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若者の自殺急増 生きることが割にあわない社会(メモ)

「若者の『底抜け社会』どう食い止めるか」(経済2012/2)より、清水康弘氏(ライフリンク代表)の発言を軸に(首都圏青年ユニオンの河添氏、「もやい」の稲葉氏、反貧困ネット埼玉・和久井氏との座談会)。備忘録(小見出しはメモ者)

【若者の自殺急増 生きることが割にあわない社会】

◇若者の自殺の増加

・自殺者2012年 3万513人。前年3万1690人。1177人減だが、本質的には、自殺でなくなる人の数は絶対に減らない。昨年、新たに3万513人の自殺者が増えたということ。

・年間自殺者3万人以上 14年連続。/近年深刻なのは若者世代の自殺増~ 他の年代が減少傾向。20、30歳代は年々上昇。/20代の子音の半数が自殺。
→ 氷山の一角/「本気で自殺を考えたことがあるか」内閣府09年調査
   「ある」 30代28%、20代24%。他の世代は20%以下 ~ 相当深刻な事態

◇自殺の原因

・共通するのは「日本社会で生きていくことが割に合わなくなっている」
→ 生きるモチベーションが持ちづらくなっている。/生きるために必要なコストが高くなっている。
「生きる意味の不況と経済の不況が合わせ持って若者たちに襲い掛かっている」(上田紀行・東工大教授)
→「死ぬ気になれば何でも出来る」という大人世代の声に、若者は“そこまで大変な思いをしてまで、生きていく理由がわからない”となってしまう。

・若い人の声 “死にたい”でなく“もう生きるのをやめたい”が多い。
 ~就活/学校生活~どうやったらいじめられないか、先生に評価されるか、周りの顔色をうかがい、同調圧力に怯え続け、何をやりたいか、何をしたいかは、二の次、三の次で生きてきた。/ 就活になると、いきなり「何になりたいか」「将来の夢は」と聞かれる/それどころではなかったのに、受かるために“どう面接官に受け入れてもらえるか”と考え振舞うが、深刻な不況のもと、不採用の連続。
(メモ者 同調圧力~スクールカースト制度・中西、教室という極度な緊張空間・佐貫など)
→“こんな割のあわないばかばかしい人生が続くなら、もう生きるのをやめたい”と思うと言う。

◇生きるブレーキを開放したい

・支援の方法/雇用・経済的な部分の支援とあわせ、生きるモチベーションを持てる支援することが重要。

・生きる上でのブレーキ~ 極論すれば、若者にとって社会は「強制収用所」のようなもの。社会が生きる意欲をそぐ装置として働き、自分がいつガス室におくられるか、社会から排除される危険が常にある。/一方、しがみついている毎日の労働からは喜びは得られない。/先が見えないという感覚。
(メモ者 フランクル「夜と霧」/ 収容所の体験/希望がなくなったとき廃人化 )

・ブレーキの開放のために ~ 変える1つが学校教育
 ①人の生き方には多様な選択肢が持てることを、子どもに感じてもらう。/キャリア複線化
 ②困ったときに利用できる制度、相談機関救済の手立てなど「ライフスキル」を高める教育

◇内閣府参与の体験から

・メンタルヘルス対策で取り上げられていたのは、主として企業の正社員の実態/しかも、働かせ方は問われずに、個人の問題に矮小化。よって対策も「匿名の相談窓口」、メンタルサポートを置くになる。

・職場環境の改善にむけたモデルの議論が必要 ~ デンマークの「スマイリ-・マーク」を参考に
職場環境の改善を評価する基準をつくり、その企業に「マーク」を付与/企業への社会的評価が高まる。逆に改善に不熱心だと「困った顔」マークをつけられ、低評価という社会的圧力になる仕掛け

→ 日本でも、過労死を出した企業名の情報開示を命じた判決(2011.11大阪地裁)
(河添/ デンマークには経営者団体も「労組は労働市場のパートナー」と見る安定して関係がある。パワハラ、長時間過密労働など精神疾患の原因そのものがほとんど存在しない)

→ 方策
①消費行動を通じて、企業の選別、評価を下すことができないか。
②企業内組合の枠組みを打ち破り、自分のいる企業の責任を問える労組なする。
③内部告発者の保護制度の抜本改正/ 公益通報者保護法(06施行)“外部に通報する前に、必ず企業内の上司に報告しなければならない”というザル法。

◇マイノリティーと言われる人が声をあげることが重要

・過去から権利主張は、和を乱す、空気を壊すとか、主張しづらい社会状況がある。
(メモ者 権利の語源は、RIGHT。正義の意味を持つ。最初の訳語は「権理」)
→ 現在、法律的に個人を守る機能が働かなくなっている/ 労働者と企業の力関係のバランスが極めて悪化
→ 今、問題状況に黙っていたり、権利を主張しないでいると“どんどん人の命が失われていく”
(メモ者 子どもを持つことが割にあわない社会状況が、日本社会の存在をも危機に追いやっている。)

・かつて社会的弱者は、社会からはじきだされる少数者。
→ 今は、非正規労働者、生活保護受給者など、かかえている問題により「マイノリティ」と別個にレッテルを貼られているが、実は共通の問題でつながれている、全体をあわせれば圧倒的多数
→ この当時者が声をあげることが大事。
 自殺対策も、はじめは親を失った子どもの訴えから。犯罪被害支援、薬害問題でも。

☆当事者が声をあげることで、個別の問題が根っこでつながり、社会から排除される構造が共通していることが露にされる。その中で、お互いが結びつき始める。/個別ごとの政策を連動させる発信が必要。


◇若者を励まし続ける政策が重要、職業教育の再構築(主に河添)

・職がない状況が長期化すると元気がなくなる。/違法に解雇されたのに「あなたに問題があったのでは」と言われたりする。/非正規が多く、失業をもらえても90日から150日程度が圧倒的。/最後には生活保護へ

・貧困への流れを断ち切る施策を
→生活保障
①働いている人にも生活保護をし、所得補償をし、「ブラック企業」から脱出させる。
 ②失業給付を伸ばす。

→ 企業の外側に公的なキャリアアップの仕組みを分厚くつくる。
半数が非正規/ 新規正規職員 3年後の離職率 中卒65%、高卒40.4%、大卒31.1%(23年版・子ども若者白書)~という現実に対応した政策を
 ~ フィンランド 最先端の技術を学び、どんどん就職も決まる
 (メモ者 国全体の活力、生産性をどう高めていくか、とう大きな合意に裏打ちされている)

・職業訓練を就職につなげる手立て
→ 今後、どの産業を育成するか、どんな技術者がどれだけ必要か、そのため職業訓練体制をどの地域にどれだけつくるか、計画的に行い、就労先を用意していく/それは、再チャレンジの仕組みでもある。
 
◇居場所づくり 支援する側、される側の関係

・「もやい」 年々支援を求める人とボランティアの境目がなくなっている。寄り合い、交流の場に。
・「居場所」①困難を抱えた人が、そのまま受け入れられる場所
       ②そこから「権利を主張してもいいんだ」と確認できる場所
 → 自分が追い込まれた原因を知り、それを変える権利があることが分かり、初めて能動的に生きられるし、行動できる。

・「自分が無力でない」と思えるかは、社会との関わりが特に重要~ 小さな声でもつながりあうことで、社会は変わるんだという、社会に対する信頼感をもてるかどうか。
→ 支援する側が分野を超えて、情報を共有しながら。力をあわせていくことが重要。/自殺の手前には、家庭、労働、生活など、様々な分野の問題が連鎖して起きているから。

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