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南米、そして北アフリカ  

 新自由主義がもたらした格差と貧困、そして腐敗と軍事独裁の歴史が、南米での一連左翼政権の誕生を生み出したように、北アフリカで広がりつつある民衆の立ち上がりに、共通の土台を感じる・・・
 ILOの年次報告は、「世界の優先課題は若年雇用」として「働き甲斐のある人間らしい仕事」の重要性を訴えている。
 ブルームバーグは、投資資金流入を背景に「食品の値上がりは、農産物輸出国の経済を潤す一方、消費者の生活を圧迫し、貧困国などで社会不安を増幅させている。」と報道している。
  社会的公正にもとづいた雇用、経済ルールの必要性を示したものではないか(極めて感覚的ですが)。
【ILO世界の雇用情勢2011年版】:2011年まで続く弱い雇用回復を警告、世界の優先事項は若年雇用1/24】【暴動、禁輸相次ぐ…食料高騰、世界翻弄 投機マネー流入で最高値続々 SANKEI BIZ1/19 】

 農業情報研究所によれば、「アルジェリア、チュニジアに始まった食料・燃料価格高騰や失業に抗議する学生・若者が中心となった街頭抗議行動がヨルダン、スーダンにも広がった。クウェート政府は大慌て、すべての市民に100クウェート・ディナール(3599ドル)と食料品の13ヵ月無料給付を命じた。」という。

  アフリカ、中東の民衆蜂起がどう進むか、定かではないが・・・ 新しいルールが求められている。これらは中国にも確実に影響を与えると思う(内政重視、格差是正の動きをさらに加速させるだろう)。
  
 さて、この激動期に日本はどう立ち振る舞うか。歴史感覚、時代感覚が問われているように思う。


 【ILO世界の雇用情勢2011年版】:2011年まで続く弱い雇用回復を警告、世界の優先事項は若年雇用1/24】
 
世界全体の国内総生産(GDP)、個人消費、投資、国際貿易、株式市場といった主要なマクロ経済指標は2010年に危機前の水準を上回る回復を見せているものの、ILOがこのたび発表した年次報告「Global employment trends(世界の雇用情勢・英語)」の2011年版は、「雇用回復の課題」を副題に、世界経済危機の開始から3年目に入ってもなお続く世界の高失業状態と、先進国を中心に2011年も弱いままと見られる労働市場の回復の見込みを示しています。
 
2010年の世界の公式失業者数は2009年とほとんど変わらない2億500万人と推計され、2011年も2億330万人(失業率6.1%)に達すると予想されています。危機前の2007年から2010年の間に失業者数は2,760万人増えていますが、この55%が、世界の労働力のわずか15%を抱える欧州連合(EU)・先進国地域で生じています。一方、ブラジル、カザフスタン、スリランカ、タイ、ウルグアイといった幾つかの途上国では、危機前の水準まで失業率が低下しています。
 2009年に、就業者全体の50.1%に相当する15.3億人が、個人事業主や寄与的家族従業者といった、正式な労働取り決めや十分な社会保障などの適切な就業に係わる要素を欠く可能性が高い脆弱な就業形態で働いていたと推計されます。このような就業形態にある労働者の数は危機前までは漸減を示していたものの、2008年からはほとんど変わっていません。2009年にはまた、1日1人当たり1.25ドル未満の所得で暮らす世帯に属する労働者が世界の労働力の20.7%に相当する6億3,000万人に達したと推計されますが、これは危機前の水準より1.6ポイント高い4,000万人増となっています。

 2010年に15~24歳の若者の失業率は25歳以上層の失業率の2.6倍に当たる12.6%に達したと推計されます。2009年の8,000万人よりは減ったもののまだ7,800万人の若者が失業していると推計され、これは危機前の2007年の7,350万人よりかなり増えています。また、データが得られる56ヵ国について見ると、求職意欲を喪失するなどして労働市場から離れた若者が170万人に達したと推計され、フアン・ソマビアILO事務局長は「若年雇用は世界の優先事項」と位置づけています。
 
2002年から2007年にかけて年平均3.4%の伸びを記録していた工業の世界合計就業者数は2009年に下降に転じ、特にEU・先進国地域では2009年に2007年より950万人減っています。農業の就業者数は2009年に、最近の減少傾向から転じて伸びを記録しましたが、これは生産性の低い農業部門がしばしば製造業やサービス業で職を失った労働者の受け皿となる事実を反映しています。世界中で続く食糧価格の上昇も脅威を増しており、他の経済部門にインフレが転移した場合のさらなる雇用喪失が危惧されます。

 労働市場の回復状況は地域ごとに大きく異なり、先進国では高失業率の持続と共に仕事探しをあきらめてしまった失意の労働者が増加しつつある一方、途上国では雇用成長は見られるものの脆弱な就業者と働く貧困層の割合が相変わらず高いままです。ソマビアILO事務局長は、「回復状況は千差万別ながら、景気後退の多大な人的コストはまだ感じられている」として、「標準的なマクロ経済政策集合を再考し、高成長、低インフレ、バランスの取れた公共予算と共に、良質の仕事の創出とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)をマクロ経済政策の中心的な目標とする必要性」を共通の課題として掲げ、「仕事の質が社会の質を規定する事実を忘れてはならない」と訴えています。

 地域別で見ると、東南アジア・太平洋では失業率の増加は見られないものの脆弱な就業形態にある労働者は2009年に2007年より540万人増えて1億7,370万人に達しています。南アジアでは脆弱な就業形態にある労働者の割合が2009年に総就業者の78.5%と、世界一の高さを示しています。東アジアでは若者の失業が依然として大きな課題であり、その失業率8.3%は25歳以上層の2.5倍に当たります。中南米・カリブでは急速な経済回復が力強い雇用成長につながっていますが、脆弱な就業形態の労働者も増えています。サハラ以南アフリカでは、労働者の4分の3以上が脆弱な就業形態にあり、ほぼ5人に4人が1日1人当たり2ドル未満で暮らす世帯に属しています。北アフリカでは若者労働力の23.6%が2010年に失業していたと推計されます。地域別で最高の失業率を記録した独立国家共同体(CIS)及び中・南東欧では、2009年に10.4%あった失業率が2010年に9.6%に低下しました。

 労働市場の回復の遅れは、産出高の伸びに対する雇用の伸びの遅れだけでなく、生産性の伸びが実質賃金の伸びに十分反映されていない事実にも見られるとし、報告書は、これが将来の回復展望を損なう可能性を指摘しています。また、先進国で見られる、雇用創出の課題に取り組まずに財政赤字の削減に焦点を当てる狭い視点が、2011年の雇用展望をさらに悪化させる危険性を警告しています。報告書は、雇用創出を押し上げ、持続可能な雇用回復を始動させる助けになり得る措置の重要性を強調し、労働市場の成果の改善がより広範なマクロ経済回復を支え、財政強化の悪影響を相殺する助けになる可能性を強く唱えています。

【暴動、禁輸相次ぐ…食料高騰、世界翻弄 投機マネー流入で最高値続々 SANKEI BIZ1/19 】

 異常気象による生産の減少やコモディティ(市況商品)相場への投資資金流入を背景に、国際的な食品価格が過去最高水準に高騰している。食品の値上がりは、農産物輸出国の経済を潤す一方、消費者の生活を圧迫し、貧困国などで社会不安を増幅させている。
 カナダや中国、オーストラリアで洪水が発生し、ロシア、欧州が干魃(かんばつ)に見舞われる中で穀物生産が打撃を受け、過去1年でトウモロコシ相場は70%、小麦は47%、大豆は45%、それぞれ上昇した。12日にはニューヨークのコーヒー相場が13年ぶりの高値を付け、13日はシカゴの生牛先物が過去最高値に達した。
 国連によると、世界の食料価格は昨年25%上昇し、12月に過去最高水準に達した。各国の輸入額は急増。貧困国では2009年に比べ最大20%増加する可能性が高い。中国やセルビアなど各国の政府は供給拡大や輸出制限、備蓄放出を実施し、食料価格の上昇抑制を図っている。
 一方、世界最大の食料輸出国である米国は農産物輸出が過去最高水準に達する見通しだ。米農務省(USDA)によると米国では昨年の食料小売価格の上昇率がわずか1.5%となり、今年は2%の見通しだ。米国の消費者物価指数(CPI)の伸び率は昨年1.5%、07年末以降の3年間では1965年以降の最小にとどまる。USDAは、今年、価格の高騰で米国産農産物の輸出額が16%押し上げられ、過去最高の1265億ドル(約10兆4489億円)に達すると予想している。

◆米でも値上げ検討
 米調査分析会社セントラル・ステーツ・コモディティーズのジェーソン・ブリット社長は、「われわれが甘やかされているのは間違いない。支出のうち食費の割合は小さいが、収入に占める食費の割合が増えても驚かないだろう」と述べた。
 USDAの食料担当エコノミスト、エフライム・リーブタグ氏によれば、米小売各社は人件費や販促費を削減することにより、商品の値上げを回避できている。このため米国の消費者は今のところ大きな影響を受けていないものの、コモディティ相場の上昇が続くとの見方から、米小売り大手のスーパーバリューなど一部小売りや食品各社は、値上げの検討に入った。
 ブルームバーグが先月、アナリストやトレーダー、投資家を対象に実施した調査によると、小麦相場は今年さらに18%上げ、粗糖やトウモロコシ、大豆、コーヒー、ココアも上昇が予想されている。

◆収拾つかず亡命
 新興国の一部では、食料の高騰が社会不安を引き起こしている。アフリカ北部のアルジェリアでは今月、牛乳や小麦粉など食料価格の大幅な上昇を受けて暴動が発生、420人が負傷、3人が死亡した。隣国チュニジアのベンアリ前大統領は、重要な食品の価格引き下げを公約して抗議行動の沈静化を試みたが事態収拾にはつながらず、14日にサウジアラビアへ亡命した。
 こうした中で各国政府は食品価格の抑制策を次々に打ち出している。東欧のセルビア政府は10日、小麦の輸出量を制限するため、輸出税の導入を検討する方針を表明。12億の人口を抱えるインドでは先月、1年間で価格が2倍以上に暴騰したタマネギの輸出を停止した。中国は昨年、インフレ抑制に向けて砂糖やトウモロコシなどの備蓄放出を決定。同国では11月にインフレ率が過去2年4カ月で最高の5.1%を記録している。(ブルームバーグ Alan Bjerga、Tony Dreibus)

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