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高知県市一体型図書館考② 建設費

 本当に安くなるのはいくらか。
 建設費で22億円安くなるといこれは自治体の負担分をあらわしてない。
 どんな組み合わせになるかわからないが、県市折半とするうが、と各11億円

 高知市は合併特例債を使うので、充当率95%、元利償還の7割が交付税算定される。自己負担は1/3となり、4億円弱。
 システム統合に3.9億円かかるので(どこまでを範囲にしているか不明)。この分を折半して差し引くと、約2億円。

 県部分の財源構成はどうなるかわからない、が他都市の例をみて、従来のまちづくり交付金なら4割分を国が手当てする。地方債なら充当率75%、元利償還の3割で3/4が自己負担、ざっくりした数字で、1/3が補填されるとして、負担は7-8億円となる。同じくシステム統合費を考えると5-6億円… 
   
  入札で、数パーセント落札率がかわると飲み込まれそうな数字である。

 あと、4階建てとかにすると、重たい書庫を持つ図書館は、一般の施設より床耐荷重が大きく設計されており、高く積み上げると、基礎工事部分が高くつく。
  本の出納のためのエレベーターを多く設置する必要も出でくる。
  これらは統合ゆえに膨らむ部分であり、この部分を差し引いて22億円安くなるのか、よくわからない。
 
 30年の蔵書計画に耐えられるスペースしかなく(県立では毎年購入数と同じ1万冊の寄贈分があり、蔵書計画には、この部分が入ってない。)、昨日の質疑では、市教育長は、一杯になった場合の他の用地を確保していると聞いていると、答弁。つまり別途建てるのである。

 図書館の書庫スペースは、出納の効率面もふくめ、階段、通路もふくめ、1平米138冊が理想的と言われる。統合図書館は、書庫1万平米に205万冊。現県立が3900平米で、50-60万冊の本が床にまで並べられている。
 集密書庫を多用すれば出納の効率はおちる。
 現実を無視した本の詰め込みではないか・・・ 現場の図書館関係者から危惧や反対の声がでるのも納得できる。

 県でいえば、県立と一体で整備するとした公文書館はどうするのか。最近の多くの県立図書館は公文書館を併設しているものが多い。それは資料の取り出しなど、システムが共通しているからである。公文書館のことを考えれば、図書館を統合してシステムを「合理化できる」というのは、一面的な話である。

 しっかりとした内容、数字を出ないと判断できない、というか、相当怪しい。

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