「保育園」改悪 長期休暇の給食廃止? 篠山市
兵庫県篠山市は、市立保育園を、2010年度から突如、保育園は3歳児までとし、4、5歳時は同じ建物の幼稚園型子ども園に移行している。そして、幼稚園ということで、夏休みなど長期休暇中の給食(学校給食の搬入へ転換させる)を、来年度から廃止し「愛情弁当でやってください」と説明された、と相談のメールが寄せられた。
これが事実なら、脱法的行為、児童福祉法に反するとんでもないことである。
保育に欠ける子供に対しては、市町村は、保育(給食も当然)の実施義務がある(規制緩和されるまで、調理室は筆致義務であった。)。
こども園設置の「口実」は、保育に欠けない子も受け入れ、幼児教育・保育を充実させるというものだが、その転換をもって、内容を低下させ、保育に欠ける子への給食を廃止するのは、「子どもの最善の利益」を追求しなければならない市町村の責任放棄であろう。・児童福祉法(最低基準と児童福祉施設)
第四条 児童福祉施設は、最低基準を超えて、常に、その設備及び運営を向上させなければならない。
2 最低基準を超えて、設備を有し、又は運営をしている児童福祉施設においては、最低基準を理由として、その設備又は運営を低下させてはならない。 」
市は、希望者には230円の業者弁当を購入してもらうことを検討中、と説明しているとのこと。
しかし、0-5歳は味覚形勢に重要な時期であり、また野菜などのカットも食べやすいように細かくするなど工夫している。市は、学校給食の方が充実しており「食育」のためと言っているようだが、本末転倒である。
子どもの貧困が問題になり、給食の重要性が言われている時に、「愛情弁当」論って時代錯誤も甚だしい。
こども園の基準は、都道府県で決まっており、県も問題である。
こんなことが全国で広がったらとんでもない。一地方都市の問題ではない。
では、篠山市の財政状況はどうか。
以下は、22年度の決算報告書からものだが、合併当初の財政破たんの危機の状況から大きく好転というか、このところは貯金を溜め込んでいる。
サービスを充実させる手立ては十分ある。無いのは「福祉の心」「未来への責任」である、と感じた。
【全体の状況】
◇歳入と歳出の差引額は、5億3,526万円の黒字。
◇歳入総額は、市税が9.5%と大幅に伸びたが、国の経済対策による国庫支出金や基金繰入金が大幅に減額となったことから、前年度と比べ10.4億円、4.0%の減。
◇歳出総額は、財政調整基金への積立が大幅に増加したが、兵庫医大への病院改築補助 や市債の繰上償還が大幅に減額となったことから、前年度と比べ3.9%の減。
◇ 財政調整基金については、学校施設の安全対策や災害復旧の財源として取崩したが、法人市民税収の大幅増などにより積立を行い、合併後初めて60億円の残高となった。
◇ 平成23年度へ繰り越すべき財源を除いた実質収支は4億7,039万円で、合併 以後12年連続の黒字
【貯金と借金の状況】
◆財政調整基金(なににでも使える貯金)は5年間で、35億円も増やしている。
18-22年度 2,532,974千円 2,331,060千円 2,875,870千円 3,581,731千円 6,021,092千円
◆市債算高 18-22年度で、516億円から381億円と、135億円も減らしている。
◆公債費(借金返済額)は、21-22年度で、62億円から50億円と、約2割減って大きく改善している。
ちなみに、幼稚園が担う教育と、保育所の役割である保育・・の一本化という表現がメディアでもされるが、篠山市でも4、5歳は幼稚園にして「教育」に力をいれることが「理由」であるようだ。しかし、ある市の視察報告では「幼保一体化構想に基づく全園こども園化は、幼稚園・保育園の整理統合の印象が否めなかった。」と書かれている。
そもそも、幼児教育について無理解があるのではないか。以下は、その点をただした議会質問の答弁。
「太陽は東からあがる」との回答が大学生・短大生の4人に1人との報道。自然、生活と結びつかない学校知のつめこみの弊害であろう。教育とはなになのか、とあらためて思う。
【2008年7月県議会 教育長】
「幼児教育は遊びや生活を通して主体性や基本的な生活習慣、人とかかわる力など生きる力の基礎を培うことを目標としており、このことは我が国の保育所保育指針、幼稚園教育要領においても示されております。
このようなことから、保育所では地域や施設によって温度差はあるものの保育所指針にのっとった保育が実践され、保育所に課せられた役割が果たされているものと認識しております。」
「認定こども園につきましては県が認定することとなっており、本県の認定基準は、保育所型と地方裁量型は保育所最低基準、幼稚園型は幼稚園設置基準に基づいて設定していますので、国の基準や他県の認定基準よりも高いものとなっています。したがって、認定こども園になることで劣悪な環境になるとは考えておりません。認定こども園には、年に3回県の指導主事が園内研修会に出向き、各施設で行われている保育や教育を見た上で、発達段階に応じた保育が実践され子供が健やかに育つことを目指して改善に向けた支援を行っているところです。今後とも、認定こども園がその機能を十分果たしていけるよう支援や検証を行ってまいります。」
「幼児教育については、就学前の子供を預かる保育所、幼稚園、認定こども園それぞれの施設において実施することとなっており、県におきましても認定こども園を幼児教育の中心施設として位置づけているわけではございません。」
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