どの省庁も「子どもの被曝の積算統計」を取っていない?!
田中龍作ジャーナル--- 福島の子どもの被曝に対し、避難支援を国に要望した交渉の模様のレポ。
その中で、どの省も子どもの被曝の積算統計を取っていないことが明らかになった、という。
「どこ(どの省)が足し算をしているのか?」と政府側の役人(経産省原子力被災者生活支援チーム)が父母らの問いに口を滑らせた。
それ以外にもひどい認識、不誠実きまわりない対応である。
【福島の父母が子供の避難支援を政府に要望―経産省対応の不気味 7/1】
文科省も、体質は、まったく同じ。
【また「ただちに健康問題ない…」のフレーズ 高木文科相、子供の尿から放射性物質検出で 産経7/1】
・「妊婦・乳幼児・子供は避難の基準を厳しくすべきではないか」→「緊急時避難準備区域では妊婦・子供に避難を勧めている」(経済的な理由で、避難できない人を切り捨て)
・「学校給食を学校内被曝に含めないのはなぜか?」→「出荷制限措置が取られているので出回っている食材は問題ない」(暫定基準値は、例えばセシウムを年間5mSVに抑えることを想定した基準であり、被曝していないわけではない)
政府側は、これまでも姑息な手段で、子どもに被曝を放置してきた。
【子どもの被曝 1ミリと20ミリ…中身は一緒 2011/6】
高知にも、避難、疎開の要望が増えているというが「罹災証明」「被災証明」がネックとなっている。
「被災者」を少なくする政府の対応が、被害を拡大している。
【また「ただちに健康問題ない…」のフレーズ 高木文科相、子供の尿から放射性物質検出で 産経7/1】福島市の子供10人の尿から微量の放射性物質が検出された問題で、高木義明文部科学相は1日の閣議後の記者会見で、70歳までの内部被ばく線量は最大8・9マイクロシーベルトで「極めて低いレベル」と述べ、健康には問題ないとの認識を示した。
高木文科相は、放射線医学総合研究所の試算結果を紹介。70歳までの内部被ばく線量は、放射性セシウム134の数値が最大だった子どもは7・8マイクロシーベルト、セシウム137の数値が最大だった子供は8・9マイクロシーベルトとした。ほかの放射性物質は考慮せず、それぞれの核種ごとに求めた数値。一般人の1年間の線量限度は千マイクロシーベルト。
高木文科相は「詳しくは健康診断しないといけないが、ただちに(健康に影響が出る)というものではない」と述べた。
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