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保険証あっても手遅れで死亡急増 民医連調査

 手遅れの死亡例が、昨年比1.5倍、うち正規の保険を持っていても手遅れが約3倍に急増。重い保険料に加え、窓口負担の重さの結果である。
05-06年調査 事例数29 うち正規保険証5
 2009年   事例数47 うち正規保険証10
 2010年   事例数71 うち正規保険証29 
 また、多くの青年労働者は、非正規、低収入で「手遅れ予備軍」だと警告している。
【無保険で受診遅れ、71人死亡 「制度崩壊」と民医連 共同3/2】
「2010年国民健康保険など死亡事例調査」

 なお志位さんの質問に菅首相も「負担感としてはかなり重い」と答弁したが、以下のような動きが出ている。

 【国保:公費拡大検討 低所得者対策で厚労省、財務省は難色 毎日3/2】

【無保険で受診遅れ、71人死亡 「制度崩壊」と民医連 共同3/2】

 国民健康保険(国保)の保険料を滞納して「無保険」状態になったり、保険証は持っていても医療費の自己負担分を払えなかったりして受診が遅れ亡くなった人が昨年、24都道府県で71人に上り、前年(47人)の約1・5倍に増えたことが2日、全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かった。
 失業者や非正規労働者が多く、民医連は「厳しい雇用状況が続く中、払いたくても払えない人が急増しており、もはや『国民皆保険制度』は崩壊している」と指摘。調査対象は民医連加盟の病院や診療所計1767施設で「背後にはもっと多くの犠牲者がいる可能性がある」としている。
 71人のうち、保険料滞納は42人。内訳はまったく保険がない「無保険」が25人、滞納のため有効期間が短くなる「短期保険証」が10人、さらに滞納が続き保険証を返して医療費全額をいったん払わなければならない「資格証明書」が7人。
 都道府県別では長野、兵庫、沖縄が4人で最多。東京、神奈川、石川が3人。職業別では無職26人、非正規10人、自営業3人、ホームレス2人、年金生活者1人。年齢別では60代18人、50代11人、40代7人、70代4人、80代と30代が各1人。

【「2010年国民健康保険など死亡事例調査」】

 調査の特徴の部分から

“同調査を開始した2005年以来、調査報告事例は増加しつづけている。無保険状態ばかりか、正規保険
証を保持しながら「手遅れ死亡」した事例も増加、昨年比約3倍なった。
手遅れ死亡事例の増加の要因と考えられる、政府統計資料を示す。
2010年の平均完全失業率5.1%、完全失業者数334万人、有効求人倍率は0.52倍であり、ともにワースト水準のままである。失業期間が1年以上の完全失業者数は121万人、非正規労働者は1755万人(34.3%)であり、いずれも比較可能な2002年以降、最多になっている(総務省1/28 労働力調査/厚労省1/28 一般職業紹介状況)。雇用・労働環境はまったく改善されていないばかりか、いまだ悪化をたどっている。
国保への国庫負担も1984年の49,8%から下降の一途をたどり、2007年には25.0%まで落ち込ませている。保険料(税)収納率も、2008年度にはじめて90%を割り込み、2009年度には、88.01%と「国民皆保険制度になって以来最低を更新」した。滞納世帯は436万世帯(20.6%)、短期証交付128万世帯(6.1%)、資格書は30万世帯(1.5%)となっている。(「平成21年度国民健康保険(市町村)の財政状況等について」厚労省平成23年2月4日)。
「経済不況」で家計収入は落ち込むなか、「国庫負担削減」により保険料(税)は値上げが続き、おさめがたい高額な保険料になっていることは事例の詳細が示している。「高い保険料」と「重い窓口負担」が、結果的に死亡事例数を増加させたといえる。”

【国保:公費拡大検討 低所得者対策で厚労省、財務省は難色 毎日3/2】

 厚生労働省は税と社会保障の一体改革で、市町村の国民健康保険(国保)の低所得者対策に公費を投入する方向で検討に入った。国保加入者は所得が低い高齢者や無職者が多く、市町村の一般会計からの拠出などで低所得者の負担を軽減している。だが、高齢化の進展で毎年伸び続ける医療費が自治体の財政を圧迫しており、同省は保険料負担軽減の財源に公費を充て、国保財政を安定させる考えだ。【鈴木直】
 ただ、国民皆保険維持のためには国保の低所得者対策以外にも課題がある。財務省は医療分野への公費投入が際限なく拡大することを警戒しており、政府内での調整が難航する可能性もある。
 国保はもともと自営業者を中心とした制度だが、08年度には世帯主のうち自営業者は全体の17%にすぎず、無職者が40%、非正規労働者が34%と安定した所得のない人が7割以上を占めている。所得のない世帯が26%もあり、保険料の軽減を受けている世帯は41%に達している。
 全国の約7割の市町村が赤字を埋めるために一般会計から計2600億円を国保会計に繰り入れており、1割の市町村は翌年度からの「前借り」でしのいでいる状態だ。09年度の国保の実質赤字は2633億円に上っている。
 こうした状況を受け、厚労省は18年度から国保の運営を財政基盤の強い都道府県に委ねる方針を示している。しかし、全国知事会は「赤字構造の問題を解決しなければ、都道府県という巨大な赤字自治体を作るだけだ」と反発している。
 厚労省は知事会の反発を和らげるため、4月にまとめる社会保障改革案に「国民皆保険の維持」を目的に公費による低所得者対策の盛り込みを目指している。国保の財政状況の厳しさを踏まえ、消費税引き上げと同時に実施したい考えだ。具体的な仕組みは、増税分を国と地方でどのように配分するかなどを見極めて判断する考えだ。

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