放射能汚染牛肉と女性の視点
基準を超えたものの流通は、ルール上あってはならないことだが・・・ 健康上の影響については「専門家」の説は多々ある。医学的な議論は素人の私にはわからないが、「被曝させない」「拡散させない」が原則と思う。いろい考えていると、ジェンダー問題と関係しているように思った。
【「健康に影響するレベルでない」 セシウム検出の福島産肉牛 産経7/20】
【汚染牛肉を「安全」という専門家 武田邦彦 7/12】 すでに「暫定基準値以下」で全国流通している。一定濃度以下の汚泥は、堆肥に可にもなっている。・・ 縦割りでなく、総合的なとらえた説明責任がいる。国政に関与する政党も明確に語るべきである。
◆安斎育郎立命館大学名誉教授・・・1キロ当たり3200ベクレル(最高値)の肉を200グラム食べると、被曝線量は0・01ミリシーベルト。通常の食事に含まれる天然のカリウム40で、年間0・2ミリシーベルト被曝しており「0・01ミリシーベルトはこの20分の1。何回か食べても、放射線が目に見えて健康に影響するレベルではない」。
(安斉氏は、原発の危険を訴えて、「村」から排除された研究者。念のため)
◆武田邦彦中部大学教授・・・「人間は、空間、水、主食、副食(10数種類)、おやつ、ホコリ、運動などから被曝するので、それぞれの基準は合計しなければなりません」と、1つの食品の目安を「0.01ミリシーベルト」と言う。
私は、子どもが三人ともアレルギーだったので、牛、鳥、大豆の関連製品(牛乳、卵、油、味噌、醤油など)を徹底して避け、小麦も控える生活を、10年以上は続けてきた。高くても子どものためとアレルギーに関係しない食品を購入してきた。ケーキなどは自分でつくった。ジャガイモをすりつぶし、デコレーションに似せた。学校給食のメニューに似せた弁当も作ってきた。
商品の説明を見て不信に思ったら、本で情報を得たり、生産ラインがアレルギー対応と一般で同一かどうかなどメーカーに問い合わせたこともあった。
子どもの健康への思いは変わらない、と思う。今は、目に見えない放射能である。防ぐのが極めて困難。
いろいろ考えて結果、「放射能」の影響について研究者が様々語っているが、ほぼ男性。自ら生を生み出す女性の視点は、別ではないだろうかと思う。
先日、1954年のビキニ問題でも、立ち上がったのは、全国の母親だった、と触れだか・・・
子どもを放射能から守る全国ネット・・・結成大会参加者の95%が女性だった。原発問題に、ジェンダー問題を見た気がする。
というか、エネルギー政策に、女性の視点が欠如している、と思う。
【「健康に影響するレベルでない」 セシウム検出の福島産肉牛 産経7/20】福島県南相馬市の農家が出荷した肉牛から最大で暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)の6・4倍にあたる3200ベクレルの放射性セシウムを検出。同じ農家が出荷し、一部で消費された別の肉牛も基準値を超えていたことが判明し、消費者からは健康被害を心配する声が上がった。ただ、専門家は「流通しているものをたまたま食べても健康に影響はない」との見方を示す。
国の定める暫定基準値は、基準値レベルで汚染された食品を1年間継続的に摂取しても問題のない数値で設定している。食肉の場合、汚染された同じ牛を繰り返し食べ続けることは考えにくいため、厚生労働省は「健康へ影響を及ぼすことはない」としている。
立命館大の安斎育郎名誉教授(放射線防護学)によると、1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された肉を200グラム食べると、被曝(ひばく)線量は0・0016ミリシーベルトになる。今回最も数値が高い牛肉(3200ベクレル)で換算すると0・01ミリシーベルトだ。安斎教授は「毎日食べている食事にはカリウム40という天然の放射性物質が含まれており、人はカリウム40で年間0・2ミリシーベルト被曝している。0・01ミリシーベルトはこの20分の1。何回か食べても、放射線が目に見えて健康に影響するレベルではない」と話す。
ただ、「消費者にとっては、行政が定めた基準値が守られていなかったということが深刻な問題。安全だといわれるほかの食物も汚染されているのではないかと不安になる」とも指摘。日本分析センターの池内嘉宏理事は「汚染しているかどうかは肉自体を調べなければ分からない」と検査の重要性を訴えている。
【汚染牛肉を「安全」という専門家 武田邦彦 7/12】また、基準値以上の牛肉を食べても「健康に影響がない」という専門家が現れました。
2011年7月12日、朝7時のNHKニュースに登場した何とか研究の権威の先生で、彼は、
「1日500グラムの牛肉を200日食べたら1ミリシーベルトになるので、汚染牛肉食べても健康に影響はない」
と言っていました。
放送するNHKもNHKですが、こんなことを言う専門家も専門家です。
・・・・・・・・・
問題点の1
この計算は「足し算が出来ない専門家」の計算です.
人間は、空間、水、主食、副食、おやつ、ホコリ、運動などから被曝するので、それぞれの基準は合計した1年1ミリシーベルトの10分の1ぐらい(0.1ミリシーベルト)にしなければなりません.
また、副食と言っても、牛肉、豚肉、鶏肉、卵、ほうれん草、小松菜、にんじん、タマネギ、ゴボウ、ジャガイモ、ネギ・・・など少なくとも10種類はありますから、一つ一つの被曝はさらに10分の1が一つの目安です(0.01ミリシーベルト)。
このような考え方はすでに食品安全の領域では普通です。そうすると、
「1年に500グラムを200日」
というのが、
「1年に50グラムを20日」
となり、これは現実に食べる量より少ないので、危険な牛肉になります。
つまり、被曝計算をするときには、生産者側から(牛肉だけ)ではなく、消費者側から(一日に食べる量全体と外部被曝など)計算しなければなりません。
専門家やNHKが被曝側にたって計算してくれるのはいったい、何時になるのでしょうか?
福島原発事故が起こってから、日本政府は終始、事故を小さく見せることに力を注いできました。
でも、報道の自由をもっている報道機関、学問の自由で守られている研究者が、なぜ政府に追従して、国民を被曝させようとするのでしょうか?
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