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高い電力料金と「原発利益共同体」

 昨日の「自然エネルギー転換を考えるつどい」は680名で超満員。感想文も多く、積極的内容だった。特に梼原と県のとりくみは案外しられてなく「展望がもてた」「勇気付けられた」とかの声が多くきかれつ。

 さて、日本の電気料金が諸外国の2倍とか、高いことが国会などで話題になっている。にも関わらず、財界が大問題にしないのは・・・「総括原価方式」による元気料金で、原発メーカー、ゼネコン、素材産業、大銀行など「原発利益共同体」が利益確保しているからであろう。
【資源エネルギー庁  電力自由化の効果:電気料金の国際比較 09】
【「原発利益共同体」とは何か/政官財癒着の構造 吉井英勝7/18】

・ 総括原価方式とは・・・
 電力料金は「営業費用 + 事業報酬(事業報酬率×事業用資産)+ 電源開発推進税」で計算される。

 営業費用(人件費、燃料費、管理・修繕費など)に、電気事業者の適正利益を確保するために固定資産に約3%をかけて「事業報酬」をプラスして、それを電気料金として国民に負担させるシステムである。
 
 これを地域独占という閉鎖された環境の中で、確実な利益を確保している。

 大島教授によれば、その資産の中「使用済み燃料」は再処理で活用できるので「資産」となっているとのこと。核のゴミも資産として、「適正利益」算出の分母に入っている。

 電気事業法を見てみると、第二節「固定資産勘定」に、以下のような規定がある。

(核燃料勘定)
第二十四条  発電に使用するため取得した核燃料(使用済及び再処理中のものを含む。以下同じ。)は、核燃料勘定をもつて整理しなければならない。

(核燃料勘定の整理)
第二十五条  核燃料勘定に整理される核燃料(以下「核燃料」という。)の帳簿原価(核燃料の取得に際して核燃料勘定に計上する価額をいう。)は、取得原価によるものとする。
2  前項の取得原価は、当該核燃料を購入したときはその購入価額、加工したときはその加工価額とする。
3  前項の規定にかかわらず、使用済及び再処理中の核燃料の取得原価は、実用発電用原子炉から取り出された使用済燃料価額に、分離有用物質の取得価額を加算したものとする。

 また、電力料金については「500kW以上の大口電力契約」の場合、過去11ヶ月の最大電力(ピーク)を基に需要家と電力会社の協議により契約電力を決定する仕組みであり、大企業の場合、大口利用者として交渉で低く抑えること、また自家発電でピークカットし基準を引き下げることも可能である。


【「原発利益共同体」とは何か/政官財癒着の構造 吉井英勝7/18】

 海外メディアから“なぜ東京電力や日本政府は秘密主義がひどいのか”とよく聞かれます。そのとき答えるのは「原発利益共同体」の仕組みです。

 「原発利益共同体」のトップに立つのが電力会社です。東電の会長が経団連など財界団体のトップや役員に就任するなど、電力会社の財界支配には“歴史的伝統”があります。
 電力会社に巨額の利益をもたらす要因の1つが地域独占です。東電は関東向けの発電と送配電を独占し、基本的に他社との競争はありません。
2つ目は、電気料金のもとになる「総括原価方式」です。全コストに「適正利潤」を加えた「総括原価」を、企業や家庭ごとの電気使用量に応じて電気料金として割り振っているので、必ずもうかる仕組みです。

◆銀行も建設も
 原発建設でもうかるのが、原子炉など原発システムのメーカーやゼネコン(総合建設会社)の業界です。
 原発メーカーは、沸騰水型原子炉なら東芝や日立、加圧水型なら三菱重工と特定メーカーが決まっており、事実上の「1社指定」です。付帯工事はゼネコン各社が「共同企業体」を組んで受注します。
 原発の計画から運転開始までの約10年間に必要な資金はメガバンク(大手銀行)から調達します。不良債権にならず、確実に利益が入ってきます。
 財界の中枢が「原発利益共同体」を構成しているのです。
 電力業界や建設業界、原発メーカーなどが、原発建設を推進する政党や政治家に政治献金を配り、献金をもらった政党、政治家は官僚に原発推進のため“法律をつくれ”“予算を出せ”と圧力をかける。官僚は、退職してから電力会社などに天下りします。天下りが“汚職の先物取引”といわれるゆえんです。
 大手マスメディアには電気事業連合会(電力会社の集まり)から多額の広告費が流れています。これにのみ込まれたマスメディアは「安全神話」に立った原発推進の論調を掲げてきました。

◆補助金と差別
 原子力に関係ある大学や研究機関には電力会社からの研究費や政府の補助金が流れます。学者が原発推進に取り込まれるだけでなく、“あなたの学生は来年3人うちで引き受けましょう”“うちは2人受けましょう”という関係が昔からできています。
 科学的立場で原発の安全性に疑問を投げかけたり、安全管理の不備を告発する日本共産党員などの良心的な社員は、原発の現場や電力会社の中枢からは徹底して排除されます。
 私も大学は原子核工学専攻ですから、電力会社への就職を考えていましたが、できませんでした。就職しても、昇格を差別されたり、他の労働者から隔離されるような人権抑圧は枚挙にいとまがありません。東電や関西電力などで労働者の権利をめぐる多くの人権訴訟があったのはそのためです。
 原発からの撤退、自然エネルギーヘの転換を目指す運動のなかで、「原発利益共同体」の癒着構造の打破は「ルールある経済社会」をつくるたたかいの重要な一部です。

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