発電力と供給力
原発の停止で、この夏の電力需給はどうか・・・ 「不安定」の声もあるし「足りる」の意見もある・・・
ただ、見ていて「発電力」と「供給力」が混同している議論も結構ある。
発電力は、文字どおり、各電力会社の発電能力の最大値(水力を含むので、最大値をいつまでも維持できるわけではない)
供給力は、電源開発など他社からの受電分をふくむ。
たとえば、東北電力の震災後の「供給能力」は・・・
〔東北電力の電気供給能力〕
水力:210ヵ所 242万kW
火力:17ヵ所 1,085万kW 3箇所 340万kW停止
原子力:2ヵ所 327万kW 全停止
小計229ヵ所 1,655万kW
他社受電分 455 2箇所285万kW停止
計 2,110
というように、発電力と供給力は違う。
四国で言えば、関西などに供給している50万kWがある、といっても、他から受電によるもので、四国電力そのものの発電能力とは違う。
受電分が、電力切迫の中で、どう確保できるかは、また別問題である。
以前も書いたが、受電、融通、自家発電など含め、トータルとしての電力需給が明らかにならないと、建設的な次の一歩がでない。
その情報公開こそ、議論のたたき台として、国会が取り組むことである。
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