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なぜ年3度も「学力対策」検証

 全国学力状況調査について、政府は、問題を配るだけになった、体力テストは中止。予想どおり、県は独自でどちらも悉皆調査する。
 ところが、現場を混乱させる、屋上屋をかさねるような対応を県教委はしてきている、とのこと。

1つは、学テ延期に対応して、各学校に、過去の学力テストの問題の活用し独自調査する、到達度把握調査を4-5月に実施し分析するなどで「学力の状況の把握」と「学力向上の取組の徹底」にむけた報告をもとめている。このため到達度把握調査(テスト)を実施した自治体がある。

2つめは、5月に、県内で比較的多数が採用している民間のテスト(全国的には少数)を実施してない自治体(15自治体)でも県の負担で実施させ「学力向上の対策の成果を検証」する。

3つめは、さらに9月に、学力状況調査を「学力向上の対策の成果を検証」するとして独自の悉皆調査を実施する。行事の多い9月に一斉にどう実施するのか(一斉でないと、試験問題が塾などを通じて流れるので、調査にもならないだろう)
 
 よって、これにより「学力対策の成果を検証」するためのテストを3回も実施する学校がでてきた。教育行政の調査のために、子どもの授業時間がけずられるのである。
 9月の調査結果は、卒業間際になるだろうから、子どもの指導にはなんら関係ない。

 さらに費用。県負担は1300万円。

 一方、子どもの命を守るための防災教育は、内容も実施状況もばらばら・・。きちんとした教材もないと聞く。釜石は7年間、防災教育を積み重ねて今回の見事な行動に結実した。
岡村真教授によれば、必ずくる南海地震まで、あと10年余・・・ 学テの費用と時間を利用して「命を守る」教育に真剣にとりくむべきと思う。防災文化にまで高めるためには、継続した防災教育が必須である。
 
 子どもたちのどの命も差別せず、真剣に守ろうとしているメッセージが伝わることがどれだけ教育的でしょうか
 
 防災教育の要は、“前例や想定に捉われず、最善を自ら判断する力、行動する力”を養うことにあると聞く。管理や統制では、自ら判断する力は育たないだろう。犠牲になるのは子どもたちである。

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