勤労者の貧困化深刻 国税庁と日銀の調査
日本銀行が1日発表した「生活意識に関するアンケート調査」・・・収入が1年前と比べ「減った」は50.6%。増えたのは7%。「1年後を見た勤め先での雇用・処遇についての不安」は87%が感じている。それを裏付けているのが 9月28日の国税庁の民間給与調査。給与総額4.4%減、平均給与24万円減、年収200万円以下は32.4万人増え1099万人と、勤労者の貧困化の深刻な実態が出ている。
これでは消費がおちこみ、景気が回復しないのは当然。雇用と暮らしを暖める施策が急務である。
【生活意識に関するアンケート調査】(第43回)の結果 --平成22年9月調査】
【平成21年分民間給与実態統計調査 結果報告】
生活意識アンケート調査は、全国の満20歳以上の個人4,000人を対象にしたもの。
「ゆとりが出た」という数字が増えた。「収入が増えた」が増加し、「減った」が減少した、など全体に「改善」に向かっているというリード文だが、悪化の速度が少し遅くなった程度で、実際の数値は、引き続き深刻である。
国税庁の調査では
・平成21年12月31日現在の給与所得者数は、5,388万人(対前年比1.6%減、86万人の減少)。
・平成21年中に民間の事業所が支払った給与の総額は192兆4,742億円(同4.4%減、8兆8,435億円の減少)」
・平均給与は、406万円(対前年比5.5%減、23万7千円の減少)で、男性500万円、女性263万円。
・年収200万円以下の層は、前年から32万4千人増加し1099万人。民間企業の給与所得者の24・4%。4年連続で1千万人超。
・1999-2009年比で
年収200万円以下 +296.2万人
200-300万円 +102.4万人
300-600万円 -104.8万人
600-900万円 -177.1万人
900-2000万円 -111.4万人
2000万円超 +2.2万人
と二極分化、特に中間層の貧困化が顕著である。
. 一方、大企業は、
・純利益は4兆円から7兆円に急増。内部留保は1年間で233兆円から244兆円。
・手元資金は52兆円。日銀総裁も、日本共産党の質問に「大企業の手元資金は今は非常に潤沢」、「この資金を使う場所がないことを、金融機関の経営者からも、企業の経営者からもしょっちゅう聞く」という「空前のカネあまり」状態となっている。
いまこそ、労働者と中小企業に還元すべきである。
・国民の購買力を回復し、内需主導の経済の好循環をつくる。
・労働者や下請企業を犠牲による突出した「国際競争力」がつくった「円高体質」を是正できる。
購買力平価(OECD09年データ)では1ドル=114円。為替レートは82円~85円台。一部大企業の輸出依存が招いた円高である。
・デフレにより実質金利が高くなり円が買われている。賃金上昇によるデフレ脱却が異常な円高を是正する。
・なにより次世代の育成、日本社会の持続性を担保する要である。
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