原発の絶対安全は不可能 北電「神話」否定
泊原発の廃炉などを求めた訴訟で、北電は提出した答弁書で「原発に絶対的な安全性を求めるのは不可能」と表明し、「安全神話」を自ら否定(当然だが・・・)。
道新のHPをみると「福島原発事故後、過酷事故は本当に起きると分かり、裁判官も認識が変わったはずだ」と原告弁護団が語っている。
【「原発の絶対安全、不可能」=北海道電、答弁書で表明-泊廃炉訴訟・札幌地裁2/13】
関連して日経ビジネス。内閣官房参与として事故対策にとりくんだ田坂広志氏のインタビュー記事。
【「原発事故の最悪シナリオが避けられたのは“幸運”に恵まれたからです」
今、戒めるべきは「根拠の無い楽観的空気」田坂 広志 2/8】
田坂氏は
“私が、敢えて、この「幸運だった」ということを申し上げるのは、いま政界、財界、官界のリーダーの方々の中に、「根拠の無い楽観的空気」が広がっているからです。残念ながら、これらのリーダーの方々の中には、今回の事故の深刻さを直視することなく、また、事故原因の徹底的な究明をすることなく、「もう福島原発事故は収束した」「もう同じ事故を起こすことはない」という楽観的意見を語る方がいます。
実は、そうした「根拠の無い楽観的空気」こそが、今回の福島原発事故を起こした遠因であることを、我々は、肝に銘じるべきでしょう。 ”
“「絶対に大規模な事故は起こしません」と語り続けた原子力発電所が、あの深刻な事故を起こしたことによって、国民から政府と原子力行政に対する「信頼」は、決定的に失われてしまったのです。政府と原子力行政は、まず何よりも、その事実を直視し、深く理解するべきでしょう。”
とのべている。 「再稼動ありき」の動きは、それとは正反対のものである。
【「原発の絶対安全、不可能」=北海道電、答弁書で表明-泊廃炉訴訟・札幌地裁2/13】北海道電力泊原発(北海道泊村)は耐震性が不十分などとして、北海道民ら612人が北電を相手取り、同原発1~3号機全ての廃炉などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、札幌地裁(千葉和則裁判長)で開かれた。北電は提出した答弁書で「原発に絶対的な安全性を求めるのは不可能」などと表明した。
原告弁護団の河合弘之弁護士(脱原発弁護団全国連絡会代表)によると、全国の原発をめぐる訴訟で、電力事業者など被告側が原発について「絶対安全」との主張を自ら否定する答弁書を提出したのは初めて。
« 若者の自殺急増 生きることが割にあわない社会(メモ) | Main | 震災現場から考える循環型地域経済(メモ) »
「原発・エネルギー」カテゴリの記事
- 「原発」固執は、脱炭素の障害 再エネ普及の足かせに (2024.08.08)
- 気候正義 残余カーボンバジェット あと数年? (2024.01.15)
- 「汚染水」放出の愚挙 ~合意無視、コスト高、廃炉・核廃棄物処理の見通しなし (2023.08.23)
- 国連「ビジネスと人権」部会・訪日調査・声明 11分野で、政府・企業に国際水準の行動求める(2023.08.13)
- 政経データ メモ(2022.12.09)
« 若者の自殺急増 生きることが割にあわない社会(メモ) | Main | 震災現場から考える循環型地域経済(メモ) »
Comments