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高い薬代で生活費切り詰め、治療中断  民医連調査

 貧困のひろがりで「患者になれない病人」が多くいる。民医連の調査で、高い薬価の医薬品を使用せざるを得ない癌、糖尿病、リウマチなどの疾患の患者負担の実態を調査している。
 支払いで工夫している患者のうち6割が生活費を切り詰めている。資料では、日本の異常の窓口負担の高さ、医薬品産業の異常に高い利益率が明らかにされている。
【高患者負担と高薬価の実態 ~保険薬局窓口一部負担金調査 全国民医連 2011/8】

・約6割が「負担が高い」「支払いで工夫」と回答。

・支払いを工夫している患者のうち「生活費の切り詰め60.3%」「貯金の取り崩し29.2%」

・治療中断の経験あり 13.7%
理由の50.7%が「経済的理由」

・一回の窓口での支払い(3割負担)
平均9972円、抗がん剤25505円、インスリン剤6358円、リウマチ治療薬31629円。

・事例では
「息子のアルバイトを理由に生保が 打ち切られ、薬局で30万円を超える未収金がある」
「主治医は週1回の皮下注の使用を勧めるも 経済的事情で隔週使用にしている」
「毎回15万円強(28日処方)を負担しながら 外来で抗がん剤治療を継続」

資料では、

・先進国で異常に高い窓口負担(P21)

・医薬品産業の利益率は突出(P23) 

 税引後損益率は約12%で、比較的高い6%の電子機器部品、光学機器の2倍、コンピュータ・電機、民生用電気機器、自動車、製造業では3倍となっている。

・まとめ 
「お金の切れ目が薬(命)の切れ目」の要因は、
①国際的に見てもわが国の一部負担率が高いこと。
②医薬品(とくに新薬)の薬価が高いこと。

・提言
・憲法25条の精神に基づき、国民皆保険制度の維持と国民医療費の適正化を目指し、民医連は以下の2点
を要求する。
①一部負担率は少なくともEU並みのゼロをめざし、大幅な削減を!
②高薬価構造(薬価制度)の是正を行うこと!

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