子育ての経済負担、介護の不安 – 内閣府調査
19日内閣府が発表した「少子化社会に関する国際意識調査」。日本、米国、韓国、フランス、スウェーデンの5か国の比較 〔アップが遅くなった理由は、内閣府の新着情報、報道発表資料に紹介されてなく、「政策 子ども子育て支援」に入らないと分からなかったので・・・・見せたくないのか?〕
「今よりも子どもを増やさない」との回答は、日本は47・5%で、各国中トップ、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が最も高い。また、女性の職場環境や不安定雇用、男性の仕事優先の生活などがうかがい知れる。
【少子化社会に関する国際意識調査 報告書 内閣府】
【子育て・教育、金かかり過ぎ…ためらう日本 読売5/19】
また、結婚生活の不安のトップは「親の介護」。
子育て、介護など社会保障の弱さ、長時間、不安定な就労など働くルールの貧弱さ・・・社会保障は、「労働力の安売りを許さない」ということとセットで進んできた歴史があるので、ある意味、その相関関係を証明しているといえるが・・・
子育て支援では、経済的支援に次いで、保育時間延長などサービスの多様化があるが、働くルールと相関関係がある。まずは、働くルール確立だろう。エネルギー問題でも、24時間社会の見直しも求められている。
【子育て・教育、金かかり過ぎ…ためらう日本 読売5/19】内閣府は19日、「少子化社会に関する国際意識調査」の結果を発表した。
それによると、日本では子育て費用や働く環境などへの不安から、すでに子どもを持つ人が2人目以降の子どもを持つことをためらう傾向が強いことがわかった。
調査は昨年10~12月、日本、米国、韓国、フランス、スウェーデンの5か国で、20~49歳までの男女計1000人ずつを対象に実施された。
今よりも子どもを増やさないと答えた人の割合は、日本は47・5%で、スウェーデン(7・4%)、米国(13・5%)などを大きく上回った。
理由は男女とも「子育てや教育にお金がかかりすぎる」が最多で、男性の44・6%、女性の39・5%に達し、「自分や配偶者が高齢」「働きながら子育てできる職場環境がない」などが続いた。
(2011年5月20日06時57分 読売新聞)
【調査概要より】
◆結婚生活の不安
日本 「お互いの親の介護」36.9%。「結婚生活にかかるお金」28.4%
スウェーデン 「特にない」36.7%、「二人の間で起こる問題の解決」25.7%
◆現在の子どもの数
日本 「2 人」が28.6%と最も高いが、前回の31.2%から2.6 ポイント減少
子どもがいる合計は59.8%で、前回の64.7%よりも4.9 ポイント減少
フランス、スウェーデン 「1 人」、「2 人」ともに前回調査よりも上昇。子どもがいないも減少。
フランス 「子どもはいない」 前回40.2%だったが、今回は33.5%で、6.7 ポイント減少。
◆さらに子どもを増やしたいか
日本 「今よりも子どもは増やさない、または、増やせない」は47.5% 各国中トップ
◆子どもを増やしたくない理由
日本 「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が最も高い(男性:44.6%、女性:39.5%)。
新たに追加した
「働きながら子育てできる職場環境がないから」 男性で14.3%、女性26.3%。
「雇用が安定しないから」 男性は10.7%、女性14.9%。
いずれも女性のポイントが高い
フランスやスウェーデンは、「自分または配偶者が高年齢」「健康上の理由から」が最も高い。
◆ 現実の優先度 「仕事」、「家庭生活」、「個人の生活等」
日本 男性「『仕事』を優先」45.1%、「『仕事』と『家庭生活』をともに優先」23.9%
女性「『家庭生活』を優先」が38.8%で最も高く、「『仕事』と『家庭生活』をともに優先」18.9%
スウェーデン 「『仕事』と『家庭生活』をともに優先」23.1%で最も高い。
女性では、全ての国で「『家庭生活』を優先」が最も高い(韓国:44.8%、アメリカ:32.4%、フ
ランス:30.3%、スウェーデン:36.3%)。
・男性で、希望は「『仕事』と『家庭生活』をともに優先」「『家庭生活』を優先」とする割合が高かったが、現実はスウェーデンを除き「『仕事』を優先」となっている。
日本は「『仕事』を優先」の生活に対し、希望12.4、現実45.1と、乖離が最も大きく32.7 ポイント。
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