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原発収束見通し 4月中に明示?と政府

 政府が原発収束見通しの4月中の明示をもとめた、とのこと。
【原発収束見通し、4月中の明示求める…枝野長官 読売4/16】

 しかし、依然として放射性物質が出続けている・・・綱渡りの汚染水処理、窒素注入も格納器からの漏出・・・となかなか改善しない状況が続いている。
【福島第1原発:綱渡りの汚染水処理 移送先確保急ぐ 毎日4/16】【福島第一原発1号機、窒素注入5千立方m超す 読売4/15】

 ところで、吉井質問で、燃料棒が1~3号機とも4割前後露出している国会答弁を、大手マスコミは報道していない(目にしなかった)。事故以来、一連の報道は、「ただちに健康に影響ない」「低濃度」など「大本営」という感じがする。事態は極めて深刻のように思うが…。

【福島原発の廃炉処理、チェルノブイリより困難=独重機メーカー ロイター4/14】
【汚染「チェルノブイリ級」 矢ヶ崎琉大名誉教授、琉球新報4/15】 経過を見るにつけ、原発は「禁断の実」との思いを強くする。
 

【原発収束見通し、4月中の明示求める…枝野長官 読売4/16】

 枝野官房長官は15日の衆院内閣委員会で、東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束見通しについて、「今月中くらいをめどに示すべく、専門家に(分析を)急いでいただいている」と述べ、月内の明示を東電に求める考えを示した。

【福島第1原発:綱渡りの汚染水処理 移送先確保急ぐ 毎日4/16】

 福島第1原発事故で東京電力は15日、2号機のトレンチ(トンネル)にある高濃度の放射性物質汚染水の移送を中断した結果、いったん下がった水位がほぼ元に戻ったと発表した。水位上昇が続くと、汚染水が海にあふれる可能性がある。東電は移送先の確保を急いでいるが、防水措置などに時間がかかり、汚染水問題は綱渡りを余儀なくされている。
 2号機では、原子炉由来の高濃度汚染水が、タービン建屋(約2万トン)を通じてトレンチに流れ込み、さらに先のピット(立て坑)の亀裂から海に流出。止水工事の結果、トレンチ内の水位は7日午前7時までの24時間で約5センチ上昇し、別の場所へ移す必要が出た。
 最初の移送先は復水器(約3000トン)で、12~13日に660トンを運び、地表面からの水位は6~8センチ下がった。しかし残り2000トン以上あるはずの容量がほとんどないことが判明。14日以降、移送を取りやめた結果、15日朝は移送前より1センチ高い90センチになった。
 これ以外の移送先には集中廃棄物処理施設(集中環境施設、約3万トン)があり、受け入れ準備が整うのは「当初は12日ぐらいがめど」(海江田万里経済産業相)だった。しかし地震による亀裂をコンクリートでふさぐなどの防水措置に時間がかかり、東電によると来週初めの見通しだ。
 第1原発全体の汚染水の貯蔵には、新たな仮設タンク1万2000トン分を4月中に設置予定で、既に1000トン分を据えつけた。だが配管工事などが必要で、汚染水は移送先が一時的にない状態だ。東電は「トレンチの水位の上昇速度から判断すると、あふれるまで十数日は余裕がある」と説明している。


【福島第一原発1号機、窒素注入5千立方m超す 読売4/15】

 東京電力福島第一原子力発電所では15日、水素爆発を防ぐための1号機の窒素注入や、汚染水対策など、安定化に向けた作業が引き続き行われた。
 1号機では、毎時28立方メートルずつ格納容器に窒素が注入され、同日朝までに注入量が約5200立方メートルに達した。東電が目標とする6000立方メートルに近づいたが、容器内の圧力はここ数日横ばいで、同容器から窒素や水蒸気が漏れている可能性がある。
 放射性物質を含む汚染水が海に流出していた2号機取水口付近では、汚染拡大を抑える水中カーテン(シルトフェンス)を6か所に設置する作業が14日までに終了、取水口の水の流れを止める鉄板7枚の設置作業が大詰めを迎えている。



【福島原発の廃炉処理、チェルノブイリより困難=独重機メーカー ロイター4/14】

 [アイヒタール(ドイツ) 14日 ロイター] 福島第1原発事故で放水作業などを行う生コン圧送機を製造する独プツマイスター社の技術部門責任者、ジェラルド・カーチ氏がロイターとのインタビューに応じ、福島第1原発を廃炉にするためにコンクリートで覆う作業は、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故と比較してはるかに難しいと語った。
 プツマイスター社は1986年のチェルノブイリ事故でも圧送機を送り、事故処理に当たった。カーチ氏は、チェルノブイリと福島の原発事故は容易に比較できないとした上で、「チェルノブイリでは原子炉1基をコンクリートで覆うのに、11台の圧送機が何カ月にもわたって作業した。だが、福島では4機の原子炉に対処しなくてはならない」と指摘。
 また、チェルノブイリは1機の爆発によるもので、福島第1原発とは違って原子炉を冷却する必要がなく、爆発後すぐにコンクリートで覆うことができたと説明した。
 今後の対処については、日本側でまだ決定されていないとしながらも、冷却が終わり次第、原子炉をコンクリートで覆うのが最も理にかなっていると、カーチ氏は主張。一方で、必要な圧送機を現場に送り込むといった作業を計画・実行することが、福島第1原発を運営する東京電力にとって、まさに大きな課題になるとの考えを示した。

【汚染「チェルノブイリ級」 矢ヶ崎琉大名誉教授、琉球新報4/15】

 福島第1原子力発電所の事故の影響調査を目的に、原爆症認定集団訴訟(2003~04年)で内部被ばくを証言した矢ヶ崎克馬・琉球大名誉教授(物性物理学専門)が3月25日に福島県入りし、1週間にわたって空気中や農地、水などの放射線量や放射能汚染のデータ収集を実施した。調査を終え、14日本紙の取材に応じた。矢ヶ崎氏は「現時点でチェルノブイリと同程度の状況にある。さらに深刻化する可能性がある」などと被害の大きさを語った。
 矢ヶ崎氏は3月25~31日の日程で、福島市、いわき市、会津若松市、喜多方市、南相馬市、郡山市、飯館村、北塩原村の8カ所を回り、福島第1原発から半径20キロの外側で放射線量計測器を使って汚染度合いを調べた。
 その結果、「場所により1対10の差はあったが、福島県全域が汚染されていた」と汚染範囲の広さを指摘。A地点では空中の放射線量が通常0・02~0・03マイクロシーベルト毎時のところ、1・2マイクロシーベルト毎時を観測。わらが敷かれた田では4・8マイクロシーベルト毎時、わらを取り除いた地表は3・2マイクロシーベルト毎時だった。土を2センチ掘ると1・2マイクロシーベルト毎時まで下がった。
 矢ヶ崎氏は「地表から2センチ掘るだけで3分の2程度汚染を除去できるが、膨大な面積があり、農家だけでやるのは難しい」と汚染除去の厳しさを語った。
 その上で原子力発電そのものの危険性に触れ「今は放射能を安定させる技術がなく、封じ込めるしかない。そういう未熟な状態で原子力を使い始めたのがそもそも間違いだ」と話した。
 福島で感じた、沖縄の類似性にも言及。「沖縄に米軍基地が押し付けられた歴史と、内部被ばくが隠され、福島に原発が押し付けられた歴史は同根」と断言した。


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