武道の必修化 道具の負担は?

学習指導要領の改訂で「武道」が２０１２年度から男女とも必修になる。授業時間は、２年間で10時間。柔道着、竹刀の負担は、行政か、個人か・・・　対応が分かれているとの河北新報の記事
【柔道着負担、割れる対応　「武道」１２年度に男女必修化 河北新報1/14】

これについて、2010年１月に、質問趣意書が出ている。モデル校での場合だが、ようするに交付税措置してある、ということ。

「平成二十二年一月二十九日 内閣総理大臣　鳩山由紀夫

　　　　　　　衆議院議長　横路孝弘　殿

衆議院議員木村太郎君提出中学校における武道必修化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

『武道用具の整備に要する経費については、所要の額を普通交付税の基準財政需要額に算入しており、その使途については、地域の実情に応じ、各地方公共団体の判断に基づいて適切に決定されると考えている。』」

　

　さて、高知ではどう対応するつもりか、調べてみないと・・・　だいたい個人負担が多すぎる。

【教材費　保護者負担が公費の３．６倍　2010/3】
【保護者負担が支える学校の現実 備忘録　09/8】

【柔道着負担、割れる対応　「武道」１２年度に男女必修化 河北新報1/14】

　保健体育の授業で使う柔道着や竹刀は誰が購入し準備すべきか―。仙台市の市立中では校費で準備するところがあれば、「基本的に個人の負担」（市教委）との方針に沿い生徒に購入させる学校もある。保護者の間には「数時間しか使わない用具を各自でそろえるのは不経済」との不満も漏れる。学習指導要領の改訂で「武道」が２０１２年度から男女とも必修になるのを前に、各校の現状を聞いた。（報道部・上村千春）

　男女とも全学年で柔道を習う青葉区の上杉山中は、衛生面や高校で使うようになることも考慮し、柔道着を生徒に用意させている。本年度は３年男子と２年男女で柔道を実施した宮城野区の宮城野中も「肌に触れる物だから」と生徒が準備した。
　市教委によると本年度、生徒が柔道着（３２００～５０００円）を購入している中学校は３４％、竹刀（１９００～２３００円）は５％だった。

　泉区の２年女子の保護者は本年度、柔道着を買うよう学校に指示された。「不景気で家計が苦しい時に、授業のためとはいえ、すぐ使わなくなるものをなぜ買わせるのか」と納得がいかない様子だ。
　保護者のそうした声に配慮し、昨年度から女子にも柔道を学ばせている太白区の中田中は、学校で柔道着をそろえた。
　宮城野区の西山中は、体操着で柔道の授業をする。担当教諭は「礼法や受け身なら体操着でも大丈夫。投げ技も『大腰』などは可能だ」と話す。新指導要領の本格実施後の対応は検討中という。

　市教委が昨年１２月、全中学校に実施した調査によると、本年度の武道では８３％が柔道、２０％が剣道を選択し、相撲はゼロだった。柔道、剣道の両方を実施する学校もあった。
　必修化に備え、教本を用意している宮城県柔道連盟は「新要領で柔道人口が増えることに期待している。衛生面に注意を払えば学校の柔道着を使うのもやむを得ない」と話している。

＜メモ＞現在の学習指導要領によると、武道（柔道、剣道、相撲）はダンスとの選択制で、１年でいずれか一方を、２、３年では一方か両方を習う。新指導要領は、男女ともに武道とダンスが１、２年で必修となり、授業時間はどちらも２年間で１０時間前後となる見込み。３年では選択となる。中等教育学校を含む仙台市立の６４中学校のほとんどで男子が武道、女子がダンスを選択していたが、新指導要領を前倒しし、大半の学校が本年度、女子にも武道を学ばせている。