議員の賛否公開 県議会
かねてから、議会改革の第一歩は、議員個人の議案、請願などへの賛否の公開と思い、様々な場で強調してきた。四万十町が危害基本条例をつくり、県内初の公開にふみきり、ようやく県議会も公開を決断した。
議会改革がいわれながら、この賛否の公開がメインにならないのには、理論的な混迷があると思っている。
昨今の議会改革を主導する研究者の一部に、スケッチ的に言えば、地方議会は、二元代表性だから、議会が首長(執行部)とどう対等に渡り合うか、そのためには議会は、個々の議員は公約をまげてでも議会として意見を統一して執行部とわたりあわなければならない、というもの。
行政を、チェックし、意見を反映させることが議会の役割としてあるが、最終的には予算も含め議会の議決が必要である。そこで、政治(階級社会)を反映して、たとえば福祉切り捨て・巨大開発大好き執行部は、それに一体となった議員をくりだそうとする。一方で、チェックする議員がいる。
その議員の4年間の行動を通じ、選挙によって、どの立場が前進するか、選択され、住民の意思が反映される。
二元代表制だから、「議会がまとまるべき」という主張は、個々の議員がどの勢力の利益を代表しているか、という政治の実際とかけはなれた議論と思っている。
そもそも膨大な官僚機構をもつ執行部と対等でわたりあうというのは、絵空事であり、議員は行政が見落としがちな住民の切実な要求、普通の感覚の視点から、チェック、提案することで、車の両輪としての役割を発揮できる、と思っている。
いまの法の仕組みは、議会がどう判断したか、しか記録されない。議員個人へのチェックも働かない。これでどうやって、議案を採決する議員を選択できるのか、と思う。
議会は、住民参加の大道である。厳格な規定で選挙し、議員報酬も出し、金と暇がある人、声の大きな人だけが政治に影響力を与えることを、克服しようとするシステムである。
だからこそ、住民の代表としての議員の賛否の公開は、住民参加、議会改革の第一歩と思っている。
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