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「買物難民」解消の論戦 県議会・高知市議会

 高知市の鏡、土佐山、春野での「生活の足」確保のため総合連携計画として3年間のモデル事業が4月から実施される。この公共交通活性化法にもとづく計画は、08年12月議会で日本共産党が質問がきっかけ。
 日本共産党は、02年、県議会で福祉タクシー助成条例の提案など「生活の足」の確保について提案をしてきた。
 「買い物難民」では、昨年、2月県議会で「大事な問題」と調査・検討を約束させ、12月議会では、調査結果と具体策をただした。 08年の市議会の質疑、昨年の県議会の質疑などを整理してみた。

 なお、08年12月に、万々・奥福井線のバス路線の存続をもとめる1万1千人の請願署名が提出されたことが議論の出発点となっているが、この請願… 市議会では採択されたが、県議会では、自民、民主、県政会が反対し不採択としている。

【市議会の論戦】

◆はた愛 
 「公共交通について、行政の努力,企業の努力,住民の努力,3つの努力が大事だと思いますが,住民福祉の観点から,公共交通の意義と行政の役割をどのように認識されているのかお聞かせください。」
 「昨年,地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が国会で全会一致でできました。背景には,2002年の道路運送法改正によって需給調整規制がなくなり,事業者が自由に路線を撤退できるようになったことで,路線バスの廃止が全国で相次いだためです。この公共交通活性化法では,公共交通の総合計画を市町村が作成し,国が地域の取り組みを支援することになっています。第5条では,事業者,道路管理者,公安委員会,利用者である住民などで構成された協議会を経て作成するとあります。これまで自治体が住民の要求に沿う公共交通の施策をしたくても,業者の参加や同意が得られにくい面がありましたが,活性化法では事業者等に対する協議会への参加要請への応諾義務,協議会参加者に対する協議結果の尊重義務などの措置を設けています。公共交通の総合計画を進めることで,業者の一方的な路線廃止の強行に歯どめをかけるものになるのではないかと思います。
 そこで伺いますが,公共交通活性化法に基づく公共交通の総合計画の策定へ高知市としても取り組むべきではないでしょうか,市長の御所見をお聞かせください。」

○市長
 「全国各地で鉄道や軌道,バス路線等の廃止が相次いでおりまして,公共交通の空白地域が出現するなど,公共の移動手段の確保が切実な問題となってきております。
 このような状況を踏まえまして,国におきましては,主体的に創意工夫して頑張る地域を総合的に支援するということを目的に,地域公共交通の活性化及び再生に関する法律というものを制定いたしまして,昨年10月から施行されているところでございます。この法律では,各市町村が策定をします地域公共交通総合連携計画に位置づけられた事業を実施する場合には,国の支援が受けられることとなっておりまして,高知市としましても具体可能な計画を検討しながら,可能な限りこの新しい制度の導入ということも考えてまいりたいと思っているところでございます。
 この連携計画の策定に当たりましては,実施する事業について可能な限り具体的かつ明確な目標を設定するということが必要とされております。関連します高知県の当局とも協議をしながら,公共交通の事業者の方々,また市民の皆様方とともに今後の公共交通のあり方について検討を進め,その結果,この法律の対象となります事業を実施することが可能と判断された場合には,連携計画を具体化するものをつくり上げまして公共交通活性化法の活用につなげてまいりたいと思っております。なお,県当局とも調整をしながら具体的な詰めを行ってまいりたいと思いますので,よろしくお願いを申し上げます。
 その他の御質問につきましては,各担当部局長等からお答えを申し上げます。」

【県議会の論戦】

(2010年2月県議会)
◆米田みのる県議は、人件費やガソリン等の経費も補助対象にすることの検討を求めるとともに、高知市でも独居高齢者の比率33%となっているなど、市街地においても深刻な問題となっていることを示し、調査と総合的な対策をもとめた。

○尾崎正直知事「(高知県は)高齢化先進県であるわけでございまして、中山間地域のみならず、都市部においても生じてきているこういう問題に対してしっかり対応していくことは重要なことだと思っております。実態を早急に調べさしていただきまして、関係市町村とか公共交通事業者の皆様とも、どういう対応ができるのかということを検討さしていただきたい」と答弁
 同2月たちあがった県の公共交通経営対策検討委員会での検討テーマとするようもとめた質問に「位置づける」との答弁を引き出し、総合的な対策の検討が開始された。

(2010年12月議会)
◆つかじさち県議が、調査結果と対策の検討状況をただし、事業者、NPO、地域住民などと連携するなど行政の具体的な思い切った支援策を求めた。

○県答弁の要旨
 この間、県は、県内34市町村すべてを訪問し、買い物難民等の移動手段に関する調査を行うとともに、物流面から関係市町村、団体等への調査を行ってきた。その結果は、中山間地域においては、地域住民と協議を重ねたうえで、曜日を決めたバスの運行を行うなどにより、移動手段の確保を図っていること、特に、移動手段を含めた買い物など日々の暮らしを維持していくためには、地域の支えあいが重要になっていること。 一方、高知市などの都市部では、移動手段は多くあるものの、高齢化の進展により、中山間地域と同様、バス停や電停までの移動が問題となってき始めている。地域の支えあいは中山間地域ほどできていないのではないかとの指摘がある、というものだった。

 今後の具体策としては、現在実施している「地域の交通維持支援事業」*1を通じて、買い物難民等の解消につながる地域の仕組みづくりへの支援、中山間地域生活支援総合補助金*2など生活用品確保の取り組み、事業者の車両購入援助に引き続き取り組むことに加え、
①来年度は、利用者視点にも配慮した、高知市を中心とする効率的なバス路線の在り方を調査する。
②運輸面からは、地域における買い物などを組み合わせた生活関連サービスを新たに支援する*3 
③移動販売の事業者のフォローアップ調査を実施し、現状や補助金の効果、新たな補助の必要性について把握する 
④来年度、集落ごとの世帯数や高齢化率と合わせて現状や課題を聞き取り方式で明らかにする「集落調査」を実施するので、その中で、地域づくりの視点だけでなく、福祉、交通、産業などの分野を含めて検討していく。

*1 地域の交通維持支援事業費補助金 (23年度 9千4百千円・概算要求、22年度2千6百万円。)
市町村が行う利便性向上を目指した路線再編などに必要な調査に要する経費や、路線維持に必要な施設整備費、さらには国の補助対象とならないバス路線のうち、複数市町村に跨る路線の運行経費の一部を支援し、地域の生活を支える移動手段の確保を図る。

*2 中山間地域生活支援総合補助金(22年度予算2億3千5百万円) 
安心して暮らし続けることができる生活環境を緊急に築くための補助金で市町村や集落又は3戸以上で構成されたグループに支給。
うち生活支援事業は以下のハード・ソフト事業が対象(補助額2/3、1事業5千万円上限)。
ア 地域の中で食料品等の日用生活用品を入手するための仕組みづくり
イ 地域の中で移動手段を確保するための仕組みづくり
ウ 飲料水となる生活用水を確保する仕組みづくり

*3 地域の物流・生活関連サービス支援事業【23年度 2千万円 概算要求】
中山間地域等の地域の営みを守るため、物資の運搬や生活関連サービスなど様々な支援を行うために、必要な調査等の仕組みづくりに要する経費及び車両の購入費、施設整備費、運営経費等を補助する。

 なお、県がきめ細かな対策をすすめる1つの土台に、全県に配置されている地域支援企画員の存在がある。橋本前県政のもとで03年に導入され、自民党県議団などの妨害を、日本共産党県議団を先頭に打ち破って維持し発展させてきた制度である。
市町村や地域の住民の取り組みに一緒になって汗を流し、県の施策をつなぎ、県の施策をより使いやすく、地域の要求に沿ったものに改善・充実させていく制度で、その中で、JA出張所の廃止にともなって住民出資の日用品を扱う株式会社設立(四万十市西土佐)や住民グループの移動販売(津野町)などの買物難民対策に貢献してきている。

 昨今は、産業振興計画推進に任務もおわされ、本来のまちづくり支援との間で矛盾が発生しているが・・・
 

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