提出される改正案は、共同化事業の対象を拡大
    賦課限度額の引上げ一転据え置き「中間所得層の急激な保険料上昇を避ける」と批判を認めた格好
・後期高齢者 財政安定化基金 拠出金の国負担分197億計上、標準拠出率の1.5倍
→ 基金をもちいた保険料上昇抑制の財政支援を見込んだものであり、基金の積極活用を。
・協会けんぽ 保険料アップ三年連続/ 主因は、労働者の所得の減少
   国庫補助率は、法律で16.4~20%。来年度も下限の16.4%。全国健康保険協会も補助率アップを要望
・僻地、救急、周産期など不採算な地域医療の事業費、補助金削減
・子宮けい癌等ワクチン補助 1年延長/ 13年以降は定期接種に。が、定期接種の国支援は、低所得者の軽減分への交付税措置だけ。現在は50%が国庫負担。法改正なしの定期接種化は 自治体負担増に。
・不活化ポリオワクチン 「秋の接種に間に合わしたい」(大臣答弁)の約束実現を
    現在、接種を見合わせている人への対応を 法律は、生後3ヶ月~7歳6ヶ月以下

◆介護
・報酬は実質マイナス/処遇改善 要件を満たしたところ、3年間限定 
・地域区分の見直し 5区分0-15%上乗せ → 7区分0-18%上乗せ 
    アップは2割の自治体/全体で基本料減、大幅減の地域も多く三年経過措置
・生活援助縮小  60分を45分に。 重点化・効率化
・施設介護の基本報酬引き下げ/ 老健施設は、在宅復帰・ベッド回転率の高い施設を評価 
・医療から介護/ たん吸引の医療行為。グループホーム、老健施設での「看取り」加算。
・24時間対応サービス 報酬は定額制。「24時間何度でも」とはならない。/要介護度5の報酬は月30万4500円。利用限度額36.6万円に近く、他のサービスは抑制される。
・「総合事業」 
・基盤整備 介護基盤緊急整備等臨時交付金の1年延長/積み増しなし。基金残高のチェックを

◆障碍者
・基本合意、「骨格提言」を無視した「自立支援法」の一部改定/ 「国家的詐欺」の批判
・報酬は実質マイナス/ プラス2%というが、廃止される処遇改善助成金は2.8%相当。
・処遇改善加算の創設/ 助成金の申請率73%と低い。加算を受けられない事業所は死活問題
・「適正化」のよる削減/生活介護の人員配置加算、大規模事業所の基本報酬、就労移行支援事業所の評価
・自立支援医療 自立支援法後、福祉サービスは利用者負担軽減を適用。医療はなし。100億円で無料可能
・基幹相談支援センターの機能強化、成年後見制度の利用促進、児童発達支援センターの地域支援機能強化
・新体制移行 /12年度末まで延長。移行済み74.9%。 
・福祉避難所、耐震化の予算
・虐待防止/10月法施行だが予算不十分/ 法律は、通報・救済の規定を設け、県・市町村の相談窓口となる「センター」機能を設けなければならない。体制整備が喫緊の課題 → 研修39県、連携協力体制整備20、家庭訪問・一時保護など家庭訪問等個別支援は数県のみ。

◆生活保護 通常の就労支援事業ではただちに就職に結びつきにくい人を対象に、基本的な生活習慣の改善、就職に結びつきやすい清掃・警備・介護などの資格などの取得支援、個別求人開拓などのとりくみを総合的に実施。150-200箇所。

【子育て・保育】

◆保育
・安心こども基金1年延長(1234億円積増、4次補正)/12年度中に着工した耐震化事業を交付対象に。
・保育ママの補助者のための補助金単価改善、認可保育所の分園整備
・休日・夜間保育/認可保育所以外でも一定の施設・職員配置を充たせば補助対象に。
・「待機児童解消『先取り』プロジェクト」 小規模保育の緊急時の安全対策に対する人員配置への補助、職員配置など基準を満たす認可外保育施設の開設準備経費への補助、「地方版子ども・子育て会議」モデル事業

◆児童虐待防止・社会的養護
・親権制度の見直し(最長2年間の停止)/今年4月より 未成年後見人への支援制度の創設など
・虐待専門のコーディネーター配置 中核的な小児救急病院などに
・55億円の予算増の多くは、児童養護施設などの人員配置の引上げ 
児童6→5.5人に1人、乳児院1.7→1.6人、児童自立支援施設5→4.5人
・ファミリーフォーム、小規模グループケア、地域小規模児童養護施設のささやかな前進

◆母子保健/ 妊産婦健診、子宮けい癌ワクチンなど1年延長

【雇用・労働】
・大学生の就職活動支援/「新卒応援ハローワーク」を拠点としたジョブサポーター配置
・65歳までの希望者全員の雇用へ・・高齢者雇用安定法改正の検討/ 差別的な労働者選別をなくす

◆「重層的なセーフティネットの構築」は掲げているが・・・
雇用保険制度、就職者支援制度、生活保護の就労支援強化~ 第1~3のセーフティネット
・求職者支援制度(昨年10月より恒久化)~検証が必要/訓練コースの地域偏在、訓練実施規模が不十分でパソコン講習など基礎コースから実践コースへの移行がスムーズに行われていない問題、奨励金目当ての粗悪な訓練機関の問題などがどう改善されたか 
・「支援制度」の活用を生活保護の事実上の要件化する動きに注視が必要
→ 「支援制度」は、雇用保険給付を受けられない失業者のために、再就職に必要な職業訓練を実施する制度。職業訓練受講給付金も訓練を受講する期間中の生活を支援する目的/ 最後のセーフティネット生活保護とは、位置づけがまったく違う。/セーフティネット機能の弱体化につながる。

【中小企業】

・復旧・復興関係以外の分は、8.5%減、史上最低水準/しかも「強い企業」中心
・「景気対応緊急保証」08年秋から実施を11年度で打ち切り。7割を対象とする代替措置も年度末で廃止
→ 「打ち切りやめよ」の声が必要。
・「経営資源融合を行う中小企業の資本力強化事業」(競争力の強い企業の育成)や海外展開の支援/ 地域の伝統産業を活かす「JAPANブランド」は3割減。
・貧弱な官公需・下請け対策
   「競り下げ方式(リバースオークション)」の導入、
・「地域商業再生事業」新規、~まちづくり会社による空店舗の一括借上、新店舗誘致や子育て・高齢者交流などの利用への支援

【農林漁業】 TPP前提の予算
・「我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針・基本計画」(2011/10/25)
「我が国の貿易・投資環境が他国に劣後してしまうと、将来の雇用機会が喪失してしまう恐れがある。こうした認識にたって」「高いレベルの経済連携協定と両立しうる持続可能な農林漁業を実現する」
→「平地で20-30ha、中山間地で10-20ha規模の経営体が太宗を占める構造をめざす」

◆農業
・戸別所得補償制度 ~ 農地集積の仕組み導入
新たに米価変動補填交付金 /生産調整を行う農家に対して

・戸別所得補償経営安定化推進事業(新) 
 ①地域農業マスタープラン作成事業 
 集落レベルでの中心となる経営体(個人、法人、集落営農)に、農地を集積し、中心となる経営体とそれ以外の農業者を含む地域農業のあり方(生産品目、経営の複合化、6次産業化)を作成する
 ②農地集積協力金
 プランに基づく農地の集積が確実に見込まれる場合に交付/ 面積に応じ30~70万円/ただし、農業用機械の処分が条件で、廃棄代に相当しないもの 
  →水田の集約/ 175万戸 2百万2千ha(05年)30haで割ると6万7千戸弱。170万戸切捨て

・新規就農者支援
①新規就農者確保事業 ~ 45歳未満、研修期間中、年150万円、最長2年。/研修後、就農する際は、マスタープランに位置付けられることを前提に、45歳未満の独立自営就業者に対し、年150万円、最長5年給付(農業法人に就農した場合は、法人に最大120万円)

 ②農業者育成支援事業 ~ 高度な農業経営者教育機関に対する支援
農業大学校を廃止したことに対する代替教育機関を民間ベースでつくるものに対する支援

・中山間地等直接支払交付金、
・農地・水保全管理支払交付金/水質・土壌・地域環境の保全に資する高度な取組みに対し加算措置
・6次産業化の推進 
  地域ファンドの創設/一方、従来の加工・販売施設整備関連予算の支給対象を、6次産業化法の認定事業者に限定
・農山漁村再生可能エネルギー導入事業/ 供給モデル早期確立事業、小水力等地域資源利活用事業
・鳥獣被害防止総合対策交付金(95億円)として事業継続

◆林業
・森林整備―― 集約化・大規模化が補助要件に
   5ha以上の集約、1haたり10㎥以上の搬出
・地域材供給倍増対策 
・フォーレスター認定(2013年度から)に向けた仕組みづくり、プランナー育成
ドイツを参考にしたもの/が、現場で第一線の技術者が不足、抜本的な担い手育成が急務
・最後の国有林特別会計。森林面積の3割を占める国有林/ 歳出入の6割台が借入金関係

◆水産
・資源管理・漁業所得補償対策/15%減
  計画的に資源管理する漁業者に、収入安定化と燃油コスト対策を組み合わせ所得補償を行うもの
  → うに、ホヤの追加、コスト対策の補填基準の引き下げなど拡充
・漁業構造改革総合事業対策 18倍。性能の高い漁船への更新、収益性の高い生産体制への転換
→ 自給率を57%から17年に65%にするとしているが、特定の担い手に施策を集中させている。
・強い水産業づくり交付金 3.2倍(4次補正含む) 6次産業化、地震・津波被害防止の施設整備など

【教育・科学・文化・スポーツ】

◆教育
・小学2年の35人学級  未実施の自治体への加配。先行実施の自治体の努力に「冷や水」
  06年以降、教員の定数改善計画が未策定/ 採用見通しの立たず、非正規拡大の原因に
・学力テスト 13年度は悉皆検討/ 12年度 理科追加、30%抽出と希望校
・学校耐震化 5200棟、80.3→90%へ。私立の非構造材も対象に。
・原発推進教育 反省なし 「放射能は身近にあるもの」、内部被曝の軽視の新副読本/ 予算も都道府県への交付金3億1500万円(▲3500万円)、副教材の委託4億2600万円(▲4700万)と9割維持
・高校無償化は現行 「見直し」の3党合意許さない世論を/ 国連人権A規約13条2項bの保留撤回を
・所得連動返済型無利子奨学金制度/ 5年間に限定されている返済猶予の期限を撤廃。大卒後、年収300万円未満の間は、返済を猶予するもの(新規分のみ、世帯収入300万円未満に限定、進学後の変化に対応できない)/給付型奨学金は見送りに。無利子2.5万人、有利子5.6万人分が拡充。
→ 国は、都道府県に高校生修学支援基金を使って、高校生向けの「連動型」制度の導入を働きかける
・大学の基礎的経費は削減/交付金0.9%減、一方、教育研究力強化基盤整備、国立大学改革強化推進事業(新)に計181億円、大学間の獲得競争の枠組みを拡大。/交付金04年以降の八年で7.9%削減。
・高校以下の私学助成 0.3%増、1人当たり単価の微増、幼稚園での預かり保育の補助増額

◆科学技術 復興特会のぞくと実質マイナス
・もんじゅなどの研究開発 300億円(▲102億円) 文科省はあくまで「必要」の立場
・除染技術、廃炉まで事故収束に向けた技術開発 105.5億円

◆文化 拡充の声にこたえず
・地域発・文化芸術創造発信イニシアチブ32億円(新)/自治体が行う音楽祭、演劇祭などの支援
・次代を担う子どもの文化芸術体験事業 45億(▲2.4億)、学校公演1507→1393に。

◆スポーツ メダル獲得に偏重
・238億円 4.3%増/ 多くはロンドンオリンピックの直接的支援
・武道必修化 道場整備45億3400万円、指導者育成2.5億円。整備率公立48.3%、私立54.4%と不十分なまま実施。

【環境・ごみ】
・がれき処理、除染などで、前年比約5倍の1兆208億円/中間貯蔵施設、高濃度汚染地域の対策含まず

◆大震災。原発事後   「指定地域」の除染、処分費用は、国は負担しない。/

◆持続可能な社会の対策
・地球温暖化 「二国間クレジット制度」構築に約2億円増の32億円/多国間交渉に背をむける態度
・再生エネ/蓄電池導入推進10億円。避難所となる公的施設への再生エネ導入のグリーンニューディール基金(全額国負担、事業期間5年)新設/斜め掘りにえる国立公園の地熱エネ量に2.5億(1/2補助)

◆循環型社会の実現のため
・廃棄物対策  高効率ゴミ発電施設(交付金を1/3からのかさ上げ)→廃プラなど熱効率の高い廃棄物の焼却量を増やすもので、ダイオキシン抑制、温室効果ガス削減、容器リサイクル・ゴミ減量に反するもの。また、高温高圧の施設で建設・維持管理で高コストの懸念。実績もなく、発展途上の技術
・一般廃棄物 00-09年/1日1人あたり、1185g→994gにほぼ毎年減少。/焼却主義から脱却、「拡大生産者責任」の導入が必要。
・汚染水処理/浄化槽設置整備事業(個人設置型、設置費用の4割補助)、浄化槽市町村整備時推進事業(市町村設置型、国補助1/3、地方負担17/30、個人1割)、低炭素社会対応型浄化槽整備推進事業(国、地方2割負担、個人4割)
・不法投棄/10年度末、残存量1781.7万t(51.2万t拡大)/産廃屠特措法(13年末)の延長
→ 原状回復基金の産業界の出捐金は、2千万円弱の1.54億円/産業界の責任が問われる
・小型家電リサイクルの創設・導入へ/レアメタルの回収など
◆すべての公害被害者の救済を

【軍事費】
・自衛隊 東日本大震災の災害派遣  のべ1518万人(1日の最大派遣10.7万人)、原子力災害派遣で、のべ8万人。/2011、8月 防衛省 「大震災への対応の教訓事項」の中間報告。
・復興予算の枠内で、郵送機8機440億円を前倒しで購入。/水没したF2戦闘機の18機のうち使える部品を回収し6機修理(一機130億円、導入価格の110億円を上回る)
・軍事費は、522億円増の4兆8274億円(復興予算含む)/〔なお正面装備の額などは契約ベース〕

◆「米軍再編」の破綻が表面化
・米軍再編費 707億円。▲523億円~ グアム移転の破綻/ 米側は、全額削除。日本が提供した経費(09年346億円、10年468億円)は、「塩づけ」状態。日本88億円(▲444億円)
・思いやり予算1867億円、SACO経費86億円
・南西地域の自衛隊の配置へ /外交抜いて、軍事的緊張をたかめるだけの愚作
・F35決定/ 1.6兆円で42機導入計画。12年度、4機分の経費600億円。/未完成の機体。敵基地攻撃を主とする従来の政府答弁でも憲法違反の代物。/他の正面装備 ヘリ空母1155億円(4隻目)、潜水艦547億円(16隻体制→22隻に増強する計画)、MD対処能力の付加(2隻)360億円
・衛星通信網の整備1224億円、軍事偵察衛星(情報収集衛星)の4機体制確保630億円。
・南スーダンの自衛隊派遣  補正とあわせ191億円

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