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県市一体型図書館 その「お粗末さ」

 4日、県議会文化振興議員連盟が、日本一の県立図書館との評される鳥取県立図書館の改革を担当した元館長を招いて学習会が行われた。それは、一体型図書館の矛盾、底の浅さを浮き彫りするものであった。先日の日本共産党の質問に続き、本日の公明党(市議会で賛成したが)が矛盾を突いた。
 以下、私なりの整理。

・図書館の本来の役割と、一般的な図書館のイメージにギャップがある。趣味の世界ではない。
 地方分権、自己責任の時代。その選択のためには適切な情報が必要。その情報を提供し、また情報を読み取る支援をするのが図書館。
・ITで情報格差がなくなったというのはウソ。確かに情報は増えたが、今の時代必要な情報は飛躍的に増えている。都市の地方の情報格差は激しい。インターネットだけでは、真に必要な情報にアクセスできない。子どもたちの将来を考えると必要な情報を提供できる施設がないと地方はハンディを背負わせることとなる。
・図書館は、歴史・文化というイメージがあるが、ビジネス、医療・健康、法律などあらゆる情報を発信する施設であるべき。そのために他の団体と協力しウィンウィンの関係をつくる。
 医師会の健康セミナーを図書館でする。参加しやすいし、関係図書も図書館整備する。雇用能力開発機構のセミナーや大学の公開講座も同様。大学は、独立行政法人化のもと、学生向け図書の購入費に苦労しているがこれを県立図書館が支援する。こうした共同の関係をつくり、あらゆる情報を知る施設として図書館がある。
・市町村図書館だけでなく、学校や病院の図書室など様々な団体に貸出をしている。注文の翌日に配達。また関連図書をセットにしたセット貸しも。
・使用頻度がすくなくても、専門的な資料がある、あらゆる情報にアクセスできるというのが県立の使命。
・研修の支援。司書は、どう情報を集め、活用するかの専門家。県庁の研修でも「仕事の仕方がかわる」との感想がでる。県庁内図書館を設置し、2名の司書を配置。仕事をするうえでのレファレンスを担当し、仕事の質をあげる。北欧、原発につてい勉強したいなど・・・様々。4年間で職員の半分が利用した。
・ビジネス、医療・健康、法律は、従来図書館があつかわなかった部門だが、今は、自分が必要な情報を大きくなり、まず自分で調べてみる環境をつくる必要がある。
 様々な団体と組んで、ネットワークで協力しあって、それを図書館がサポートする。ビジネス支援とっても、本があり、パソコンがあって、あとは勝手にやってくださいでは意味がない。就農相談、企業セミナーなども図書館でやる。そうした関係に強い司書を養成している。また、デザイナーとか必要な人の紹介もする。ある県民の「強風が吹いてもはずれないシャッターをつくれないか」という相談から、会社設立から商品化まで、図書館がサポートし、ネットワークを生かし製品化までいった。グッドデザイン賞をとった。
 医療では、「闘病記」というジャンルをつくっている。先人はどう乗り越えたのか、の情報をまとめた。その周りに病気に関する専門の本を置く。また医師会と連携しセミナーをひらく。
 多重相談、DVなどのパンフレットをつくっている。どこで情報がとれるか、どこに本がおいてあるか。相談しにくい内容について、まず情報を提供する。そうしたパンフレットが多数ある。
・こうして、役に立つ図書館、役に立つと認識される図書館となり、職員のモチベーションもあがる。
と・・・「自己責任」の文脈を、「全面発達」の文脈に読み替えれば、違和感はない。
・図書館を通じ情報を生かし、ネットワークでつなぐことで、県政全体を浮上させる、という位置づけ。(メモ者。知のインフラということ)。
・その機能を果たす図書館の規模について、鳥取では県立単独で9000㎡で狭く、書庫があと数年でパンクする。13000~14000㎡はほしい。(一体型図書館は13000㎡)
・鳥取は駐車場は300台あるが足りない。市民図書館にこそ長時間とめられる大きな駐車場が必要。図書館で本を読む、調べものをする。10冊とか20冊とか借りた本を抱えて公共交通機関では移動できない。県立は市町村支援に特化すれば大きなものは必要でない。
・東アジア諸国は、人材育成がカギと、将来を見据え国をあげて図書館を充実させている。読む力があり、情報を生かし、付加価値をうみださせる人材をどうつくるか。今の子どもが大人になったとき、向こうが力をつけているのではないか。そうした中で図書館の役割を考える必要がある。

 という趣旨の話をした。「都市間競争の時代にこそ、本格的な図書館を」という文脈は、自民党、民主党にとって、かなり堪えたのではないか。また、同氏は「行政は図書館のことを知らない、図書館のことを知らない行政が丸投げするのが一番怖い」と語っていたが、行政のトップダウンの決定への批判でもある。

 質疑では、合築について「可能性はゼロではないが、相当難しい」と答えた。私たちが聞いた全国でも数すくない図書館建築士の方も「それは無謀ですね」と言っている。

 こうした流れを受けて市議会では賛成した公明党が今日の予算委員会で否定的立場から質問した。
・本来、図書館は教育委員会所管であるのに、そこに相談することなく、行政のトップが一方的に判断するという強権的な手続きをとったこと。
 知事は「予算編成権がある」と答弁したが、教育委員会にはかることなく決定するのは明らかに越権行為。市長が教委のまとめるまえに追手前小移転統合を打ち出したのと同じ。
・県の図書館計画がなく、県立がどういう役割が発揮するかの土台がないもとで、一体化は本末転倒。
・建設費の削減はスペース削減でサービス低下と一体。運営費も、人を削減するというサービス低下と一体、ということが語られてない。
 教育長は削減の根拠を「他の事例と比較して」という答弁をしたようだが、一体化図書館は前例がなく、比較する施設はない。結局、面積×単価、人を増やさない、ということで作り出した「数字」にすぎない。

 これほど県民・市民、そして県議会・市議会を馬鹿にした構想はない。議会の良識(そんなに執行部にぶら下がりたいのか)、またマスコミもジャーナリズムの本質が問われている(あとから「いかざった」というのはやめてもらいたい)。

 それにしても、この問題・・・ 強引に移転させた追手前小学校跡地に、それなりの施設をつくらないと「つじつまがあわない」という話と、プラネタリウムをつくり実績にしたい、ということが本質のように思える。

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